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2018/05/22

垂直円網に付いたミゾソバの花を取り除くアカオニグモ♀a(蜘蛛)



2016年9月下旬

前の年に、一部の造網性クモが給餌した花を食べるという衝撃的な観察結果を得ました。

◆記事のまとめ
花を食べる造網性クモの謎:2015年

常識破りの食性で興味深いのですが残念ながら今のところ再現性に乏しいので、機会がある度に種類や条件を変えながら細々と実験を続けています。


湿地帯の近くでアカオニグモ♀(Araneus pinguis)の張った正常円網を見つけました。
近くに咲いていたミゾソバの花を摘んで網の甑付近に投げつけてみました。
主の♀は網の横に生えたイヌタデやセイタカアワダチソウの群落で、葉や花穂などを糸で綴った隠れ家に潜んでいました。
網から隠れ家まで信号糸が伸びていて、振動を感知できるようになっているのですが、花を網に投げつけてもクモは無反応でした。
ミゾソバの花を指でくすぐるように揺らしてやると、アカオニグモ♀がようやく隠れ家から出てきました。

クモは歩脚で花に触れて調べると、すぐに獲物ではなく異物だと判断したようです。
花には噛みつかずに、網から丹念に外し始めました。
ミゾソバの花が付着した粘着性の横糸を全て切ると、花を網から捨てました。
次に歩脚で周囲の糸を引き締めたり自分で網を揺すり、もう網に異物が付いていないかどうか、状態をチェックしました。

隠れ家に戻りかけ、枠糸を調べてから、なぜか再び甑に戻りました。
最後は隠れ家に戻ると、やれやれと言わんばかりに、食べかけの獲物に食いつきました。

という訳で、実験はまたもや失敗に終わりました。
網にかかった花を昆虫が暴れていると誤認して噛み付いたり糸でラッピングしてくれないことには、花を食べる行動が始まりません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


アカオニグモ♀a(蜘蛛)@ミゾソバ花給餌→垂直円網+異物除去
アカオニグモ♀a(蜘蛛)@住居:イヌタデ

2018/05/13

キイロスズメバチ♀がセイタカアワダチソウの花で吸蜜しセイヨウミツバチ♀を狩る



2017年10月下旬

湿地帯に近い遊歩道の脇に背高く咲いたセイタカアワダチソウ群落でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が訪花していました。
種々のハナアブ類に混じって花蜜を舐めているようです。

スズメバチの吸蜜シーンは珍しいと思い動画を撮り続けていると、急に花穂の外側に向き直り、近くに飛来したセイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀を捕獲しました。
花上で獲物を狩った瞬間を撮れたのは初めてですが、無造作に飛びついて捕獲しただけでした。

セイタカアワダチソウの黄色い花の上ではキイロスズメバチの体色はあまり目立ちませんから、もしかすると花蜜目当てに訪花していたのではなく、獲物を待ち伏せするための攻撃的擬態(ペッカム型擬態)なのかもしれない?と妄想してみました。
それまでに何度かハナアブ類とニアミスしていたキイロスズメバチ♀は、獲物に対して敏感になっていたのでしょう。

餌食となったミツバチの花粉籠に少量の花粉団子が付いていました。
キイロスズメバチは毒針は使わずすぐに大顎で獲物に噛み付いて仕留めるはずですけど、花の陰に隠れてしまいました。
獲物の首元(頭部?)を咥えて飛び去る瞬間、セイヨウミツバチ♀は反撃の毒針を出していました。
この後、キイロスズメバチはどこか近くで肉団子を作り、巣に持ち帰るはずですが、見失ってしまいました。



2018/05/10

雛鳥のために捕らえた虫を運ぶムクドリ(野鳥)



2017年5月下旬

河川敷に生えたニセアカシア(別名ハリエンジュ)の樹上でムクドリSturnus cineraceus)が嘴に大量の虫を咥えていました。
ニセアカシアの白い花が満開です。
ムクドリはすぐに飛んで逃げて行きました。
おそらく巣に戻って雛に給餌するのでしょう。
親鳥が虫を捕らえる度に一匹ずつ巣に運んでいたのでは無駄が多いので、何匹も嘴に溜めてから帰巣しまとめて給餌するのです。
複数の獲物を咥えておきながらどうやって新しい獲物を捕らえることが可能なのか、いつも不思議に思います。
嘴を開くとせっかく咥えていた獲物が落ちてしまいそうに思うのですが、何か工夫があるのでしょうか?

