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2018/09/06

糞で汚れた部位を除けて食草を食べるキアゲハ終齢幼虫【10倍速映像】



▼前回の記事
フェンネルの葉を食べるキアゲハの終齢幼虫


キアゲハの飼育記録(2018年)#2


2018年7月上旬・午前00:24〜00:42(室温27.6℃、湿度63%)

フェンネル(=ウイキョウ)の群落から採集してきたキアゲハPapilio machaon hippocrates)終齢幼虫3頭の飼育を始めました。
食草は同じセリ科でも葉が巨大で近所から大量に調達できる雑草のオオハナウドに切り替えました。
急な食草転換もキアゲハ幼虫は素直に受け入れてくれました。

3頭の成長段階は微妙に異なり、最も育った終齢幼虫aが蛹化準備のために食欲を失い、下痢便を大量に排泄しました。
その下痢便で下の葉が汚れました。
そこで食事をしていた別個体bは一体どうするでしょうか?
食草の汚染箇所をハサミでトリミングしてやろうか迷いましたが、面白そうなので過保護なことはせずに成り行きを見守ることにしました。

このような事態は自然界でもたまにありそうです。
微速度撮影で記録したので、10倍速の早回し映像をご覧下さい。

終齢幼虫bはオオハナウドの葉にベットリと付着した黒い糞を少しかじったものの、すぐに味覚で不味いと気づいたようです。
周囲のきれいな部分をギリギリまで食べて不潔な部分を残し、葉片を切り離して下に捨てました。
実に見事な対応能力です。
レストランのクレーム客とは大違いで、大人の対応ですね。
育ち盛り食べ盛りの終齢幼虫bはオオハナウドの葉を蚕食しながら自らも脱糞しました。(@0:17)
その後は、食べかけた葉を完食する前になぜか茎を登り上の葉に移動してしまいました。


つづく→#3:蛹化前に蠕動するキアゲハ前蛹【10倍速映像】


切り落とされたキアゲハ終齢幼虫の糞付きオオハナウド葉片:表@方眼紙
切り落とされたキアゲハ終齢幼虫の糞付きオオハナウド葉片:裏@方眼紙

2018/09/04

雛に虫や木の実を給餌し糞を巣外に捨てるコムクドリ♀(野鳥)



2018年6月中旬・午後16:24〜16:35


▼前回の記事
カエデ樹洞の巣に通って雛に給餌するコムクドリ♂(野鳥)

採餌から帰ってきたコムクドリSturnus philippensis)の親鳥♀が営巣木の近くの電線に止まりました。
コムクドリの成鳥は頬の色の有無で性別が見分けられるので、観察しやすくて助かります。
嘴に咥えていた獲物はカメムシでした。
臭気を発して身を守るカメムシの作戦はコムクドリ♀に対して効き目がなかったようです。


親鳥♀がジーッ♪と繰り返し鳴き続けているのは、私に対する警戒声なのでしょう。
巣で待つ雛に「ただいま、今帰るよ」と帰巣を知らせているのかな?
獲物を咥えながらでも鳴けるようです。(もしかして、鳴いているのは近くで見張る別個体の親鳥♂?)
電線からカエデ(イロハモミジ?)老木の枝を伝い下りて樹洞に近づくと、巣内から餌乞いする雛の騒々しい鳴き声が聞こえてきます。
給餌を済ませた親鳥♀は出巣すると再びすぐ横の電線に止まりました
ジーッ♪と警戒声を発した後、ジジジ♪と鳴きながら白っぽい糞のカプセルを口から吐き出しました。(@0:58)
豆のように見えたのですが、これはおそらく雛鳥が排泄した糞を捨てたのでしょう。(排糞行動)※ペリットを吐き出した可能性は?
コムクドリ♀はすぐに次の採餌へ飛んで行きました。

次に帰巣したとき、親鳥♀は何か虫を運んできたようです。
親鳥♀がカエデの横枝を伝って樹洞に飛び込む決定的瞬間が横から撮れて、ようやく巣の位置が判明しました。
巣内で雛の餌乞い♪が賑やかに聞こえてきます。
巣がある樹洞を正面から狙って撮りたくても、親鳥の警戒心が強くて下手に近づけない上に、カエデの木が生えている私有地に勝手に入る訳にはいきません。
少し離れた公道から撮るとなると、どうしてもアングルは限定されてしまいます。

