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2019/03/04

カルガモの群れに混じって川面の岸辺で休むカイツブリ(野鳥)



2018年10月上旬


▼前回の記事
カイツブリが川面で羽繕い後に潜水(野鳥)

川面を逃げて行ったカイツブリTachybaptus ruficollis)は、ヨシの群落が茂った対岸の下で休むカルガモAnas zonorhyncha)の群れに合流していました。
混群と呼べるのかどうか分かりませんが、カルガモの群れにカイツブリが1羽だけ紛れ込んでいます。
同種の仲間が居なくても、警戒心の強いカルガモの群れに混ざれば安心を得られるのでしょう。
体長を見比べると、カルガモの方がカイツブリよりも大型です。

カルガモは嘴を背中の羽毛に差し込んだ姿勢で寝ているようです。
一方、カイツブリは覚醒していて辺りをキョロキョロと油断なく見ています。
カメラを右に振ると、川面の中央部であちこちに浮いて休んでいるカルガモも居ました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→川で潜水漁を繰り返すカイツブリ(野鳥)


カイツブリ(野鳥)+カルガモ混群@川岸水面+休息

2019/01/23

モズ♂が電線から排便(野鳥)



2018年7月上旬・午後18:15

電線に止まったモズ♂(Lanius bucephalus)が夕日を浴びて良い感じです。
下の原っぱをキョロキョロ見下ろしているモズ♂の後ろ姿を撮っていたら、黒っぽくて丸い固形糞をポトリと排泄しました。(@0:16)


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


モズ♂(野鳥)@電線

2019/01/22

川の倒木に飛来したアオサギ(野鳥)



2018年10月上旬

私が河畔林の岸辺に迷彩ブラインドを張って身を潜めていたのは、倒木で休むカワウを間近でこっそり撮影したかったからです。

▼関連記事
川の倒木で羽根を乾かしながら脱糞するカワウ(野鳥)

ところが目当てのカワウはやって来ず、代わりにアオサギArdea cinerea jouyi)が川の上流から飛来しました。
倒木に止まったアオサギは、対岸の私に気付くと慌てたように上流へ飛び去りました。
ブラインド内に隠れて待ち伏せするという撮影スタイルに慣れていない私は、辛抱し切れずブラインドの外に出てしまい、アオサギと鉢合わせしたのです。

撮影中は全く気づかなかったのですが、右隣の別な倒木に亀が登って甲羅干ししていますね。(種名不詳)

飛び去ったアオサギは、橋の近くの川岸に生えたニセアカシア(別名ハリエンジュ)の灌木に止まりました。
アオサギの冠羽が風でなびいています。
風で揺れる梢でバランスを崩しかけたものの、翼を広げて立て直しました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。





アオサギ(野鳥)@川:倒木
亀@川:倒木(矢印↑)

アオサギ(野鳥)@河畔林:ニセアカシア樹冠

2019/01/21

電線で鳴き続ける♪ハシブトガラス(野鳥)



2018年9月上旬

山麓の農村部で電柱の天辺のケーブルに止まった1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)がカーカー♪鳴いていました。
画面の左手は田園地帯、右手が山になっています。

ときどき左右の翼を同時に持ち上げてうるさく鳴くのは誰かに対する威嚇だと思うのですが、怒りの対象物が分かりません。
なんとなく、幼鳥のような気がするのですけど、遠くて嘴の中の色が確認できませんでした。
最後は右に(民家の方へ)飛び降りて姿を消しました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2019/01/20

カイツブリが川面で羽繕い後に潜水(野鳥)



2018年10月上旬

川に来る水鳥を近くから観察するため、ニセアカシアの河畔林に迷彩ブラインドを張ってその中に隠れていたら、川面に浮かぶ一羽のカイツブリTachybaptus ruficollis)が私の目の前まで来てくれました。
目当ての水鳥とは違うのですけど、カイツブリは初見なので結果オーライ♪



川の流れに逆らって遊泳しながら、嘴で念入りに羽繕いしています。
やがて、激しく羽ばたきながら全身を伸び上がりました。(@0:51)
対岸に沿って上流へどんどん移動して行きます。
最後は川の中に潜水し、姿が見えなくなりました。(@1:08)
どうやら私の存在がバレてしまったようで、その後は決して此岸に近寄らなくなりました。