実はこの親鳥は河畔林で捕虫していたのではありません。
それまで土手の辺り(地上)に居たのに、私が通りかかったせいで警戒し樹上に一時避難したのでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/01/18

川岸でパン屑を食べるオナガガモ♀♂とマガモ♂の群れ(冬の野鳥)



2016年12月中旬

川岸の桟橋で家族連れがカモ類にパンを千切って給餌していました。
オナガガモ♀♂(Anas acuta)とマガモ♂(Anas platyrhynchos)が群がり、やかましく鳴きながらパン屑を採食しています。
桟橋には雪がうっすらと積もっています。
プライバシーを考慮して、家族連れが映らないように気を使っています。(モザイク処理とか面倒なので)

この家族連れが帰ってからしばらくすると、カモ類が食べ残したパン屑をハクセキレイが拾い食いしていました。

▼関連記事 
パン屑を採食するハクセキレイ♂(冬の野鳥)

ハクセキレイがヒトから給餌されたパンをカモ類に混じって直接食べていたのかどうか気になって映像を見返したのですが、ヒトがいる間はハクセキレイは来ていなかったようです。



【追記】
今泉忠明『気がつけば動物学者三代』を読んでいたら、この2種の鴨について興味深いことを学びました。
マガモとオナガガモはDNAの比較にを比較するとあきらかに違います。種が違うからでしょう。しかし、この二種は、人間が飼育する環境の下では自由に交配し、雑種の子がでてきます。さらに、その雑種の子は一代、二代、三代間でも、また、それら雑種と両親の種との間で「戻し交配」をしても完全に子どもができます。 この二種の繁殖地は大部分重なり合っていますから、野生のものも自由に交雑し、この両種は完全に溶けあってしまいそうなものですが、実際はそうなっていません。両種間の雑種は数千羽に一羽という低い確率でしか現れず、戻し交配が起こったと思われる例も知られていません。雑種だけが集まって、ひとつの個体群を形成するようなこともありません。 つまり、マガモの集団とオナガガモの集団は、互いに遺伝子を交換することなく、はっきり違った集団として存在しているのです。 (p214より引用)




2018/01/11

肉団子や巣材を巣に搬入するチャイロスズメバチ♀【ハイスピード動画】



2016年9月下旬
▼前回の記事
チャイロスズメバチの巣を新たに発見


神社の破風板(南側)の裏に営巣したチャイロスズメバチVespa dybowskii)のワーカー♀の出入りを240-fpsのハイスピード動画で記録してみました。
長撮りした素材から、帰巣時に何かを搬入したシーンをまとめてみました。
営巣地が高所なので、何を運んで来たのか映像ではしっかり突き止められないこともあります。

シーン1:(0:00〜0:30)

緑色の葉のような謎の物体をヒラヒラさせながら持ち帰りました。
イモムシなどの獲物をそのまま搬入したのですかね? 
以前、チャイロスズメバチ♀がカマキリを狩ったときは肉団子を作らずに持ち帰ったのを観察しています。

▼関連記事
オオカマキリを狩るチャイロスズメバチ♀


シーン2:(0:30〜0:50)

二番目に帰巣した個体♀が黄緑色の肉団子を搬入。



シーン3:(0:50〜1:14)

緑色の肉団子を搬入。



シーン4:(1:14〜1:31)

黒っぽい肉団子?を搬入。
団子から虫の脚のようなものが突き出ている。
巣材の樹皮かもしれない。



シーン5:(1:31〜2:04)

画面の上端で着地した個体が黄緑色の肉団子を咥えていた。
破風板を歩いて巣口に向かう。



シーン6:(2:04〜3:44)

♀αが白っぽい肉団子を搬入。
破風板に居た別個体♀βが迎撃に飛び立ち(スクランブル発進)、帰巣する個体♀α(+肉団子)と空中で衝突した。
門衛βが外敵と誤認したのだろうか?
♀αが帰巣をやり直している間に、更に別個体♀γが黒っぽい団子(巣材?)を咥えて帰巣。
その後も続々と帰巣する個体は空荷のようでした。


肉団子を持ち帰っても破風板でたむろしている多数の門衛?が獲物の分配を求めて殺到することはありませんでした。
したがって、コロニーはさほど飢えていないのでしょう(食糧事情は満ち足りている)。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→チャイロスズメバチの巣に近づく謎の寄生?ハエ【ハイスピード動画】


2017/11/30

蛾を捕らえたスズメ親鳥が幼鳥に巣外給餌(野鳥)



2017年8月上旬

池の畔を私が歩いていたら、地上に居た一羽のスズメPasser montanus)成鳥が少し飛んで逃げました。(映像はここから)

蛾(種名不詳)を捕らえた直後だったらしく、嘴に咥えた獲物が未だ暴れています。
それをスズメは路肩に叩きつけて(擦り付けて)殺しました。
死んだ蛾の翅を毟り取ると、その場で食べるのかと思いきや、獲物を咥えて飛び立ちました。
私が慌てて振り返ると、背後の民家の板塀の上端にスズメは着陸しました。
そこには巣立ったばかりの嘴の黄色い幼鳥2羽が待ち構えていて、餌を運んできた親鳥を走って追いかけます。
幼鳥1羽は板塀から脱落(落下)してしまいました。
親鳥が餌を咥えたまま少し逃げると、追いすがる幼鳥は広げた翼を小刻みに震わせて餌乞いします。
親鳥が幼鳥に口移して蛾を巣外給餌したその瞬間、残念なことにカメラのAFピントがずれてしまいました。
餌をもらった幼鳥は板塀から飛び降りると、下の車道で蛾を食べ始めました。
そこへ車が走って来たので、スズメ幼鳥は再び民家の庭の方へ飛んで逃げました。
板塀に残っていた親鳥も庭に飛び降りました。

