2021/12/29

シマヘビ幼蛇の死骸(ロードキル)

2021年10月上旬 

山麓の田園地帯で舗装された農道に蛇の轢死体(ロードキル)が腹を向けて転がっていました。 
アスファルトの上で日光浴していたところを車に轢かれたのでしょう。 
ひっくり返して見ると、シマヘビElaphe quadrivirgata)の幼蛇でした。 
幼蛇の時期は縦縞模様ではなく横縞で、毒蛇のニホンマムシと似ています。 
これはベーツ型擬態なのでしょうか。 
車の運転者がマムシと見間違えて、(危険な毒蛇を駆除するつもりで)故意に車に轢き殺されてしまったのだとしたら、逆効果ですね。
夕方だったせいか、屍肉食性の昆虫や分解者は何も来ていませんでした。
 
関連記事(2年前の撮影)▶ シマヘビ幼蛇の威嚇

2021/12/28

夜の林道をパトロールするも溜め糞に興味を失ったホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年10月上旬
前回の記事:▶ 夜の林道で溜め糞を調べ、排便、逃走するホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

里山の林道に設置したトレイルカメラ(無人センサーカメラ)の映像に3日間連続でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が登場しました。 
夜の出没時刻も進行方向もまちまちです。 
なんとなく同一個体ではないかと思っているのですけど、個体識別できていません。 
この期間のタヌキはなぜか溜め糞の匂いを嗅いでチェックするどころか近づくこともなく、林道を通り過ぎました。 
別個体が新たに溜め糞上に排便しない限り、異状なしと判断するのかな? 
林道の地面や落ち葉の匂いを嗅いで回り、採食に夢中なようです。 

シーン1:午前1:47 
シーン2:午後18:26 
シーン3:午前3:14 

シーン4:約12時間後の午後15:00頃
トレイルカメラの電池を交換するために現地入りしました。 
林道に点在する溜め糞aの動画を撮りながら歩いて行きました。 
ちなみに動画前半部のトレイルカメラの画角で言うと、右から左へ向かって進みました。 

以下の写真は、その日に溜め糞aの中で比較的新鮮な物を記録した写真です。 
ニクバエが1匹来ていただけで、他に食糞性の昆虫は見当たりませんでした。
秋になると糞虫の活動がめっきり低下し、あまり面白くありません。
どうもトレイルカメラが動画に撮り損ねた排便シーンがあるような気がしています。 
使われなくなった古い溜め糞は黒く固く乾燥して、最終的には地面に黒いシミのように残るだけになります。 
秋にはその上に落ち葉が降り注ぎ、埋もれてしまいます。
ちなみに、この溜め糞aは昨シーズン(2020年12月上旬)に見つけたものです。 




前年の記憶を頼りにトレイルカメラで監視する溜め糞ポイントを決めたのですが、当時のデジタル写真のEXIFを確認すると、GPSの座標が一致していました。 
つまり、タヌキは同じ溜め糞を長期間に渡って利用することが確認できました。 
ところがこの後、タヌキは縄張りを変えたのか溜め糞aをあまり利用しなくなり、新鮮な糞が滅多に追加されなくなってしまいました。 
これまでに撮れた排便動画を見るとタヌキはトレイルカメラの存在を明らかに気づいて警戒していたようなので、この溜め糞aを敬遠するようになり、溜め糞を変更したのでしょうか?
実は同じ林道を更に進むと、別の溜め糞が少なくとも2ヶ所あるのです。
個々の溜め糞の栄枯盛衰というか季節消長を調べるのも面白そうですが、監視するトレイルカメラの数をなかなか増やせないのが悩みです。

コシアブラ幼木の葉に群がるカクモンヒトリ(蛾)の若齢幼虫

 

2021年10月上旬・午後15:15頃・くもり 

里山の細い山道の横に自生するコシアブラの幼木の葉が虫の激しい食害を受けてほとんど丸坊主になっていました。 
葉が透け透けになった(レース状)食痕が面白い被写体なので写真に撮っていたら、黒っぽい毛虫が群がっている葉を発見。 
現場ではアメリカシロヒトリかオビカレハなのかな?と予想したものの、帰ってから調べてみるとカクモンヒトリLemyra inaequalis inaequalis)の若齢幼虫の群れと判明。 

計45匹(以上?)の群れのほとんどが葉裏ではなく、わざわざ目立つ葉表に集まっていました。 
各々が徘徊移動して互いの毛が触れないように牽制し合っている結果、互いに適度な間隔を開けて分散しているようです(スペーシング、ソーシャル・ディスタンス)。 
食事中の個体は居ませんでした。 
もしかすると夜行性なのかもしれません。 

コシアブラ幼木の下部の葉の多くはレース状に食い尽くされていました。 
ちなみにコシアブラの若葉は山菜としてヒトの食用になります。
アメリカシロヒトリやオビカレハの若齢幼虫と異なり、幼虫の巣網が見当たりませんでした。 

枝葉を揺らしてもカクモンヒトリ幼虫の群れは威嚇や逃避行動などは特に示しませんでした。 
毛虫の群れは無反応というか擬死したのかもしれません。 
毛虫の本体に直接触れたときの反応を確かめたかったのですけど、毒毛かどうか分からず躊躇してしまいました。 
自衛手段の毒毛に自信があるのかと思いきや、カクモンヒトリ幼虫の毛は別に毒毛ではないそうです。 

幼虫を採寸すべきでしたね。 
現場に三脚を立てて集団食害シーンを微速度撮影したかったのですが、秋の山中は日が落ちるのが早く、もはや相当薄暗くなっていたので諦めました。 

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