2024/06/23

ニホンアナグマの糞に初齢幼虫および未受精卵を産み付ける卵胎生のニクバエ♀

 

2023年9月下旬・午前10:55頃・晴れ 

里山のスギ植林地を抜ける林道にニホンアナグマMeles anakuma)とホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が共有する溜め糞場sがあります。 
この日はタヌキの新鮮な溜め糞は見当たらず、アナグマが排泄したと思われる新鮮な軟便が林床の下草の上に残されていました。 

ちなみに、この下草はツワブキのような丸い葉の植物ですが、ツワブキにしては葉の緑色に照り(光沢)がありません。 
フキではないことは私にも分かるのですが、山中でよく見かけるこの植物の名前が分からず、長年気になっています。 
どなたかご存知の方がいらっしゃいましたら、教えてくださると助かります。 
【追記】どうやら、この下草の名前はノブキのようです。

前年(2022年)にトレイルカメラを設置して長期観察したところ、この溜め糞場sに通ってくるタヌキとアナグマは少し離れた別々の地点に排便していること、アナグマは下痢便になりがちということ、などが分かりました。 
アナグマの新鮮な糞は「黄土色の絵の具の匂い」がするらしいと本で読んだのですけど、今回の軟便を小枝の先端でつつき(検便)、匂いを嗅いでみても意外なことに無臭でした。


溜め糞場に集まって来ている昆虫でまず目についたのは、ピンクの金属光沢に輝くオオセンチコガネPhelotrupes (Chromogeotrupes) auratus auratus)です。 
アナグマ下痢便のすぐ横でスギ落ち葉の上にじっとしていました。 



しばらくすると、逃げていたキンバエLucilia caesar)の仲間♂とニクバエの一種♀が獣糞に戻ってきました。 
いつものように獣糞の上を歩き回って口吻で表面を舐めています。 

ニクバエ♀が未受精卵を産む瞬間

やがてニクバエが立ち止まると、獣糞の縁に腹端から真っ白い物体を2回続けて産み付けました。 
1個目はバナナのように湾曲した白くて巨大な卵でした。 
続けて産み落としたのは、それよりも小さな白い蛆虫でした。 
ニクバエの仲間は昆虫でも珍しい卵胎生です。 
産卵・産仔したことから、このニクバエは♀と判明しました。 
たまたま『昆虫考古学』という本を読んでいる最中だったので、ニクバエ♀が産仔する瞬間を初めて目の当たりにして感動しました。
ニクバエ科(flesh fly)腐肉食性 他のハエと異なり、卵を産まない。卵は生殖器官内にとどまり、幼齢1期の幼虫として産み出される。幼虫の大きさは3〜19mm。(V章:ハエが見ていた人の死ー葬送昆虫考古学の世界p114より引用)


スギ林の林床は晴れた昼間でもかなり薄暗く、少し離れた位置から望遠マクロで撮影中の私は、産仔されたニクバエの初齢幼虫がどこに行ったのか見失ってしまいました。 
私が目を離した隙にハネカクシやアリなど肉食性の昆虫にすぐ捕食されてしまったのかと思ったのですけど、撮れた動画を見返すと、ウジ虫は産仔直後に蠕動徘徊して軟便の中に自力で潜り込んでいました。 
その様子をじっくり撮影すべきだったのですが、巨大な卵に目が釘付けになっていた私は、現場でニクバエ初齢幼虫の動向に気づいていません。 

アナグマ軟便上を徘徊していたニクバエ♀が初回とは少し離れた地点に再び蛆虫(初齢幼虫)を産仔しました。(@0:40〜) 
2匹目のウジ虫も産仔直後に蠕動徘徊して獣糞の中に潜り込みました。 
産仔シーンを1.5倍に拡大してリプレイ。(@1:00〜)

次に私はカメラにマクロレンズを装着し、巨大な白い卵を接写してみました。 
この卵からニクバエの1齢幼虫がすぐに孵化してくると予想してその瞬間を待ち構えたのですけど、待てど暮せど変化がありません。 
どうやら、未受精卵だったようです。 
未受精卵に付着している白い膜のような物は、初齢幼虫が孵化した後の卵膜なのかな? 


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15cm定規を並べて置く

2024/06/22

農道から慌てて蛇行して秋の水田に逃げ込むシマヘビ

 

2023年9月下旬・午前9:30頃・晴れ 

田園地帯の農道でシマヘビElaphe quadrivirgata)が潜んでいました。 
初めは死んでいるのかと思い、足で尻尾を軽く蹴って生死を確認しようか、それとも捕獲を試みようかと迷っていたら、身の危険を感じたシマヘビが慌てて逃げ始めました。 
動画を撮りながら追いかけると、シマヘビは草むらから出て農道を慌てて横切り、稲穂が実る田んぼの中へ逃げ込みました。 
稲刈り前の田んぼにはもう水がほとんど入っていません。 
素早い蛇行の逃走シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:42〜) 

もしかして、これはシマヘビではなくアオダイショウですかね? 
草むらの陰で縞模様が全体的に黒っぽく見えたと記憶しているのですが、どうでしょうか?

