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2010/12/12

オオハキリバチ♀の産卵




2010年9月上旬

せっせと貯食行動を続けていたオオハキリバチ♀(Megachile sculpturalis)が空荷で帰巣しました。
珍しく腹部腹面の毛(スコパ)に花粉を付けていません。
いつも通り頭から巣穴に入り中を念入りに点検すると、入口でもたもた方向転換して後ろ向きに進入しました。
中の様子は窺い知れませんが、これが産卵行動なのでしょう。
花粉と花蜜を混ぜた団子の上への産卵はあっという間に終わったようで、すぐにまた巣口に出てきて頭から入り直しました。
産卵後の育房点検というか、貯食物(花粉団子)の整形処理に時間をかけているようで、なかなか出てきません。


本種は巣筒内に♀♂型の性配列を維持するらしい(奥側に♀育房群を、入口側に♂の育房群を配置)※。
この育房はおそらく入口側から数えて2番目の育房だろうと後に判明します。
巣穴全体の深さは不明ですが、従って今回オオハキリバチ♀は♂の卵を産下したものと思われます。
日向の気温は39℃。
貯食中に花粉を掻き落とすついでに産卵するのだとしたら、外から産卵行動を見分けられないだろうと心配していたのですが杞憂でした。
炎天下の中、長時間の連続観察で集中力が途切れかけていたので、重要な産卵行動を見届けられてラッキーでした♪ 
天敵編へつづく)


 ※≪参考≫
『ハチとアリの自然史:本能の進化学』 北海道大学図書刊行会 第4章 「オオハキリバチとその労働寄生蜂の生活」 p80より


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