スズメの日常生活はなかなか慌ただしいですね。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


この記事の本題とは少し外れますが、スズメの歩き方に注目してみましょう。
藤田祐樹 『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』によると、

・二足による移動の中で、鳥だけが行い、私たちヒトは行わない動きが、ホッピングだ。  (p33より引用)
・ホッピングは先述のように両足をほぼそろえてジャンプする運動だ。身近な鳥では、スズメやメジロなどの小鳥類がホッピングを行うし、カラスも急ぐときにはホッピングをする。スズメは両足をそろえてジャンプしているが、両足を少しずらしてホッピングする種もいる。 (p33〜34より)





2017/11/17

屋根で小枝を奪い合って遊ぶハシブトガラスの家族群(野鳥)



2017年7月下旬・午前7:28

某施設の三角屋根の天辺でハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が3羽集まっていました。
1羽が小枝を嘴に咥えていたので、繁殖期も終わったはずなのに今さら巣材集めするのか?と不審に思いました。
ところが観察を続けると、互いに小枝を奪い合って遊んでいたのです。
三羽烏の内訳が気になります。
幼鳥の群れが遊んでいるのかと思いきや、2羽が1羽に対して餌乞いしたので、1羽は親鳥なのかもしれません。
(口の中の色を見れば成鳥か幼鳥か見分けられるのですが、やや遠い上に逆光気味のため無理でした。)

2羽が小枝を綱引きのように嘴で引っ張り合っています。
左の個体Lがこの遊びに参戦しないで傍観しているのは、成鳥だから落ち着いているのかな?
Lは静止時も嘴を半開きにしたままで、暑さに喘いでいるようです。
小枝の争奪戦で遊んでいた右の幼鳥?2羽が嘴でキスしました。(嘴の先を噛み合う遊び?)
遂にLが参戦して小枝を素早く奪うと、2羽の幼鳥は慌てて飛び退きました。
このとき幼鳥は餌乞い姿勢を取りました。(左右の翼を同時に持ち上げ、甘えた声で鳴いた。)
餌乞いではなく、親鳥に抗議の威嚇(「ひどいよ! 玩具を返してよ!」)なのかもしれません。
右端に居た個体Rが中央の親鳥に「うるさい!」と軽く追い払われ、少し飛ぶと屋根の左端に止まり直しました。
互いに少し離れた3羽がしきりに鳴き交わしています。
子どもの兄弟喧嘩を、親が「いい加減にしなさい!」と軽く叱ったのかな?と想像を逞しくしてしまいます。

親鳥(と思しき個体)はせっかく奪った小枝に執着せずその場に捨てると、右側へ歩き去りました。

続いて、2羽の幼鳥が屋根の左側で何かを採食し始めたようです。
今までの小枝よりも細い何かを嘴で摘み上げました。
これも争奪戦になり、軽い小競り合いになりました。
今回はただの遊びではなく、口移しで給餌しました。
もらった方は、特に餌乞いしなかったのに、兄弟姉妹から何か餌を分けてもらえたことになります。

これは幼鳥同士の「ままごと遊び」なのかもしれません。

最後は相次いで屋根から飛び去りました。
三角屋根の向こうから、ハシブトガラスが鳴き交わす澄んだ声が聞こえてきます。

額は出っ張っているのに嘴は未だ細く、素人目にはハシボソガラスと非常に紛らわしいです。
(もし幼鳥だけを見たら、ハシブトガラスだと見分けられる自信がありません。)
澄んだ鳴き声を聞いてようやくハシブトガラスと確信を得ました。


カラスの行動を見ていると、どうしても誘惑に負けて擬人化した解釈をしてしまいます。
少なくともヒトの幼児並みに知能が高いことは間違いありません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/11/07

巣立ちが遅れた最後の雛に給餌するハシボソガラス親鳥【10倍速映像:野鳥】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#34


2017年6月中旬・午後15:29〜17:02

最後まで巣に残ったハシボソガラスCorvus corone)雛に対する親鳥の給餌活動をまとめてみました。
冒頭は通常のHD動画で記録した1回の給餌シーンで、残りは(@1:57〜)微速度撮影した10倍速映像です。
90分間で親鳥は7回帰巣したものの、そのうちの一回は給餌せず雛の様子を見に来ただけでした。
親鳥を個体識別出来ていないので、つがいの2羽が相変わらず共働きで巣に通っているのかどうか不明です。(今回の映像では2羽の親鳥が同時に登場することはありませんでした。)
もしかすると育雛に分担が生じ、巣立ち前の雛の世話は親鳥の一羽が担当し、もう一羽の親鳥は既に巣立った3羽の幼鳥に給餌したり面倒を見ているのかも知れません。