その次に帰巣した親鳥♀は、嘴に何か赤くて丸い木の実を咥えてきました。
コムクドリはソメイヨシノなど桜の赤い果実を好んで雛に与えることが知られているので(‡追記参照)、おそらくそれでしょう。
電線から電線へ飛び移り、辺りの様子を見ながら少しずつ巣に接近します。
帰巣のタイミングを伺いながら、親鳥♀は脱糞しました(@2:13)。

給餌に通う親鳥の性別によって動画やブログ記事を分けましたが、実際には交互に巣へ通って(♂→♀→♂→♀→♀)給餌していました。
巣に出入りする前後にジュー、ジュー♪と警戒声を発し続けているのは、しつこく撮影する私に対してだけでなく、近所をうろついている飼い猫も警戒しているようです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
コムクドリ営巣地のプライバシー保護のため周囲に一部モザイクをかけました。

つづく→



‡【追記】
山本明『コムクドリの子育てとサクラの実』によると、

・木の幹や枝にある穴を「うろ」といいます。コムクドリは、木のうろに巣をつくる鳥です
・ヒナが巣立った後の巣箱の中には、サクラの種子がたくさん残されていました。コムクドリはヒナも親もサクラのような実を食べると、外側の柔らかい部分(果肉)だけを消化して、内側の堅い部分(種子=たね)は30分以内に吐き出します。
・コムクドリは虫などもよく食べますが、雑食性の鳥であることが確認されました。
(上越鳥の会『雪国上越の鳥を見つめて』p21-24より引用)



【追記2】
藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』によると、毒のある果実の一例としてソメイヨシノ(バラ科)が挙げられていて驚きました。
実は6月頃に熟すが、青酸配糖体(アミグダリン)を含む。完熟すると毒が消えるのか、ムクドリなどには相当食べられている。(中略)ソメイヨシノの果実を食べて死ぬムクドリ(ほとんどが、その年生まれの若鳥)もよくあります。 (p164より引用)



【追記3】
吉川徹朗『フィールドの生物学25:揺れうごく鳥と樹々のつながり』を読むと、毒性の有無は簡単に決めつけられないと知りました。
アミグダリンという有毒物質はある種の液果に含まれている。これは哺乳類に対して有害であるが、北米のヒメレンジャクという鳥はなぜかその液果をたくさん食べる。採餌実験をおこなった研究では、ヒメレンジャクはアミグダリンを忌避せず、大量に摂取しても何も影響が見られなかったという。この事例が示すように、植物の毒素への感受性は動物の分類群によって大きく異なる可能性があり、鳥に対する影響を人間や哺乳類に対する毒性だけからは判断できない部分もある。(中略)毒に対する生き物の耐性はまだまだわからないことだらけだ  (p207-208より引用)




【追記4】 

ブルーバックス・シリーズの本『植物たちの戦争:病原体との5億年サバイバルレース』を読んでいたら、物騒なアミグダリンには植物が身を守る化学兵器という別の機能があることを知り、感動しました。

多くのバラ科植物に含まれる配糖体、アミグダリンは病原菌の侵入を受けると加水分解されて青酸を生じるポストインヒビチン(しぐま註:攻撃後に、簡単な化学変化を起こして合成される低分子の抗菌性物質)です。アミグダリンの場合、青酸が菌に毒性を示すと考えられています。(第3章「植物はどうやって病気から自らの身を守るのか」より引用)

コムクドリ♀(野鳥)@電線+餌運搬(カメムシ)
コムクドリ♀(野鳥)@カエデ樹上+餌運搬(桜の果実?)
コムクドリ♀(野鳥)@電線+出巣排糞後
近くをうろつくイエネコ


2018/09/03

河原で採食していたハシブトガラスの餌を横取りするハシボソガラス(野鳥)



2018年6月下旬

河原の水際の岩の間で1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が何か食物を啄んでいます。
そこへ2羽のハシボソガラスCorvus corone)が飛来し、餌を横取りしてしまいました。

