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コガタスズメバチの初期巣を物色するチャイロスズメバチ女王
2010年6月下旬
いつものようにコガタスズメバチ(Vespa analis insuralis)初期巣の定点観察を始めたら、いきなり大事件が勃発しました。
創設女王が外出中にチャイロスズメバチ(Vespa dybowskii)の女王が飛来したのです。
本種はキイロスズメバチやモンスズメバチの巣を乗っ取り、社会寄生することが知られています。
乗っ取る巣を品定めしているのだろう。
興奮したように羽ばたきながら外被を触角で調べて回ります。
巣内の幼虫の発達状況を外から匂いや物音で探っているのだろうか。
巣の外被を丹念に調べるも、巣内には侵入しませんでした。
入り口を探し当てられないでいるようです。
コガタスズメバチの単独営巣期の巣に特有の長い首の外被が奏効したのかもしれません。
諦めて飛び去ったり戻ったりを何度か繰返しました。
チャイロスズメバチが居なくなってから4分後、巣の主が帰巣しました。
おそるべき天敵と 鉢合わせしたときの防衛行動を見たかったです。
面白い展開になってきました。
これは目が離せません。
果たしてチャイロスズメバチはコガタスズメバチの巣も乗っ取るのだろうか。
(つづく)
≪参考図書≫
『日本の真社会性ハチ:全種・全亜種生態図鑑』 信濃毎日新聞社 p115
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