この日は明らかに給餌頻度が減りました。
しかし雛1羽あたりの給餌頻度を比べれば、前日(4羽の雛に親鳥2羽が66分間で計12回の給餌)までとあまり変わりないようです。
餌の争奪戦をしていた兄弟姉妹の雛鳥が巣立った後は、親鳥が与える餌を独り占めにすることができます。
巣立ち前に親鳥が雛への給餌を控えてダイエットさせ巣立ちを促す、という話が本当なのかどうか、私にはよく分かりませんでした。
この問題を調べるには、雛も全て個体識別した上で給餌をしっかり記録する必要があるでしょう。

独りで留守番している間、1羽で取り残された雛は羽繕いしたり羽ばたき練習をしています。
やがて巣内で動きが見られなくなりました。
私がちょっと目を離した隙に最後の1羽も巣立ってしまったのかと焦りました。
しかし鉄骨の陰に隠れ、巣にうずくまって休んでいただけと分かり、一安心。

この雛はやはり発育が遅れている印象で、体つきが華奢に見えるだけでなく、巣から離れて鉄骨を登ったり歩き回ったりするやんちゃな独り遊び(冒険)もやりませんでした。
性格が臆病なのかも知れません。
高所から飛び降りる巣立ち(初飛行)は、鳥の雛にとっても、いきなりバンジージャンプするような恐怖感があるのでしょうか?
一方、親鳥が巣の右下に張り出した鉄骨の端に止まり、そのまま帰巣せず南の杉林の方へ滑空したことが一度ありました。
巣に残った雛に飛び方のお手本を見せているのかな?

さて、巣立ったばかりの3羽の雛は、どこに行ったのでしょう?
なんとなく、鉄塔の南の杉林に隠れていそうな気がしてきました。
親鳥がときどき鉄塔に帰巣せず、南にある杉林の方へ低空で飛んで行くのが怪しい…。
幼鳥へ巣外給餌しに行ったのでは?と予想したものの、実際に確かめた訳ではありません。

映像には写っていませんが、給餌後に排泄した雛の糞を親鳥が持ち去り、近くの屋根で捨てていました。(排糞行動)
また、親鳥が縄張り防衛するのを目撃しています。
溜池の北の電線まで急行して、侵入したカラスを追い払いました。



以下は微速度撮影した映像のメモ。

再生時間  行動
0:25   帰巣、給餌
0:30   出巣 鉄骨の右端に飛んで移動しただけ。
0:38   出巣 今度こそ出巣
0:51   帰巣、給餌
0:53   出巣
1:20   帰巣、給餌
1:34   出巣
3:30?   幼鳥が巣にうずくまり、完全に見えなくなった。ときどき風で煽られる羽毛がかすかに見えるだけ
6:40?   幼鳥が一瞬立ち上がった。昼寝から起きた? すぐにまた座り込み、 姿が見えなくなった。
7:18   帰巣? やや引きの絵にすると、親鳥が鉄骨の右端に止まっていた。
7:19   出巣 雛に給餌せず飛び去った。
7:23   帰巣、給餌
7:26   出巣
7:31   帰巣、給餌
7:36   出巣
8:23   帰巣、給餌
8:25   出巣
9:02   撮影終了





※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#35:ハシボソガラスの雛が全て巣立った後の空巣とその真下の糞(野鳥)



2017/11/02

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険(その2)後編 【2.5倍速映像:野鳥】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#32


2017年6月中旬

いつものようにハシボソガラスCorvus corone)の巣を微速度撮影で長時間監視していたら、育った雛が巣立ちを躊躇する興味深い行動が記録されていました。
前回の記事で紹介した10倍速映像から該当部分を抜粋し、2.5倍速まで再生速度を落としてじっくり見てみましょう。

親鳥が給餌を済ませて巣から離れると、直後に雛の1羽が高く飛び上がって巣の右上の鉄骨に止まりました。
そこで元気に羽ばたき練習を披露。
かなり筋力がついたようですが、このまま鉄塔から飛び降りて巣立ちするのでしょうか?!
腕白な雛は傾斜のついた鉄骨をバランスを取りながら歩いて渡り、独りで遊んでいるようにも見えます。


私の予想に反して、親鳥は餌で釣って雛の巣立ちを促したりしませんでした。
親鳥が帰巣しても巣に残った3羽の雛に給餌するだけで、巣から離れた鉄骨で遊んでいる一羽の腕白な雛のことはあまり気にしていないように見えます。
もちろん、もし雛が下界に飛び降りたら親鳥もすぐに追いかけて、茂みなど安全な場所まで雛を誘導するはずです。

高所の冒険をハラハラして見ている私の心配をよそに、腕白な雛は巣の真上の鉄骨からピョンと飛び降りて、ようやく巣に戻りました。
無事で一安心。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#33:巣立ちが遅れた最後のハシボソガラス雛が独りで羽ばたき練習(野鳥)



↑【おまけの映像】
同じ素材をほぼリアルタイムまで再生速度を落としてみました(1.25倍速映像)。
カラスの動きにもっと残像が出て、不自然な映像になってしまいます。
微速度撮影はフレームを間引きして記録しているので、完璧に復元できないのは仕方がありません。


2017/11/01

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険(その2)前編【10倍速映像:野鳥】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#31


