2021/12/31

里山の林道上で採食するキジバト?(野鳥)【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年10月上旬・午後16:35頃(日没時刻は午後17:13) 

タヌキの溜め糞aを監視するトレイルカメラ(無人センサーカメラ)に野鳥が撮れていました。 
おそらくキジバトStreptopelia orientalis)ではないかと思うのですが、白黒映像になると途端に自信がなくなります。 
林道上を歩き回りながら地面(落ち葉)をあちこち啄んでいます。 
種子食性のキジバトがタヌキの溜め糞に含まれる未消化の種子をもしも食べたら面白いのですけど、今回の個体は溜め糞に近寄りませんでした。 
(餌の欠乏する厳冬期にはもしかすると、そんな行動が見られるかもしれません。)
この時期の林道上には落ち葉に混じってブナの実などが転がっているので、おそらくそれを採食しているのでしょう。

背後の雑木林では、別個体が落葉樹の枝から枝へと飛び回っています。 
この2羽は♀♂つがいの関係なのかもしれません。 

どうもこのトレイルカメラには癖があって(制御プログラムのバグ?)、明るいはずの昼間でも赤外線の暗視モードのままになってしまいます。 
ピンク色と白黒が交互にチラチラする不自然な映像になってしまうので、動画編集時にモノクロに加工しました。 
私は写真よりもとにかく動画撮影を優先したいのですが、それは少数派みたいです。
とりあえず写真を撮ってから動画を撮り始めるようにするのがメーカー推奨の設定らしく、それなら動画の露光設定?は正常になります。 
しかし、動画派の私としては初めに静止画(写真)を1枚撮る数秒のタイムロスすらも惜しいのです。 
登場する動物はとにかく動き続けているので、行動を記録したい私は冒頭の決定的瞬間も逃したくありません。 
自力で原因を突き止めるまで、かなり悩まされました。 
秋の山中では日が落ちるのが早い上に、現場は鬱蒼とした雑木林なので、日没前でも異常に薄暗いのか?と初めは思ったりしました。 
メーカーにクレームを入れても良いのですが、このまま騙し騙し使い続けることにします。 
どうせ私が狙うターゲットは夜行性の哺乳類がメインなので、夜の暗視映像さえ撮れれば充分です。

ニラの花蜜を吸うツマグロヒョウモン♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年9月上旬・午前10:20頃・くもり 

街なかの道端に咲いたニラの群落でツマグロヒョウモン♀(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
北上して来たツマグロヒョウモンを見たのはこの日が今季初です。 
翅が無傷のきれいな個体でした。  
強い風に煽られながらも翅を閉じて吸蜜しています。 
ときどき翅を開閉しています。 
隣の花序に歩いて移動しました。 

満ち足りたツマグロヒョウモン♀はニラの花から飛び降りて、側溝のコンクリート蓋の上に着陸しました。 
翅を全開にしたのですが、曇り空なので日光浴とは言えないかもしれません(ただの休息?)。 
そっと回り込んで真横から見てもツマグロヒョウモン♀は口吻を伸ばしておらず、コンクリートの表面を舐めていませんでした。 

私が近寄って真上から見下ろしてもなかなか逃げようとしませんでした。 
 飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:43〜) 
全開の翅を一度閉じて(立てて)から勢い良く振り下ろして飛び立つことになり、危険が迫った非常時にはタイムロスになるでしょう。

2021/12/30

夜の水場で喉を潤し水浴するツキノワグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年10月上旬・午後20:20頃 

山中の小さな水場にトレイルカメラ(無人センサーカメラ)を仕掛けたら、衝撃映像が撮れていました! 
夜に真っ暗な里山の林道を歩いて来たツキノワグマUrsus thibetanus)が水場に登場したのです。 
カメラ目線の両目が爛々と白く光っています。 
実は池の岸辺にクリの実を数個置いてみたのですが、クマは全く気づいた素振りがありません。 
岸から池の水を飲み始めました。 
ピチャピチャ♪と舌で水面を舐める音が聞こえます。 

喉を潤したツキノワグマは右前脚から慎重に入水しました。 
池の中央まで進んでも浅くて半身浴の状態です。
赤外線の暗視映像はモノクロで分かりにくいのですが、全身の毛皮に点々と付いている異物は「ひっつき虫」(動物散布型の種子)ですかね? 
赤外線では白く光って見えます。 

この水場を「熊の湯」と名付けたくなりますけど、温泉(露天風呂)ではありません。 
山の湧き水が窪地に浅く溜まっただけです。 
冷たい水に体を浸したクマの満足げな息遣いがハァハァ♪と聞こえます。
ようやく胸元に白い三日月紋が見えました! 
今後の個体識別に使えそうです。 
クマは半身浴のままで、背中や頭に水を掛けたりしませんでした。 
私が見慣れている鳥の水浴とは全く違いました。 
秋の夜なのにクマが火照った体を水風呂で冷やしたかったのかな? 
ときどき鼻先だけ水面下に沈めました。 
恍惚の表情に見えますが、まさか水中で排泄してたりして…? 

クマが池の中で向きを変えた時に、歩脚の長いザトウムシの仲間がカメラの前を横切りました。(@2:41) 
しかしクマは暗闇でザトウムシが見えてないのか無反応でした。 
赤外線カメラの存在も全く気にしていません。(見えてない?)
約3分間も水浴を楽しんだツキノワグマは、元の岸に戻ると左前脚から上陸しました。 
身震いして水気を切ったり毛繕いなどはせずに、そのまま林道を立ち去りました。 
録画の尺にピッタリ収まってくれたのも奇跡です。 
こんな大迫力の映像が撮れただけでもトレイルカメラの元が取れた気になりました。


実は昨年(2020年12月上旬)、水場の近く(直線距離で650m離れた地点)の雑木林の斜面(標高470m地点)で熊棚らしきフィールドサインを見つけています。 
落葉性広葉樹(樹種不明;クヌギ?クリ?)の上部の枝が大きく折られていて、そこだけ枯れ葉が枝に残っていました。
当時は半信半疑だったのですが、この山域に野生のクマが生息している確証が遂に得られました。 

 
たとえ低山でも入山時には護身用の熊よけスプレーを携帯する必要があると痛感しました。 
前時代的な「熊よけ鈴」やラジオを過信して命を預けるのは危険です。 
熊よけスプレーがもっと普及すれば値段も下がるはずです。
山間部のコンビニや自動販売機で気軽に買えるようになったら良いのに、と思います。

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