採食メニューが何だったのか気になります。
餌の争奪戦にならなかったのが意外でした。
ハシブトガラスは多勢に無勢で勝ち目がないと判断したのか、それとも満腹したのでしょうか?
種間の力関係は意外にもハシブトガラス<ハシボソガラスなのかな? 
もしかして、後から来た2羽はハシブトガラスの幼鳥だったりしますかね?
親子だとしたら餌を譲ったのも頷けます。
しかし、幼鳥が親鳥に餌をねだる行動(餌乞い)は見られませんでした。
私は未だハシブトガラスの幼鳥が見分けられず、いつも悩みます。

あっさりと横に退いたハシブトガラスは石の上にジャーっと大量の液状便を排泄して(@0:46)、飛び去りました。
抗議の脱糞というよりも、飛び立ち前の軽量化でしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ハシブトガラスvsハシボソガラス2(野鳥)@川岸+採食

2018/08/28

ハシボソガラスが川岸で脱糞、採食、飲水(野鳥)



2018年6月下旬

河原でハシボソガラスCorvus corone)が水際の岩の上で白っぽい軟便を排泄しました。
そのまま川岸を下流の方へ歩き、何か餌をついばみました。
最後は川の水を飲んでいます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/08/22

カワラヒワの幼鳥を伴った親鳥♂がオオキンケイギクの実を採食し脱糞(野鳥)



2018年7月上旬

家庭菜園の隅の花壇でオオキンケイギクの花が散った後で実をつけていました。
その群落で細い茎に器用に掴まりカワラヒワCarduelis sinica)の成鳥♂が実を喋んで採食していました。
羽の黄緑色が濃いので♂と判明。(『フィールドのための野鳥図鑑:野山の鳥』p132-133より)
太い嘴で実を毟り取るように食べています。


親鳥が食事の合間に白い固形糞をポトリと排泄しました。(@3:25)
種子食性の鳥に食べられると草の種子は消化されてしまい、種子散布にはならないのかな?
実際にカワラヒワの糞を採集して未消化の種子が含まれているかどうか、いつか調べてみたいものです。

親鳥の背後にもう一羽が飛来しました。(@1:30)
しかしとても臆病で、オオキンケイギクの茂みの陰に隠れたままです。
カワラヒワ成鳥に比べて地味な鳥なので、初めは一瞬スズメかと思ったくらいです。
頭部や背中が地味な茶褐色をした個体です。
謎の鳥が少し羽ばたいて移動した際に、黄色い羽が見えました。
採食している親鳥の傍らでカワラヒワの幼鳥(巣立ち雛)がずっと餌乞い♪していたと後に判明します。
ときどきヒヨヒヨ♪という鳴き声が聞こえますが、この幼鳥が発していたようです。
幼鳥が見様見真似で自力でも採食しているかどうか、結局、見えませんでした。
もしかすると幼鳥は未だオオキンケイギクの細い茎に飛びついて止まる芸当が出来ないのかもしれません。

私がそっと横にずれて、幼鳥も撮ろうとしたら、親子の2羽が飛んで逃げてしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→幼鳥に巣外給餌



▼関連記事(4年前の撮影)
オオキンケイギクの種子をついばむカワラヒワ(野鳥)の群れ
ヒマワリの種子を口移しで給餌♪するカワラヒワ(野鳥)の親子?


カワラヒワ(野鳥)親鳥@オオキンケイギク実採食
カワラヒワ(野鳥)親鳥@オオキンケイギク実採食
カワラヒワ(野鳥)親鳥@オオキンケイギク実採食
カワラヒワ(野鳥)親鳥@オオキンケイギク実採食
カワラヒワ(野鳥)親鳥@オオキンケイギク実採食
カワラヒワ(野鳥)親鳥+幼鳥@オオキンケイギク実採食

オオキンケイギク花+実・全景
オオキンケイギク花+実

2018/08/09

ハシボソガラスの巣立ち雛(幼鳥)がニセアカシアの枝で羽繕い、羽ばたき練習、脱糞(野鳥)