アナグマ営巣地のある二次林で落ち葉をめくったりして餌を探す秋のカケス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年9月下旬〜10月上旬

ニホンアナグマMeles anakuma)が営巣していた二次林で秋になるとカケスGarrulus glandarius)が採食に来るようになりました。
カケスは警戒心が強いので、無人カメラの方が自然な行動を撮ることが出来ます。 
警戒声を発しないで黙って採食するカケスを見るのは新鮮です。 

シーン0:9/25・午後14:04・気温32℃(@0:00〜) 
明るい日中に撮れた現場の様子です。 
このカメラではアナグマの巣穴Lを監視しています。 


シーン1:9/26・午後13:39・気温23℃(@0:03〜) 
アナグマの巣口Lを塞ぐように伸びた細いマルバゴマギ灌木に止まったカケスが巣穴の奥を覗き込んでいました。 
おそらく、暗所を好む(穴居性)カマドウマなどを探しているのでしょう。 
アクセストレンチの地面で何かを繰り返し啄みました。 
左にピョンピョン跳んでから少し飛ぶと、画面左端の止まり木に移動しました。 
巣口Lでの採食シーンを1.5倍に拡大しながらリプレイ。(@0:43〜) 


シーン2:9/29・午後12:37・気温25℃(@1:18〜) 
左手前から伸びる細い木質の蔓にカケスが止まっていました。 
すぐに右上奥に飛び去りました。 


シーン3:9/29・午後12:37(@1:25〜) 
別アングルで設置した監視カメラでも同時に撮れていました。 
右から飛来したカケスが蔓に止まったものの、すぐに左へ飛び去りました。 


シーン4:10/9・午前8:03・気温12℃(@1:35〜) 
細い灌木の低い位置にカケスが止まっていました。 
止まり木から地上に飛び降りて採食を開始。 
林床のあちこちで落ち葉をめくって虫を探しています。 
ピョンピョン跳んで移動すると(ホッピング)、アナグマの巣口Lを点検しました。 
採食シーンを1.5倍に拡大しながらリプレイ。(@2:36〜) 


シーン5:9/25・午後14:32(@3:36〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
旧機種のトレイルカメラで隣にあるアナグマの巣穴Rを監視しています。 
二次林の林床には落ち葉が大量に散乱していることが見て取れます。 


シーン6:9/26・午後13:47(@3:40〜) 
カケスが右から左へ低空で飛んで横切りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@3:45〜) 


シーン7:9/29・午前11:14(@3:53〜) 
奥の林内を2羽のカケスが右に左に飛び交っています。 
鳴き声は聞き取れませんでした。
♀♂ペアなのか、あるいは縄張り争いの追いかけっこなのかもしれません。 


シーン8:10/2・午前9:16(@4:17〜) 
右の林床でカケスが地面を何度も啄んでいます。 
手前に少し飛んで、太い落枝に着地。 
周囲を見回してから右に飛び去りました。 


シーン9:10/3・午前9:23(@5:09〜) 
アナグマの巣口Rの上を横切るように伸びた蔓にカケスが止まっていました。 
少し飛んで左端のマルバゴマギ灌木に移動。 
画角外の地面に飛び降りてから、右上に飛び去りました。 


シーン10:10/5・午後15:47(@5:50〜) 
♀♂つがいと思われる2羽のカケスが来ていました。 
右端の林床に居た個体aは、1箇所に立ち止まって地面を何度も啄んでいます。 
虫を捕食したのかな? 

実はこのとき、左奥の林床で別種の鳥が地上で採食(落ち葉めくり?)していました。 
なんとなくトラツグミのような気がしますけど、遠くてはっきりしません。 
右奥の林縁の灌木に止まっていたカケスbが左に飛んで、この小鳥の様子を見に行きました。 
威嚇・牽制だとすれば、餌場での縄張り占有行動ということになります。 
しかし、謎の小鳥は逃げ出さす、カケスbもそれ以上の攻撃をしないでどこかに飛び去りました。 
謎の小鳥とカケスbの小競り合い?を、1.5倍に拡大した上でリプレイ(@6:52〜)してみると、小競り合いではなく、カケスは別種の小鳥の採食行動を許容していました。 


シーン11:10/6・午前8:56(@7:54〜) 
右奥の二次林内で右から飛来したカケスが、地上で採食を始めました。 
手前にある茂みが邪魔でよく見えません。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ(@8:03〜) 


シーン12:10/6・午前8:57(@8:12〜) 
カケスが林内で地面をつついていますが、手前の茂みが邪魔でよく見えません。 
やがて右上に飛び去りました。 


シーン13:10/8・午後12:42(@8:25〜) 
1羽のカケスが左から右へ飛んで横切りました。 
右奥の二次林で採食していた別個体のカケスが切株の上にピョンと乗りました。 
その後は林内を飛び回ります。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
時系列順ではなく、フルカラーで撮れなかったトレイルカメラ旧機種の動画を後回しにしました。 




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