2017年6月中旬・午後15:11〜16:17

ハシボソガラスCorvus corone)親鳥♀♂が共稼ぎで巣に通って4羽の雛に給餌する様子を微速度撮影で長時間記録してみました。
10倍速の映像をご覧ください。
微速度撮影した66分間の間に親鳥♀♂は計12回も給餌しました。

さて、雛のいつもと違う行動に何かお気づきになられましたでしょうか?(@0:31〜1:15)
詳しくは次回。


再生時間 行動
0:22  帰巣
0:30  出巣
0:31  出巣 親鳥ではなく、幼鳥γが少しずつ巣から離れ冒険
1:00  帰巣
1:02  出巣 その間に幼鳥γが巣の上の鉄骨に移動
1:15  γ@帰巣 上の鉄骨から巣に飛び降りた。無事で何より
1:19  帰巣
1:25  帰巣
2:16  帰巣
2:22  出巣 鉄塔の奥の高圧線(最上段)に止まり直し監視
2:26  帰巣 もう1羽の親鳥が帰巣、雛給餌
2:30  出巣
2:33   高圧線から飛び立った
3:38  帰巣
3:40  出巣
3:43  帰巣
3:46  出巣
4:01  帰巣
4:04  出巣
4:14  帰巣
4:18  出巣
5:01  帰巣
5:04  出巣
5:55  帰巣
5:57  出巣 巣の右の鉄骨に止まり直して監視。
6:09   飛び去った
6:12  帰巣
6:14  出巣
6:36  撮影終了




カメラを据え付けた三脚が強風で振動してしまいました。
いつものように動画編集時に手ブレ補正処理をしてみたら、副作用で鉄塔がグニャグニャと妙に歪んだりしてしまいました。
あまりにも酷いので、仕方なくオリジナルのままお見せします。
自動色調補正も施していません。
最近、YouTubeの手ブレ補正のアルゴリズムが変わった気がします。(質が落ちた改悪)

つづく→#32:巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険(その2)後編 【2.5倍速映像:野鳥】



2017/10/30

雛に餌を与えるハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#29


2017年6月中旬・午後15:05〜15:10?

この日も未だ4羽のハシボソガラスCorvus corone)雛鳥は巣立っていませんでした。
この日に撮れた親鳥による2回分の給餌シーンをまとめてみました。
巣内の雛は各々で、羽繕いや羽ばたき練習をしています。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#30:ハシボソガラスの巣の下で鳴く♪ヒヨドリ(野鳥)


2017/10/27

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険:後編【2.5倍速映像:野鳥】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#28


2017年6月中旬

いつものようにハシボソガラスCorvus corone)の巣を微速度撮影で長時間監視していたら、巣立ち前の雛のとても興味深い行動が記録されていました。
前回の記事で紹介した10倍速映像から該当部分を抜粋して、2.5倍速まで速度を落としてみます。
リアルタイム(1倍速)まで速度を落とすと動きに残像が出て不自然になってしまうのです。

給餌後に雛が排泄した糞を持って親鳥が巣から離れると(@0:40)、4羽いる雛鳥のうち腕白な1羽の個体が、巣の右に張り出した鉄骨にピョンと進出しました。(@1:01)
その場で羽ばたき練習したり、足元の鉄骨のボルトを嘴でつついて悪戯したりしています。
強風に吹かれてバランスを崩し、慌てて羽を広げているようにも見えます。

やがて親鳥がまた帰巣し、巣に残った3羽の雛に給餌しました。(@1:41)
鉄骨に居る腕白な雛は、その様子を物欲しそうに見ています。
給餌を終えた親鳥が同じ鉄骨に並んで止まると、腕白な雛は親鳥を向いて軽く餌乞いしました。
腕白な雛が嘴を開けて鳴いた際に、口の中が赤く見えました。(カラスの雛および幼鳥の特徴)
微速度撮影の際に音声が録音されないのはカメラの仕様です。

もしかすると、この雛はそのまま巣立ちするのかな?と私は内心興奮しました。
しかし横で見ている親鳥は
餌で釣ることもなく、雛の巣立ちを促しているようには見えませんでした。
むしろ、危ないから早く巣に戻るよう叱ったのかな?(擬人化しすぎ)
もちろん、もし雛が飛び降りたら親鳥もすぐに追いかけて、茂みなど安全な場所まで雛を誘導するはずです。
やんちゃな雛も高さに怖気づいたのか、危なかっしい足取りながらも自力で鉄骨を伝い歩きして無事に巣へ戻りました。(@1:59)
それを見届けてから親鳥は鉄骨から飛び立ち、次の採餌へ出かけました。(@2:03)
雛の自立や成長を感じさせる行動が偶然撮れてラッキーでした。
欲を言えば、微速度撮影ではなく通常のHD動画でリアルタイムに録画できていれば最高でした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



↑【おまけの映像】
1.25倍速
リアルタイム(1x)近くまで速度を落とすと動きにもっと残像が出て不自然になってしまいます。
微速度撮影はフレームを間引きして記録しているので、仕方がありません。