2018年5月下旬


▼前回の記事
給餌後に雛の糞をニセアカシア樹上の巣から外に捨てに行くハシボソガラス(野鳥)

定点観察の間隔が空いて20日ぶりになってしまいました。
河畔林のニセアカシア(別名ハリエンジュ)の白い花が満開に咲いて、独特の強い芳香が辺りに漂い、むせ返りそうです。
枝には花だけでなく葉も茂り、樹上に作られた巣がすっかり隠されて正確な位置が全く分からなくなってしまいました。
家を出る間際に過去の動画で巣の位置を復習してから来るべきでした。

巣があるはずのニセアカシア河畔林の手前の枝に一羽のハシボソガラスCorvus corone)幼鳥が止まっていました。
どうやら私が観察していた巣から最後に巣立ったばかりの幼鳥のようです。
嘴の中が赤いのがカラス幼鳥の特徴です。

親鳥が通って巣外給餌してくれるはずですが、それまで幼鳥は暇そうに待っています。
ときどき危なっかしい足取りで横枝を歩き回るものの、あまり移動しません。
暇潰しで花や枝をつつくこともありましたが、いくら好奇心旺盛なカラスの幼鳥とは言え、さすがにニセアカシアの花を食べることはありませんでした。

冒頭で、ハシボソガラス幼鳥は羽繕いしています。
続いてその場でバサバサと羽ばたきの練習をしました。(@0:40)
(枝上でバランスを崩しただけかも?)

やがて枝上で少し身を屈めると、白い糞を排泄しました。(@1:15)
私に見られていることを警戒して隠れたいのか、危なっかしい足取りで横枝を伝い歩きしています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→観察者を警戒したハシボソガラス親鳥から巣外給餌のお預けを食う巣立ち雛(野鳥)


ハシボソガラス(野鳥)巣立ち雛@ニセアカシア枝

2018/08/04

便秘に苦しむオビカレハ(蛾)幼虫はどう対処するか?



2018年5月中旬

里山を下山中、ミズナラの灌木に多数のオビカレハMalacosoma neustrium testaceum)の若齢幼虫が白い糸をテントのように張り巡らせた巣を見つけました。
通称「天幕毛虫」と呼ばれています。
巣の上で共同生活・徘徊している幼虫の群れを動画で記録してみると、ちょっと面白い排便シーンがたまたま撮れていました。

巣の一番左に居る個体が腹端から黒い糞を排泄し始めました。(@0:05〜)
ところが糞はいかにも乾いていて固そうで糞切りが悪く、「金魚の糞」のように肛門に付着したままです。
私のこれまでの飼育経験上、この症状は食草(食樹植物)の水分含有量が少ないときに見られ、葉に水を霧吹きしてやると回復します。
便秘に苦しむ幼虫がどうするかと思いきや、長い体をCの字に曲げ、なんと肛門から自分の糞を口で取り除き、巣の外へポイと捨てました! (@0:41)
私も色々なイモムシ・毛虫を飼育観察してきましたが、これまで見たことがない行動に驚きました!!
「すげー。毛虫もこんな頭の良い?行動ができるんだ!」

例えば金魚は脊椎動物なのに、切れない糞を自分で始末することが出来ないから「金魚の糞」状態になるのです。
幼虫は肛門付近の違和感を自覚していることになります。
密生した体毛の触覚なのかな?
腹端を巣や枝に擦り付けて糞を落としても良さそうなのに、そのような行動はしませんでした。
天幕毛虫の巣をよく見ると、多数の幼虫が排泄した黒い糞が幾つも白い絹糸で巣に編み込まれていました。


ところで、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、オビカレハ幼虫の巣の左上に一匹の怪しげなハエがずっと居座っています。
一体何が目的なのでしょう?