図鑑と見比べると、夏羽の状態でした。(『ヤマケイジュニア図鑑3:鳥』p108より)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
後半で画面に緑色の霞がかかったように見えるのは、川岸に繁茂するヨシなどの茂みの隙間から泳ぎ去るカイツブリを隠し撮りしたからです。

つづく→カルガモの群れに混じって川面の岸辺で休むカイツブリ(野鳥)


カイツブリ(野鳥)@川面遊泳
カイツブリ(野鳥)@川面遊泳

2019/01/17

稲刈り後の杭掛けに群がり稲穂を盗み食いするスズメ(野鳥)



2018年9月下旬

快晴で絶好の稲刈り日和でした。
あちこちの田んぼでコンバインが稲刈りしていました。
最新式のコンバインでは脱穀まで一気にやるらしいのですが、昔ながらの稲作農家では、刈り取った稲穂の束を杭に掛けて積み上げ、天日干しでしばらく乾燥させます。
この干し方は地域によって色々で、呼び方も異なるようですが、ここでは「稲杭掛け」としておきます。

この杭掛けにスズメPasser montanus)が群がり、せっかく収穫したばかりの稲穂を啄んでいました。
欲を出した私がもう少し近づこうとしたら、スズメの群れは警戒し逃げてしまいました。

こうした鳥害を少しでも防ぐために、稲作農家では涙ぐましい工夫を凝らしています。
ある刈田では、杭掛けの列に沿って白い網が張られていました。
スズメを捕獲するための本格的な霞網ではなく、スズメが警戒して近寄らなくなることを期待しているのでしょう。
また別の田んぼでは、稲杭掛けの周囲に昔ながらの防鳥テープ(赤銀)を張り巡らせていました。
スズメが来ていないのは、ちらちらと光る赤銀テープの効果というよりも、たまたま撮影時刻が薄暗い夕方でスズメの採餌活動時刻が終わっていただけのような気がします。
どうも私は赤銀テープの防鳥効果について懐疑的なのです。

▼関連記事
防鳥テープの無効例:田んぼの稲穂を食害するスズメの群れ(野鳥)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


スズメ(野鳥)群れ@田んぼ棒掛け+米採食
稲刈り後:棒掛け+霞網(鳥害対策)
稲刈り後:棒掛け+防鳥テープ赤銀(鳥害対策)

2019/01/16

深夜の庭から聞こえた謎の鳴き声(ニホンイタチ?!)



2018年10月上旬・午前1:27〜1:35

深夜に窓の外の庭から野生動物が発する凄まじい鳴き声が聞こえてきて、寝ていた私は飛び起きました。
静かな真夜中にキキキッ♪(チュチュチュッ♪)とかなりの大音量で悲鳴のような鳴き声が繰り返し響き渡ります。
それに釣られてカエルも外で鳴き始めました。

カーテンや窓を開けると逃げられると思い、室内から窓越しに動画で鳴き声だけ記録しました。
鳴き声の主は、外で少しずつ場所を移動しながら(遠ざかりながら)断続的にキキキッ♪と繰り返し鳴いているようです。
複数個体が喧嘩しているのかな?

これは一体、何の鳴き声なのでしょう?
夜にこんな鳴き方をする鳥を私は知りません。
夜行性の捕食者に襲われた獲物が断末魔の悲鳴を上げているのでしょうか?
例えばシジュウカラなどの小鳥や小動物が寝込みを襲われたのかな?
なんとなく、ネズミやコウモリの鳴き声っぽい気もします。

発情したイエネコFelis silvestris catus)が夜中に鳴き騒ぐことがありますが、今回の鳴き声は明らかに猫とは違いますし、調べたら10月上旬は猫の繁殖期ではありませんでした。



他に候補として考えられる野生動物は、ハクビシンです。

▼関連記事 
ハクビシンの早朝散歩
しかし、YouTubeに公開されている動画でハクビシンの鳴き声と聴き比べると、どうも違うようです。


謎の鳴き声を声紋解析してみる

オリジナルの動画(MOVファイル)から音声をWAVファイルに抽出し、鳴き声の入った部分を適当に切り出してからスペクトログラムを描いてみました。
約16kHzの単調で強いシグナルは、私のビデオカメラに固有のノイズなので無視して下さい。
20kHz以上の高周波数域で弱いながらも断続的に鳴き続けているのは、かすかに聞こえたコオロギなど虫の音だと思います。