つづく→#29:雛に餌を与えるハシボソガラス(野鳥)


2017/10/25

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険:前編【10倍速映像:野鳥】




高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#27


2017年6月中旬・午後16:20〜17:26

ハシボソガラスCorvus corone)の親鳥が共働きで巣に通って4羽の雛に給餌する様子です。

前半は通常のHD動画で撮影したもので、給餌を1回記録しました。
食後に雛が排泄した糞を受け取ったようで、出巣する親鳥の喉袋が膨らんでいます。

後半(@0:41〜)は微速度撮影で63分間、長撮りしました。
10倍速の早回し映像でご覧ください。
計14回、給餌しました。
親鳥を待つ間、暇を持て余した雛鳥はいつものように、各自で羽繕いしたり羽ばたきの自主練をしたりしています。

さて、後半の10倍速映像を注意深くご覧になって、いつもと違う雛の行動に何かお気づきになられましたでしょうか?
親鳥の留守中に1羽の腕白な雛が巣を離れて右の鉄骨まで移動したのです。
横に張り出した鉄骨で羽ばたき練習したり、帰巣した親鳥とその雛が鉄骨に並んで餌乞いしたので、そのまま巣立ちするのかと期待しました。
ところが、しばらくすると兄弟姉妹の居る巣へ自力で無事に戻りました。(@2:35〜2:53)
雛の自立・成長を感じさせる行動が偶然撮れてラッキーでした。
詳しくは次回。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#28:後編


2017/10/21

嘴に咥えてきた餌を巣内の雛に与えるハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#25


2017年6月中旬・午後15:25〜15:42

ハシボソガラスCorvus corone)親鳥が巣に通って雛に給餌する様子を3回分まとめてみました。

2回目に帰巣した親鳥は何か細長いイモムシかミミズのような獲物を嘴の先に咥えて帰巣し、雛の1羽にだけ口移しで給餌しました。(@1:17)
親鳥は餌をいつも喉袋に入れて運んでくるとは限らず、嘴に咥えて来ることもあると分かりました。

採餌場でたくさんの餌を喉袋に溜め込んでから帰巣して数羽の雛に分け与えるのではなく、獲物を一つでも得たらその度に帰巣して一羽の雛に給餌しているような印象を受けました。
地上の採餌場からいちいち高所の巣に飛び上がって戻るのはかなり効率が悪く疲れる運動だと思うのですが、これがカラスの流儀なのでしょう。
雛が大きく育つとそのような給餌パターンに切り替えるのかもしれません。
もしかすると今季は昆虫の発生量が少ないことがカラスの育雛に影響しているのかもしれません。(採餌場でなかなか餌が見つからない?)

巣から飛び出した親鳥は近くの電柱や高圧線に止まり直して、巣から運んできた雛の糞を捨て(雛が脱糞しなければ省略することもある)、少し辺りを監視してから次の採餌に出かけます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#25:ハシボソガラス雛の羽ばたき特訓と羽繕い(野鳥)



2017/10/20

高圧線鉄塔の巣に餌を運ぶハシボソガラス親鳥♀♂【10倍速映像:野鳥】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#24



2017年6月中旬・午後15:02〜15:24


ハシボソガラスCorvus corone)雛鳥は未だ巣立ちしいません。
wikipediaの情報によれば、

(ハシボソガラスの)産卵期は4月頃で、1回に3-5個の卵を産む。主にメスが抱卵し、その間オスはメスに餌を運ぶ。抱卵日数は約20日。雛に対する給餌は雌雄共同で行い、雛は孵化後約1か月で巣立つ。子育てに失敗すると再度抱卵し子育てを行うこともあるが、子育てに時間が掛かるため北では1度が限度と見られる。
なんとか雛が巣立つまで見届けたくてしつこく通っているのですけど、いつ孵化したのか分からないので、巣立ちの予定日も予測できないのが辛いところです。

巣に通って雛に給餌する親鳥♀♂の活動を微速度撮影してみました。
望遠レンズでズーム最大にしてしまうと、10倍速映像では親鳥の出入りを見落としそうになります。

22分間で親鳥♀♂が代わる代わる8回給餌しました。
親鳥が留守中に雛がいつものように羽ばたき練習すると、強風で体が浮きました。

高所の巣から落ちてしまうのではないかとハラハラしましたが、無事でした。
こうやって少しずつ飛ぶ感覚を身につけているのでしょう。

再生時間  行動
0:41 帰巣、給餌
0:45 出巣
0:52 帰巣、給餌
0:55 出巣
0:59 帰巣、給餌
1:02 出巣
1:17 帰巣、給餌
1:20 帰巣、給餌
1:22 出巣
1:23 出巣
雛@羽ばたき練習で浮いた!
1:44 帰巣、給餌
1:46 出巣
1:49 帰巣、給餌
1:50 出巣
2:03 帰巣、給餌
2:11 出巣
2:12 撮影終了


