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2011/01/01

蜘蛛(ワシグモ科)の遊糸飛行




2010年10月下旬

飛行機雲…ではなく飛行蜘蛛の映像です。
道端で黒い小さな徘徊性クモがススキの茎(直径4mm)に止まっていました。
触肢が膨らんでいるので♂だろう。
茎を少し前進し、腹端を持ち上げてそよ風に糸を吹き流しています。
糸疣から複数の糸が風に乗って伸びているのが分かります。
風でススキが揺れて接写しにくいので、後半は左手で茎を摘まみながら撮りました。
逆バンジーのように飛んで行く瞬間がばっちり撮れてラッキー♪
風が弱かったようでそれほど飛距離は稼げなかったものの、クモを見失ってしまいました。
バルーニング行動の撮影と採集は両立できないのが悩みです。
秋晴れですが前日に降り続いた雨のせいで肌寒い午前中。
いつもお世話になっている闇クモ画像掲示板に投稿したところ、ワシグモ科の一種だろうとご教示頂きました。

『クモの科学最前線:進化から環境まで』p91によると、
糸疣を高く突き上げる“tip-toeing(つま先立ち)”と呼ばれる行動は、バルーニングの際にさまざまなクモで見られる特有の行動である。飛んでいく方向は風任せであるが、バルーニングに関わる一連の行動は特定の気象条件が揃った場合に限られ、能動的な行動であると考えられる。




↑【おまけの動画】
最新の研究によると、クモのバルーニングは空気の静電気も関与しているらしい。

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