この事件があってから45日後の11月下旬。
昼過ぎに私が家から外出しようとしたら、入れ違いで黄土色の細長い小動物が庭の方へササッと素早く駆け込みました。
一瞬の出来事で証拠となる写真や動画は撮れるはずもありませんが、どうやらニホンイタチMustela itatsi)のようでした。
この辺りに野生のイタチが住み着いているとは知りませんでした。
家庭菜園や田畑が点在し、細い用水路も流れているので、イタチの食料もありそうです。
てっきり夜行性だと思っていたイタチが真っ昼間に活動することも意外でした。
本種は冬眠はしないで1年中活動し、その活動時間帯は特に定まっておらず、昼夜活動する (wikipediaより引用)

もしかして、1.5ヶ月前の夜中に聞いた謎の鳴き声は、このイタチかもしれません。
車庫や庭などのあちこちにカメラトラップを仕掛けてみたら楽しそうです。
YouTubeに公開されている動画で捕獲されたイタチが威嚇する鳴き声を聞いてみると、状況が違えどかなり似ています。











↑最後はツイッターで話題になった動画です。

犬に追い詰められたイタチが側溝の穴から顔を出したり引っ込めたりしながらキキキッ♪と鋭く鳴いています。
この鳴き声が私が聞いたのとそっくりでした。


【追記】
今泉忠明『イタチとテン―森をかけめぐる万能選手』という動物学の書籍を読むと、繁殖期に♀を巡って♂同士が争う「イタチごっこ」を解説した文脈の中で、イタチの鳴き声について詳しく書いてありました。
 「キチッ! キチキチキチキチ」と鋭く鳴き、「ケケケケ…!」などの叫び声を時折あげて走り、闘争する。相手を威嚇したり、激しく怒ったときに出される声だ。平常時には、イタチはほとんど発声することもない。春の発情期から、夏の育児期にわたる期間にはかなり頻繁に啼き、しかも特殊な啼き声が多いという。一声鋭く「キッ!」と発声するのは驚愕を表し、低く「シューッ!」と発声するのは警戒を表すという。(p71より引用)

しかし今回の動画の撮影時期は10月上旬なので、「春の発情期から、夏の育児期にわたる期間 」には当てはまりません。



【追記2】

郷土出版社『置賜ふるさと大百科―決定版』でイタチについて調べると、

置賜地方では方言で小豆トギとも呼ぶ。由来は鳴き声からきたものである。(p52より引用)

私はそんな呼び名を聞いたことがないのですし、鳴き声が小豆を研ぐ音と似ているとは思わないのですけど、覚書として追記しておきます。




2019/01/14

日没後の夜空を飛ぶゴイサギ(野鳥)♪



2018年8月上旬・午後19:15〜19:21

ゴイサギNycticorax nycticorax)の群れが昼間にねぐらとしている池の畔の森をまた見に来ました。
夜行性のゴイサギは日没から約30分後に、塒から続々と飛び出して夜間の採餌に出かけるようです。
まるでコウモリのような暮らしです。
この日の日の入り時刻は午後18:44。

群れが一斉に離塒するのではなく、クワッ♪と不気味に鳴きながらばらばらに飛び去ります。
初めは塒から離れるのを躊躇って、少し飛んだだけで塒の森に戻ってしまう個体もいます。
ドラマチックな映像にはならず、なんだかとりとめのない記録になってしまいました。

薄暗い条件下で普通のカメラで撮ろうとすると、オートフォーカス(AF)が効きにくくなり、しっかりズームできません(望遠レンズの性能を充分に活かせない)。
したがって、残念ながら夜空を飛んでいるゴイサギのシルエットが幼鳥か成鳥かも見分けられないのです。
(赤外線の暗視カメラを使っても、赤外線投光器の補助照明が届かない距離の被写体は撮れません。)
今回はあえて動画を自動色調補正せずに、暗さをそのまま伝えることにします。

ゴイサギが夜に採餌する様子を観察(撮影)してみたいのですが、いつも塒からの追跡に失敗してしまいます。
採餌場を突き止めるのが課題です。
成鳥と幼鳥が夜も家族群として行動を共にしているのか、知りたいところです。

また、秋になると、ゴイサギはこの昼塒から忽然と姿を消します。
一体どこへ行ったのでしょう?
図鑑などでゴイサギは留鳥とされていますけど、ここ(東北地方の雪国)で観察したイメージでは完全に夏鳥です。
冬は暖かくて餌の豊富な地方に南下してしまうのでしょう。


2019/01/13

家庭菜園を鳥害から守る鳥追いカイト(タカ型の凧)