背景の雲の流れが早いことから分かるように、風が強くてやや肌寒い日でした。
強風で三脚が振動して困りましたが、動画編集時に手ぶれ補正すれば、映像が改善されました。
次回からは水入りのペットボトルを用意して、三脚に重りとして吊り下げることにします。

つづく→#25:嘴に咥えてきた餌を巣内の雛に与えるハシボソガラス(野鳥)



2017/10/17

給餌直後に雛の糞を持ち去るハシボソガラスの親鳥(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#23


2017年6月中旬・午前4:16〜6:16

早朝に撮れた2回の給餌シーンをまとめました。
食後のハシボソガラスCorvus corone)雛がお尻を持ち上げて脱糞する直前に親鳥が回り込んで待ち構えています。
ゼラチンに包まれた雛の糞を親鳥は嘴で摘んでから、嘴をパクパクさせて喉袋に入れ直し、巣の外へ捨てに行きました。

親鳥が餌も糞も同じ喉袋に入れて運ぶのは我々の目には信じられないほど不潔に見えますが、雛の糞がゼラチン質で包まれていれば衛生的に大丈夫なのでしょう。

2回目の給餌直後も、雛が尻を持ち上げて排便した瞬間に親鳥が嘴で糞を咥えました。
むしろ雛の肛門周辺を親鳥が嘴で刺激して排泄を促したようにも見えました。

早朝は気温が低く空気が澄んでいる上に逆光でカラスのシルエットがくっきりと強調されるため、とても観察しやすいですね。
暑い日中は陽炎が立ち昇ったりして、望遠レンズではあまりシャープな映像にならないのです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#24:高圧線鉄塔の巣に餌を運ぶハシボソガラス親鳥♀♂【10倍速映像:野鳥】


2017/10/16

ハシボソガラス♀♂の早朝給餌活動【10倍速映像:野鳥】




高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#22


2017年6月中旬・午前4:22〜6:03 (日の出時刻は4:15)


ハシボソガラスCorvus corone)の♀♂親鳥による早朝の給餌活動を微速度撮影してみました。
10倍速の早回し映像をご覧ください。
望遠レンズで巣を狙い、やや引きの絵で親鳥の出入りを監視します。

2羽の親鳥が続けざまに入巣することがあるので、朝からつがいで共稼ぎしていることが分かります。
長撮りで記録した1時間41分の間に計14回、親鳥が帰巣しました。
平均すると7分15秒に1回、親鳥のいずれかが雛に給餌している計算になります。
ただし親鳥が毎回本当に雛へ給餌しているとは限りません。
採餌に出掛けても空荷で帰巣することがあるのですが、引きの絵では給餌の有無がしっかり見分けられません。
この巣では雛を3羽(または4羽?)育てていますから、それぞれの雛は毎回餌にありつける訳ではありません。

留守番している間に雛鳥は羽繕いしたり、元気に羽ばたき練習したりしています。
微速度撮影すると、背景を流れる雲の動きも美しいですね。
西から鉄塔を狙うと朝は完全に逆光になります。
肉眼では朝日が眩しくてとても見ていられませんが、映像ではむしろカラスのシルエットが強調されて見えやすくなりました。

朝は親鳥が鉄塔の西側でも採餌するようになったのが珍しく(興味深く)思いました。

夕方に観察していたときには、親鳥は私を警戒して鉄塔の西側では採餌しなかったのです。
西側に私が居座って撮影していても気を許してくれるようになったのか、それとも一日の時間帯によって餌場を使い分けているのかもしれません。


再生時刻  行動
0:13 帰巣、給餌
0:21 出巣
1:16 帰巣、給餌
1:44 出巣     しばらく巣の右の鉄骨で休息。
1:46 帰巣、給餌 すぐ戻ってきた? 別個体の親鳥?
1:47 出巣
2:57 帰巣、給餌
2:59 出巣
4:30 帰巣、給餌
4:33 出巣
5:29 帰巣、給餌
5:33 出巣
6:26 帰巣、給餌
6:27 帰巣、給餌 もう1羽の親鳥が続けざまに入巣。
6:29 出巣      2羽が続けざまに出巣。
6:44 帰巣、給餌
6:47 出巣
6:55 帰巣、給餌
7:15 出巣     しばらく巣の右の鉄骨で休息。
7:45 帰巣、給餌
7:49 出巣
7:50 帰巣、給餌
7:52 出巣
8:32 帰巣、給餌
8:38 帰巣、給餌
8:40 出巣
8:41 出巣
10:11 撮影終了




※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#23:給餌直後に雛の糞を持ち去るハシボソガラスの親鳥(野鳥)


2017/10/13

赤い実?を雛に給餌するハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#21


2017年6月中旬・午前6:36〜6:39

朝日に対して順光になるように鉄塔の東側に回り込んでかなり近づいてみました。
見上げるアングルだと巣内のハシボソガラスCorvus corone)雛はよく見えなくなってしまいます。
ヒトに対して警戒心・敵愾心の強いハシブトガラスと違って、ハシボソガラスの親鳥は時間をかければ観察者に慣れて寛容になってくれるので、とても助かります。
ハシブトガラスが育雛している巣にはとてもこんなに近づけません。

