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2011/01/02

コガタスズメバチ巣の再建(3倍速映像)




2010年8月下旬

コガタスズメバチVespa analis insularis)の壊れた巣は初期巣の時より小さいサイズになってしまいました。
逃去せず居残った成虫が健気に外被を再建する様子を3倍速の早回し映像でお届けします。
ワーカーが出巣する際、口に何かゴミを咥えて捨てに行くことがあるようです。
誰かに悪戯もしくは駆除された可能性をどうしても拭い去れないのですが、なによりも気になるのは創設女王の安否です。
個体識別のマーキングを施さなかったことが悔やまれます。
女王が亡失するとワーカーが未受精卵を産卵するようになり、今後♂ばかりが羽化するはずです。
しかし門衛を務める♀が大型なので、これが創設女王のような気がします(希望的観測)。 
次に気になるのは手狭になった巣内の様子です。
女王が無事だと仮定して、この非常事態に創設女王はワーカーを増員しようとするだろうか。
それとも8月下旬という時期を考え、残り少ないシーズン中に少数でも次世代の新女王や♂を残そうと繁殖戦略を切り替えるだろうか。
当初の家族計画が狂ってしまった女王の対応に注目です。
外被の球対称性が失われ歪な形状になっても、今外被のどこに新しい巣材が必要とされているか各自がきちんと判断できるようです(造巣行動の融通性)。
できれば巣の破壊直後から再建する様子を観察したかったです。
スズメバチの巣盤は外被を中から削り取った巣材を再利用して作られるのが原則です。
外被の修復と同時に育房の増築も迫られるこの非常時には、初期巣の段階(創設女王の単独営巣期)のように外で集めてきた巣材を直接使って育房を作るのだろうか。
知りたいことは幾つもあるのに、中が見えないのが残念。
つづく
 


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