2018年9月下旬

郊外の川沿いに作られた家庭菜園(畑)が野鳥による食害に悩まされているようで、鷹に似せた鳥追いカイトが設置されていました。
地面に長いポールを突き立て、その先に糸で凧を繋いでいます。
風が吹くと凧が右に左に動いて鷹が飛んでいるように見える仕掛けです。
今年は田んぼでよく見かけましたが、畑に設定されているのは初めて見ました。
奥は河畔林に囲まれています。

猛禽類を恐れる野鳥に対して今のところ効果がある(慣れが生じていない)のか、周囲に野鳥の姿はありませんでした。
無風で凧が動かない日にも鳥よけ効果があるのか、引き続き見て回りたいと思います。
あとは凧やポール、糸の耐久性が問題になりそうです。

▼関連記事
鳥追いカイトは田んぼのスズメ対策に有効か?(野鳥)
水田を鳥害から守る鳥追いカイト(フクロウ型の凧)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


鳥追いカイト:鷹(野鳥)@家庭菜園

2019/01/10

夕方の空で喧嘩するカラスの群れ(野鳥)



2018年9月下旬・午後16:17

街中の上空を夕方に5羽のカラスが激しく飛び回っていました。
遊びのような追いかけっこなのか、縄張り争いの空中戦なのか、原因が分かりません。
(繁殖期が終わると縄張り意識は薄れると思うのですが…?)

少し遠くて外見からカラスの種類を見分けられないのですが、聞こえる鳴き声がカーカー♪と澄んでいるので、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)かな?

塒入りするにはまだ早いでしょう。
ちなみに、日の入り時刻は17:30。


カラスspp5(野鳥)群れ@空中戦

2019/01/08

防鳥テープの無効例:田んぼの稲穂を食害するスズメの群れ(野鳥)



2018年9月下旬

秋に田んぼの稲穂が実り始めると、スズメPasser montanus)など種子食性の野鳥に食害されないようにキラキラ光る防鳥テープ(別名:防雀テープ)が田んぼ中に張り巡らされます。

季節の風物詩のような田園風景です。
このテープは片面が銀色で裏面がメタリックな赤色になっています。
田んぼの畦道に杭や細い竹竿を突き立て、その間に防鳥テープを張り渡します。
秋風が吹くとテープが捻れて両面のメタリックな2色が目まぐるしく動いてチラチラと光ります。
このギラツキをスズメは嫌って田んぼに寄り付かなくなる、動かない案山子よりも防鳥効果がある、というのが商品の宣伝文句です。
しかし長年使われて防鳥効果が薄れているのか、このテープを大量に使っている田んぼを最近ではあまり見かけなくなりました。

それほど大きな田んぼではないものの、今時珍しく縦横無尽に(斜めにも)大量の防鳥テープを張り巡らせている所を見つけました。
ここは住宅地の裏なので、スズメ追いの爆音器を田んぼに設置すると近隣から苦情が殺到する、などの事情があるのでしょう。
宅地開発が進む前、この辺りは広大な田んぼだったのに、皮肉なものです。

▼関連記事
収穫前の田んぼからスズメ(野鳥)を追い払う爆音機♪

稲刈り前の田んぼに張り巡らされた防鳥テープの様子を私が動画に撮っていると、すぐ近くの電柱や電線にチュンチュン♪と鳴きながらスズメが続々と集まり始めました。
ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)も一羽、電線に止まり素知らぬ顔で羽繕いしていました。

田んぼから少し離れて野鳥の行動を見張ることにしました。
しばらくすると案の定、スズメが電柱や電線から下の田んぼに続々と舞い降りて稲穂を啄み始めました。
スズメは一旦田んぼに降り立つと、稲穂の茂みに隠れて居場所が分からなくなります。

せっかく苦労して張り巡らせた防鳥テープをスズメが恐れている素振りはありません。
防雀テープ破れたり!
食害シーンの証拠映像を撮るにはアングルがいまいちですけど、私が下手に田んぼに近づくとスズメは逃げてしまいますから、なかなか難しいのです。
いつか無人カメラを設置して田んぼの被害状況を長時間監視してみたいものです。

