2021/12/30

スキバツリアブ♀が山道で産卵前の尾端接地行動【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年9月中旬・午後15:30頃・晴れ 

里山の登山道の乾いた地面にスキバツリアブ♀(Villa limbata)が腹端を擦りつけていました。 
産卵前に砂粒を体内に取り込んで、予め卵の表面を砂でまぶしておくのだそうです。 
この行動を見れたのは、これが3回目です。
関連記事(1、13月前の撮影)▶  
スキバツリアブ♀が砂利道で産卵前の尾端接地行動【HD動画&ハイスピード動画】 
スキバツリアブ♀:産卵前の尾端接地行動
少し飛んではあちこちで何度も尾端接地行動を繰り返すので、実はこれが産卵行動ではないか?と私は少し疑いを抱きました。 
今回の♀個体が腹端をグリグリと擦りつけていた地点は日向の乾いた地面でいかにも硬そうです。 
こんな場所に産卵するはずがないと納得しました。 
撮影直後に掘り返すと卵を採集できるかな? 
念のために、来季(春?)はこの場所に寄主となるコハナバチ類やヒメハナバチ類のコロニーがあるかどうか、確かめに行くつもりです。 (私は無いと予想しています。)

ツリアブ類はホバリング(停空飛翔)の名手ですが、着地している間は羽ばたきを止めていました。 
地面から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:22〜) 

スキバツリアブ♀の産卵行動を観察してみたいものですが、飛びながら空中で卵を撒き散らすだけだとしたら、ただの(高速)飛翔と区別がつかないのかもしれません。

2021/12/29

ダイサギ4羽の群れが刈田に散開し虫や小動物を捕食(野鳥)

 

2021年10月上旬・午後13:20頃・晴れ

稲刈りの済んだ秋の田んぼ(刈田)に散開した4羽のダイサギArdea alba)が獲物を探し歩いていました。 
どの個体に注目すべきか目移りしてしまいます。 
1羽はずっと刈田に佇んで羽繕いを続けていました。 

獲物を次々に捕食するシーンも幸い動画で記録することができました。 
刈田の中央部よりも畦道の横に獲物が多いようです。
ダイサギは慎重に狙いを付けて嘴を地面に突き刺すと、何か黒っぽい獲物を捕食しました。 
遠くて獲物の正体は不明ですが、カエルやコオロギ、ケラなどが考えられます。 
捕食直後のダイサギは、嘴の先が泥で汚れたものの、首を左右に振って泥を落とすだけで嘴を拭う行動を全くやりませんでした。 

刈田の奥の区域ではコンバインによる稲刈りが一段落し、脱穀した米を軽トラの荷台に移していました。 
稲刈り中のコンバインの周囲に野鳥が集まって採餌するオートライシズムがこの地域で全く見られないのが私には不思議でなりません。

食餌の合間に排便するナシケンモン(蛾)幼虫

 

ナシケンモン(蛾)の飼育#16

前回の記事:▶ シソの葉を蚕食するナシケンモン(蛾)終齢幼虫【30倍速映像】

2021年10月上旬・午前9:00〜10:25・室温23.7℃ 

ナシケンモンViminia rumicis)の終齢幼虫アカジソ(赤紫蘇)の葉を食べながら定期的に脱糞していました。 
葉裏の主脈にしがみついていた尾脚を少し持ち上げながら、黒い糞をポトリと排泄します。 排便間隔の平均値は18.5分でした。(中央値は17.5分;n=4) 
私はこれまで様々な種類のイモムシ、毛虫を飼育してきましたが、その多くが30分間隔で脱糞していました。 
今回ナシケンモン幼虫の排便間隔が驚異的な最短記録を叩き出しました(最短で16分)。 
室温が特に高かった訳ではありません。 
ナシケンモン幼虫の代謝が他種に比べて早いとは考えにくいです。
シソの葉が特に消化が良いのか、整腸作用があるのでしょうか? 
私は漢方や東洋医学を盲信している訳ではありませんが、念のために一応調べてみました。 
熊本大学薬学部薬草園のサイトでシソの(ヒトに対する漢方薬的な)薬効が載っていたので引用させてもらいます。 
通便作用があるのはシソの葉ではなく種子らしいです。
葉は軽い発汗作用がありカゼや咳に用いる.また,気分を発散させる作用があり神経性の咳や喉の閉塞感,精神症状などに用いる.魚介類による中毒にも良い.漢方処方では,半夏厚朴湯,香蘇散,神秘湯などに配合される.種子は鎮咳去痰,通便作用がある.茎は気分の鬱滞した症状,胸のつかえなどのほか,妊娠中の悪阻や胃腸障害,胎動不安に用いる.薬用としては赤シソが用いられる. 主に葉は食用のほか,梅干の色付け,香り付けに利用される.
シソの葉の香り成分が胃酸の分泌を高め消化を促進するとしたサイトもありました。 

つづく→#17


【追記】
この個体は体内寄生されておらず、無事に成虫まで羽化しました。

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