つづく→オビカレハ(蛾)若齢幼虫に産卵する寄生ハエ♀

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/08/03

泡巣を作るシロオビアワフキ幼虫【60倍速映像】



2018年5月中旬・午後19:07〜22:37・室温22.9℃→21.4℃

庭の片隅に小さな赤い花を咲かせるバラの灌木があります。(品種名は知りません。)
トゲだらけの若い枝に白くて大きな泡が付着していました。
これはアワフキムシの仲間の幼虫が作った泡状の巣に違いありません。

夕方に枝ごと採取し、花瓶に水差しにしました。
白い泡巣の水分をティッシュペーパーでそっと拭き取ると、予想通りシロオビアワフキAphrophora intermedia)の幼虫が数匹潜んでいました。
露出した幼虫の体に触れると嫌がって逃げ出します。

泡巣の再形成を微速度撮影してみました。
これは私が前々からやってみたかったテーマです。
60倍速の早回し映像をご覧下さい。
泡巣を別々の場所で作り始めた2匹を同時に撮影してみることにしました。
意外にも、みるみるうちに泡巣が大きくなりました。
口吻を茎に突き刺して吸汁しながら腹端を上下に動かし、排泄した尿を泡立てます。
途中から2つの泡巣が合体してしまいました。
白い泡巣で自分の体が隠れると、中の幼虫は落ち着きました。

次回は、植物の茎を色付き水に挿してカラフルな泡巣を作らせてみるという定番の実験も試してみたいです。

【おまけの映像】
早回し速度を落としたバージョンをブログ限定で公開しておきます。


↑30倍速映像。



↑10倍速映像。



シロオビアワフキ幼虫@バラ茎:露出
シロオビアワフキ幼虫@バラ茎:露出
シロオビアワフキ幼虫@バラ茎:露出
シロオビアワフキ幼虫@バラ茎:泡巣再形成後

【追記】
石井誠『昆虫のすごい瞬間図鑑: 一度は見ておきたい!公園や雑木林で探せる命の躍動シーン』を読むと、「幼虫がすむ泡の巣 シロオビアワフキ」と題して数々の見事な生態写真が見開きで掲載されていました。
これほどの防衛対策をしても、天敵のヤニサシガメが泡の中へ口を差し込み、食べられてしまうこともある。(p162より引用)
実際の捕食シーンの証拠写真が無かったので、疑り深い私は自分で探してみたくなりました。
飼育下で実験できるかもしれません。
泡巣を突破できる捕食者にとって泡自体が目印になってしまうと、シロオビアワフキ幼虫は全滅してしまうのではないでしょうか?
 

2018/07/30

水浴する川に脱糞するハシブトガラス(野鳥)



2018年6月下旬

川原で水浴びをしていたハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が近くの岩に跳び乗ると、糞を排泄しました。(@0:08)
カラスは賢いはずなのに、自分が沐浴したり飲んだりする水を糞で汚しても気にしないのか!と衛生概念の欠如に驚きました。
カラスが水浴の合間に川で脱糞する行動は、同じ日に他の個体でも何度か観察しました。(映像公開予定)

最後は飛び立つと橋の下をくぐって下流へ飛び去りました。
飛び立つ前に川を水洗トイレとして使った訳で、「立つ鳥跡を濁さず」と昔から言われている諺・慣用句は正しくないことになります。
(実際は「飛ぶ鳥跡を濁す」。)


たつとりあとをにごさず【立つ鳥跡を濁さず】
《慣用句・ことわざなど》飛び去る水鳥が水面をよごさないように、人がある所を離れるとき、そのあとを見苦しくないようにして行くこと。何事も後始末をきれいにすべきであるというたとえ。「飛ぶ鳥跡を濁さず」とも。(学研『Super日本語大辞典』より引用)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ハシブトガラス(野鳥)@川岸+水浴

2018/07/24

給餌後に雛の糞をニセアカシア樹上の巣から外に捨てに行くハシボソガラス(野鳥)



2018年5月上旬


▼前回の記事
ハシボソガラス親鳥♀♂が雛に給餌しに通うニセアカシア樹上の巣【10倍速映像】(野鳥)

ニセアカシア樹上に作られた同じ巣に対して同じ日に撮影地点を色々と変えながら給餌シーンなどを動画で記録しました。
ハシボソガラスCorvus coroneつがいの親鳥♀♂2羽が同時に帰巣し、続けざまに雛鳥へ給餌するシーンが撮れました。
親鳥に餌をねだって雛鳥が背伸びする映像を見る限り、巣内で育つ雛はおそらく計4羽だと思います。