この田んぼの端で新築の家を建てているのですが、スズメは建築作業の騒音を全く気にしないようです。
田んぼから一段高くなっている横の道を車が通ってもスズメは無頓着です。
ただし通行人が歩いて来ると警戒して飛び去り、一時避難していました。(スズメにとって歩行者は警戒すべき不審者)
最後に私が動画を撮りながら田んぼにそっと歩み寄ると、驚いたスズメの大群が一斉に飛び立ち、電線に避難しました。
これほど多数のスズメが田んぼに潜んでいたとは驚きです。
スズメが一斉に飛んで逃げるシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイします。

動画の初めに登場するカラスも実は、田んぼに居た(悪さをしていた?)個体が私を警戒して飛び立ち、電線に避難していたのです。
スズメと異なり、しばらく待ってもカラスは田んぼに戻らず、食害シーンを撮れませんでした。(来季の宿題です)

市販の防鳥グッズに対して私がいまいち懐疑的なのは、野鳥がすぐに慣れてしまう同様の光景を子供の頃から見てきたからです。
もちろんこの記事は商品の営業妨害が目的ではありません。
そもそも防鳥グッズに100%の効果は期待できません。
地域の田んぼ全体で対策するか一部の田んぼだけで対策するかによっても効果は変わってきますし、スズメの慣れ具合は場所や状況によってまちまちでしょう。

この田んぼでも防鳥テープを張らなくなると、スズメによる被害がもっと酷いことになるのかもしれません。
なるべく安上がりな防鳥グッズを設置し、結果として何割の増収になったか?というコストパフォーマンス(費用対効果)が求められます。

例えば最新鋭のドローンを飛ばしたり二足歩行ロボットを導入して畦道を常に巡回させればスズメは怖がって田んぼに寄り付かなくなるかもしれません。
しかし防鳥効果を100%にしても、高額な対策コストに見合う収穫が得られなければ本末転倒です。

この田んぼだけ稲刈りが遅れているのは、稲穂の実りの状況が芳しくないためのようです。
鳥による食害が原因かどうかは米農家に聞いてみないと分かりません。
稲穂を食い荒らす野鳥と知恵比べを長年繰り返している稲作農家の苦労もよく分かります。
スズメは警戒心がとても強く、田んぼで稲穂を盗み食いする際も常に緊急避難場所を近くに用意しています。
鳥の習性を見てきた鳥好きによる私案としては、赤銀テープだけでなく他の防鳥グッズと組み合わせることをまずお勧めします。

次に、田んぼの周囲でスズメの避難場所を無くしてしまうことを提案します。
田んぼ内に防鳥テープを張り巡らせるだけでなく、電力会社と協力して田んぼ周辺だけでも無電柱化を推進するとか電線や電柱にスズメが止まれないような工夫をすれば、田んぼの防鳥効果が高まりそうな気がします。
ただし、電線にトゲトゲの障害物を装着すると今度は冬の積雪で電線が切れてしまうおそれがありそうで、雪国ではどうするか悩ましいところです。
(それでもスズメは田んぼの近くの民家の屋根や庭木に止まるようになるだけかもしれません…。)

藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』によれば、

テープはよりをつけて張ってやると、風でよく動き、その度に太陽の光を反射してキラキラひかります。この反射光を鳥は嫌うようで、日の出前や曇天の日には効果が落ちるという試験結果があります。このテープは本来は、スズメを対象にして考えられたようですが、スズメ以外の鳥にも効果が期待できます。(中略)鳥に慣れがつくことから逃れることはできませんから、絶対的な効果は期待できません。(p144-145より引用)



「鳥獣害研究室-鳥害対策 - 農研機構」が公開しているサイトでも赤銀テープの評価は低いです。
防鳥テープ キラキラと光るテープを作物の上に張り巡らす。防雀テープともいう。見えにくいテグスと違って、鳥が当たっていやがるわけではなく、警戒して避けることを期待したもの。あまり効果は期待できないが、安価で気楽に使える。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


田んぼ(稲刈り前)+防鳥テープ赤銀
田んぼ(稲刈り前)+防鳥テープ赤銀
田んぼ(稲刈り前)+防鳥テープ赤銀
田んぼ(稲刈り前)+防鳥テープ赤銀

スズメ群れ(野鳥)@電柱+電線:田んぼ横
スズメ群れ+ハシボソガラス(野鳥)@電柱+電線:田んぼ横

2019/01/07

雨の蓮池で遊泳するカルガモの群れ(野鳥)