鉄塔の天辺から西に伸びる高圧線に親鳥αが止まっていて、私を油断なく監視していました。
ズームインすると、嘴一杯に何か赤くて光沢のある丸い食物を咥えていることに気づきました。
採餌から帰巣する途中のようです。
雛に給餌するメニューの情報が直接得られたのは初めてです。
しかし悔しいことに、その正体が分かりません。
秋ならともかく、この季節(6月中旬)に赤い実がなる植物があるのでしょうか?
(もし予想できる方がいらっしゃいましたら教えてもらいたいです。)
キイチゴの実とか未熟な桑の実ぐらいしか思いつきませんし、どうも見た目が違う気がしてなりません。
ここは寒冷地(雪国)なので、畑のミニトマトが赤く実るには未だ早過ぎます。
それともゴミ捨て場から何か残飯をあさってきたのかもしれません。

【追記】ウワミズザクラやサクランボの実かもしれない?と思いついたものの、赤く色づくには時期が早いかもしれません。

親鳥αは謎の食物を喉袋に入れると、高圧線から飛び立ちました。
巣の左側の鉄骨に着地すると、待っていた雛鳥に口移しで給餌。
残念ながら鉄骨の陰になってしまい、給餌シーンはしっかり見れませんでした。
親鳥αはすぐに巣の左側の鉄骨に移動し、辺りを見回しています。
雛が食後に脱糞するのを待っているのかな?と思いつつ見ていると、もう1羽の親鳥βが帰巣しました。
(親鳥の性別が見分けられないので、便宜的に登場順にα、βと呼ぶことにします。)
親鳥βによる雛への給餌シーンも鉄骨の死角で見れませんでした。

親鳥αが先に巣を離れると、巣内に残った雛が羽ばたき練習をやりました。
続けて親鳥βも巣から飛び立ち、滑空して近くの住宅地の電線に着地しました。
ここは親鳥が気に入っている排糞ポイントの一つです。
カメラのピントが合う前に、巣から運んできた雛の糞を吐き出して捨てたようです(排糞)。
休む間もなく親鳥βは電柱から飛び立つと、鳴きながら力強く羽ばたいて左に急行しました。
あいにく民家の屋根の陰に入り見失ってしまったのですが、すごい剣幕だったので、おそらく縄張りに領空侵犯してきた鳥(カラス?)を迎撃に向かったのでしょう。
朝から親鳥は共働きで忙しいですね。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#22:ハシボソガラス♀♂の早朝給餌活動【10倍速映像:野鳥】



2017/10/11

日の出から巣に通い雛に給餌するハシボソガラス♀♂(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#19


2017年6月中旬・午前4:15〜6:35


早朝に撮れた5回の給餌シーンをまとめてみました。
日の出時刻の午前4:15丁度に一羽のハシボソガラスCorvus corone)親鳥がこの日初めて帰巣し、雛に給餌しました。
あまりにも太陽の動きの通りにカラスの一日が始まるので驚きました。
親鳥が巣を離れると、雛は早朝から羽ばたき練習しています。

2回目に撮れた給餌は午前6:06。(1回目と2回目の給餌の間には別の撮影をしていました)
もうすっかり昼間の明るさになりました。

3回目の給餌シーンで驚きの新事実が判明しました。
餌乞い中のシルエットを数えると、在巣の雛は計3羽ではなく、4羽だったのです!
鉄骨が邪魔で、今までずっと見落としていたのかもしれません。
あるいは雛鳥の成長が不揃いで、小さい雛が今まで見えなかったのでしょうか。
(親鳥♀♂が2羽同時に在巣だった可能性もありそうです。)

4回目の給餌シーンでは、2羽の親鳥が相次いで帰巣しました。
朝から共働きしていることが分かります。
給餌後の親鳥は、雛の排便を待つ間に巣の横の鉄骨に止まって待っていることがあります。

5回目の給餌シーンは鉄塔に少し近づいて撮りました。(@4:18〜)
このときも2羽の親鳥が相次いで帰巣しました。
雛の羽ばたき練習を間近で観察することができました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#20:早朝から飛翔筋トレーニングをするハシボソガラスの雛【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】



2017/10/05

ハシボソガラス親鳥の育雛・給餌(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#16


2017年6月上旬・午後16:44〜16:58

この日もハシボソガラスCorvus corone)の親鳥が雛鳥に給餌しに巣に通うシーンを3回撮ることが出来ました。
ちょっと面白いと思ったのが三度目の帰巣ルート。
住宅地の電線に止まっていた親鳥が電柱の天辺に移動し、辺りの安全を確認してから風上に飛び立ちました。
風に煽られるようにすぐ旋回して、鉄塔の方へ向かいます。
巣の下の鉄骨に一旦着地してから少しずつ飛び上がって入巣。

定量的なデータは無いのですが、親鳥による給餌頻度が減ったような印象を受けました。
巣立ちに備えて雛に減量(ダイエット)させているのかな?
私の気のせいかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#17:ハシボソガラス雛の羽ばたき運動(野鳥)



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