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キアシナガバチ初ワーカーの羽化
2009年7月上旬
定点観察中のキアシナガバチ(Polistes rothneyi)の巣でようやく初ワーカーが羽化しました。
最も発育の進んでいた中央の育房が空繭になっています。
羽化直後のワーカーは複眼の色が黒っぽい(成熟すると褐色に)。
留守番をワーカーに任せて女王が外出しました。
ワーカーは羽化後も数日間は巣で休んでから外役に出ます。
巣の防衛力が上がったのは喜ばしいのですけど、常に在巣の蜂が居るので育房のカウントが困難になってしまいました。
個体識別のため、女王が不在の間に早速捕獲して桃色にマーキングを施しました。
女王と異なる色を塗ると化学成分(臭い)の微妙な違いにより、巣に戻したときに女王に攻撃されないかと内心は心配でした。
しかし特に問題ありませんでした。
標識には同じ油性ペン(オパックカラー)の色違いを使用しています。
現女王(水色で標識)は創設女王(銀色)から巣を乗っ取ったので、この初ワーカーとの血縁関係は無い(薄い)と予想されます。
アシナガバチの女王にとって最も危険な単独創設期を乗り越えたので、これで一安心。
前年はワーカーが羽化する前に創設女王が死んでしまいました。
つづく→シリーズ#14
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