2018年9月中旬

小雨がぱらつく朝、蓮池で4羽のカルガモAnas zonorhyncha)が群れになって元気に泳いでいました。
大きな蓮の葉の下に入れば雨宿りができそうですけど、カルガモは雨に濡れても全く気にしません。
岸辺から逃げないのは、誰かに餌付けされていて、私が給餌するのを密かに期待しているのかもしれません。(私は野鳥に給餌していません。)

黄葉した桜の落ち葉が水面に浮いていて、カルガモの胸にへばりついていました。
カルガモの個体識別ができたら観察がもっと楽しくなるはずですけど、私には性別も見分けがつきません。(¶追記参照)
夏が過ぎても未だ少し咲いているハスの花も一緒に撮れば良かったですね。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



¶【追記】
孝森まさひで『カモ類の観察:身近な水鳥の観察ガイド』によれば、カモ類の中でカルガモだけが雌雄同色なのだそうです。
カルガモの♂が♀と同じ色をしているのは、繁殖期に日本で子育てをするカモが他にはほとんどいないので、♀が他種の♂と間違えることがないためではないかと考えられている。 (p53より引用)



2019/01/06

トビが飛び去り電線に(野鳥)



2018年9月下旬

山麓の田園地帯でトビMilvus migrans)にカメラを向けた途端に警戒し、電柱の天辺から飛んで逃げてしまいました。
羽ばたきと滑空を繰り返し、田んぼの上空を旋回してから電線に止まりました。
大型の猛禽類が電柱ではなく不安定な電線に止まるのは珍しいと思いました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2019/01/05

田んぼで羽繕いする冬羽のノビタキ♀♂(野鳥)



2018年9月下旬

黄金色の稲穂が実る田んぼに見慣れない野鳥が2羽来ていました。
こういうラッキーな日に限って望遠レンズを忘れがちです…(後悔)。

この鳥の名前を調べるのに手こずりましたが、手元にある『フィールドのための野鳥図鑑:野山の鳥』p77に掲載された写真にそっくりでした。
冬羽のノビタキSaxicola torquata)の♀♂ペアと判明。


ノビタキという鳥を私は初めて見ました。
夏鳥として渡来、繁殖した後、秋になったので冬羽に衣替え(換羽)し、南方に渡る途中なのでしょう。
稲刈り前の田んぼに来たということは、スズメのように稲穂を食害するのかな?と思いながら撮影したのですが、食事シーンは見られませんでした。
ノビタキの食性は、種子食ではなく昆虫食らしい。

田んぼで稲穂に交じって生えたイヌビエの枯れた茎に止まっていました。
♀が飛び立った後も♂は羽繕いを始めました。
撮影中に鳴き声は聞き取れませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【追記】
水野仲彦『野鳥のくらし―卵から巣立ちまで』によれば、

子育てを終えた数多くのノビタキたちは、秋になると、稲穂が波打つ広々とした水田地帯で採食をしながら南下して行く。稲を干した杭の上で休むもの、地上で虫を食べるもの、三々五々、遠いインドやアフリカを目指して旅を続ける。(p36より引用)






ノビタキ♀♂冬羽(野鳥)@田んぼ:イヌビエ
ノビタキ♀冬羽(野鳥)@田んぼ:イヌビエ
ノビタキ♂冬羽(野鳥)@田んぼ:イヌビエ+羽繕い

2019/01/04

カワセミの飛び込み漁と脱糞(野鳥)



2018年9月下旬

池の中に突き刺さったままの落枝がゴイサギなど水鳥たちの格好の止まり木になっています。
ゴイサギの定点観察に来てみたら、この日は成鳥も幼鳥も全く見つかりませんでした。
その代わりに、幸せの青い鳥が止まっていました。
カワセミAlcedo atthis bengalensis)です。
逃げられそうで近づけず、性別を見分けられませんでした。


カワセミは池にボチャンと飛び込み、すぐまた落枝に戻りました。
漁の成否は不明です。
もし小魚を取ったなら、獲物を止まり木の枝に叩きつけて殺すはずですが、手前の枝が邪魔でよく見えません。
ひょっとして、夕方にさっと水浴びをした可能性もありますかね?


尾羽を上げたと同時に白い糞を後方にポトリと排泄しました。(@0:32)
すっきり軽量化したカワセミは落枝から飛び立つと、池の水面スレスレを低空で飛び去りました。
この池でまさかカワセミに会えるとは、とても意外でした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


カワセミ(野鳥)@池畔:落枝

2018/12/29

川の倒木で羽根を乾かしながら脱糞するカワウ(野鳥)



2018年9月下旬

岸から倒れて川に張り出したままになっている倒木(おそらくニセアカシア)に一羽のカワウPhalacrocorax carbo hanedae)が止まっていました。
カワウはこちらに背を向け(下流を向き)、大きく広げた翼を軽く動かすようにして濡れた羽根を乾かしています。
この止まり木は以前にも一度カワウが利用しているのを見ていたのですが、夏になると周囲の草木が生い茂り、対岸からは観察できなくなってしまいます。


▼関連記事(前年の5月に撮影)
川岸の倒木で羽繕い、脱糞するカワウ(野鳥)

少し遠くなるのですけど、上流の別アングルから撮影できるポイントをこの日はたまたま見つけて嬉しくなりました。

日光浴中のカワウが尾羽根を持ち上げると、白い液状便を勢い良く川に排泄しました。
排便直後に尾羽根を左右に激しく振り、軽く身震いしました。
排泄中も翼は広げたままでした。
飛び立つ前に軽量化したのかと思いきや、その後ものんびり日光浴を続けています。

中川雄三『水辺の番人 カワウ (月刊たくさんのふしぎ2017年11月号)』によると、

カワウは水かきをもつにもかかわらず、上手に枝をつかむことができます。多くの鳥は前に3つ、後ろに1つのゆびをもちますが、カワウは前だけに4つのゆびがあり、それぞれのゆびの間に水かきがあります。この4つのゆびを使い、木をぎゅっとつかむのです。(p20-21より引用)

この記述を自分でも確かめてみたいのですが、ブラインドを使うなどして、もっと近づかないといけませんね。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【追記】
ウの仲間は尾脂腺が発達していないので、羽毛が水をはじきにくく、翼を広げて乾かす姿がよく見られる。 (孝森まさひで『フィールド版 カモ類の観察』p23より引用)


カワウ(野鳥)@川倒木+日光浴:羽根乾燥
カワウ(野鳥)@川倒木+日光浴:羽根乾燥

2018/12/28

収穫前の田んぼからスズメ(野鳥)を追い払う爆音機♪



2018年9月下旬

秋の田んぼで稲穂が実ると、スズメPasser montanus)など種子食性の野鳥による食害を防ぐために様々な対策を施すようになります。

ここは山麓の田んぼで、黄金色の稲穂の上をトンボが飛び交っています。
手前はソバ畑になっています。

鳥害対策の一つとして、田んぼを囲む畦道に支柱を立て、その間に「防鳥テープ赤銀」が張り巡らされていました。
風が吹くと両面テープの捻れた部分が自然と左右に動き、メタリックの赤と銀色がチラチラと反射するようになっています。
(両面テープと言っても粘着力があるのではなくて、裏表が二色に塗り分けられているのです。)
このギラツキを鳥は嫌うという触れ込みで、昔から使われています。
たまたま撮影時は夕方で風が止んでいて、テープが静止しているため、残念ながら映像では特徴が伝わりません。
無風の際も防鳥効果が期待できるのかな?

もう一つの鳥害対策として、田んぼの奥にスズメ追い(スズメ脅し)の爆音機が設置されていました。
ドカーン!という凄まじい爆裂音が山里にこだまします。
プロパンガスをタイマーで定期的に爆発させる仕組みなのだそうです。
どうやら約5分間隔で爆裂しているようなので、次の爆発を待ち構えて動画に記録してみました。
この日は三脚を持参しておらず手持ちカメラで撮ったために、心の準備をしていても爆音が鳴った瞬間は反射的にビクッとしてしまいます。

爆発の瞬間をスロー再生すると、爆裂音の直前に青い炎が赤いパイプから少し出ていました。

「鳥獣害研究室-鳥害対策 - 農研機構」のホームページによると、

爆音器 農地と住居が混在している日本ではプロパンガスによる比較的小音量のものが用いられているが、それでも騒音で苦情が来る。鳥の慣れも早い。

同所で公開されたPDF「鳥種別生態と防除の概要:スズメ」を読んでみると、

爆音器も一時的には効果はあっても、日数がたつと慣れてきてしまい、爆音器周辺の小範囲に限られるようになる。爆音器と視覚刺激を組み合わせた複合型爆音器も市販されているがやはり慣れを生じる。これらの機器には騒音の問題をに気を付けなくてはならず、その対策として夜間停止していた場合には早朝に被害にあいやすくなる。


藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』によれば、

爆音器などの効果は、鳥が銃猟を知っているかどうかで大きく違ってきます。(p178-179より引用)

こうした鳥害対策が功を奏したのか分かりませんが、この田んぼにスズメの群れは一羽も来ていませんでした。
薄暗くなってきた夕方に撮ったので、そもそもスズメの採餌活動が終わった後のような気もします。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【追記】
宮崎学、小原真史『森の探偵―無人カメラがとらえた日本の自然』という本を読んでいたら、
水力などを利用して一定時間が経つと定期的に大きな音が鳴る鹿威しも聴覚に訴える全自動式の威嚇装置の一種。 (p286より引用)
確かに伝統的な「鹿威し」は爆音器の原型ですね。
私のフィールドにはニホンジカは生息しないので、鹿威しの効果は実感したことがありません。
カコーン♪という風情ある音だけで逃げ出すとは、よほどニホンジカは神経質なのでしょう。


スズメ(野鳥)追い:爆音機@田んぼ
防鳥テープ赤銀(野鳥)@田んぼ
防鳥テープ赤銀(野鳥)@田んぼ

2018/12/27

止まり木で羽繕いするチゴハヤブサの幼鳥(野鳥)



2018年9月中旬
▼前回の記事
止まり木で鳴く♪チゴハヤブサ幼鳥(野鳥)

私が止まり木に少し近づいたら逆光のアングルになってしまいました。
チゴハヤブサFalco subbuteo)の幼鳥はヒノキ樹冠の止まり木で軽く数回羽ばたきました。
これまで幼鳥だと思っていたのですが、ちらっと見えた下腹部が赤茶色の成鳥ですかね?(自信がなくなってきました)

チゴハヤブサは鳴き止んだものの、やがて体をねじって羽繕いを始めました。

逆光のシルエットで羽繕いする様子もフォトジェニックかもしれません。
止まり木から辺りをキョロキョロと見渡したり、飛来したトンボを見上げたりするものの、自分で狩って捕食しようとする素振りはみせませんでした。
(親鳥が幼鳥にトンボを給餌するのをこれまでに数回観察しています。)

近くでカラスが鳴いています。
なぜカラスの群れは猛禽類のチゴハヤブサをモビング(擬攻撃)しないのか、考えてみると不思議です。
飛翔能力に優れたハヤブサを恐れているのでしょうか?
止まり木から一向に飛び立つ気配がないので、撮影を打ち切りました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/12/26

止まり木で鳴く♪チゴハヤブサ幼鳥(野鳥)



2018年9月中旬

ヒノキの大木の最上部で枯れた枝で、いつものようにチゴハヤブサFalco subbuteo)が1羽休んでいました。
お気に入りの止まり木から辺りをキョロキョロ見回しています。
やがて甲高い声でキーキーキー♪と鳴き始めました。
マイクに入る風切り音がうるさいのですが、断続的に鳴き続けています。
順光のアングルで見ても下腹部が茶褐色ではないので、幼鳥のようです。
おそらく空腹の幼鳥が親鳥を呼んで餌乞いしているのでしょう。
私も結構粘って見ていたのですが親鳥は現れず、幼鳥への巣外給餌は見れませんでした。
やはり子別れの時季なのでしょうか。


▼関連記事(5日前の撮影)
チゴハヤブサの縄張り争い/子別れ?(野鳥)

※ 動画編集時に音声のボリュームを上げ、自動色調補正を施しています。



つづく→止まり木で羽繕いするチゴハヤブサの幼鳥(野鳥)

2018/12/25

ポプラの梢で鳴く♪2羽のハシブトガラス(野鳥)



2018年9月中旬・午後17:29〜17:33

川の近くに聳え立つポプラ(=セイヨウハコヤナギ)の大木の梢に2羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が止まって頻りに鳴いていました。
このポプラは春に見た時はハシボソガラスの営巣木だったので、ハシボソガラスの縄張りなのかと思っていました。


▼関連記事(4月下旬)
ポプラ樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)

雛が巣立ち繁殖期が終わると共に、縄張りを解消したようです。
私が少しずつ近づきながらしつこく望遠で撮り続けると、ポプラ樹上のカラスは相次いで飛び立ち、鳴きながら川を渡って対岸の市街地の方へ飛び去りました。
塒入りするには未だ早い時刻ですから、単に私のことを警戒して逃げてしまったのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ハシブトガラス2(野鳥)@ポプラ樹冠

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