出巣間際に親鳥が何かを喉袋に入れました。
食餌をした直後の雛がお尻を向けて排泄し、ゼラチン質で包まれたカプセル状の糞を親鳥が拾い上げたようです(@0:54)。
喉袋を膨らませた親鳥が巣を離れて左へ滑空し、対岸の河畔林の樹上に止まり直しました。
直後に喉袋から雛の白い糞を吐き出し(排糞行動)、嘴を足元の枝で拭いました。(@1:20)
親鳥が止まって木の枝には蔓植物の藤の花が咲いています。
雛への給餌と排糞はほぼワンセットです。
雛の糞を毎回巣の外へわざわざ捨てに行くのは、巣内を糞で汚さないように衛生的に保つためと、雛を襲う天敵に糞で巣の位置を悟られないようにするためだと思われます。

川を横切る電線に親鳥♀♂が互いに離れて止まり、採餌の合間に辺りを見張っていることがありました。

動画には撮れていませんが、夕方になるとねぐらを目指してカラスの群れが鳴きながら川の上流へ飛んで行きました。
このとき営巣地の縄張りを領空侵犯されたのに、親鳥は迎撃しませんでした。
その代わり帰巣して雛に付き添って守りました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→ハシボソガラスの巣立ち雛(幼鳥)がニセアカシアの枝で羽繕い、脱糞(野鳥)


ハシボソガラス親鳥♀♂(野鳥)@帰巣:ニセアカシア樹上+雛給餌
ハシボソガラス親鳥(野鳥)@帰巣:ニセアカシア樹上+雛給餌
ハシボソガラス親鳥(野鳥)@電線
ハシボソガラス親鳥(野鳥)@電線

2018/07/13

カキドオシの花粉を舐めるヒゲナガハナアブ♂



2018年5月上旬

川の堤防(土手)に咲いたカキドオシの群落で見慣れないハナアブが訪花していました。
蜂にベーツ擬態しているようです。
左右の複眼が中央で接しているので♂ですね。
帰ってから調べててみると、どうやらヒゲナガハナアブ♂(Chrysotoxum shirakii)らしい。
私は特に触角が長いとは思わないのですが、ハナアブにしたら長いのでしょうか?

飛来した甲虫(コメツキムシの一種?)に驚いてカキドオシの花から飛び立つと、すぐ近くの花に着陸。
口吻を伸ばして、カキドオシ唇形花の下唇にこぼれた花粉を舐めています。
やがて、上唇に隠された雄しべの葯を直接舐めるようになりました。

しかし明らかに吸蜜はしていません。
花蜜を舐めるには花筒の奥底まで潜り込む必要があります。
舌が短いので蜜腺まではとても届かないでしょう。

訪花中にヒゲナガハナアブ♂は腹端から小さな白い糞をポトリと排泄しました。(@1:21)
食事の合間に身繕いして、体に付いた花粉を落とします。


ヒゲナガハナアブ♂?@カキドオシ訪花
ヒゲナガハナアブ♂?@カキドオシ訪花
ヒゲナガハナアブ♂?@カキドオシ訪花

2018/07/06

排尿から排便するヤギ♀



2018年4月下旬

原っぱで除草のために放牧されている白いヤギ(山羊)♀(Capra hircus)が立ったまま少し腰を落とすと、尿道口から小便(おしっこ)を排泄し始めました。
排尿時は後脚を軽く屈んだ姿勢になりました。
これは同じウシ科ヤギ亜科のニホンカモシカ♀の排尿姿勢と似ていて、興味深く思いました。
比較のために、今度はヤギ♂の排尿姿勢を観察してみたいものです。

▼関連記事
ニホンカモシカ♂(左角欠け)の排尿

排尿を終えたヤギ♀は立ち上がると、今度は肛門から黒くて丸い粒のような糞をポロポロと排泄しました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ヤギ♀@排尿
ヤギ♀@排便

2018/06/15

柳の枝でモズ♂が脱糞(野鳥)



2016年4月下旬

湿地帯に生えた柳の灌木でモズ♂(Lanius bucephalus)が横枝に止まっていました。
後ろ姿を撮っていると、白い糞をポトリと排泄。(@0:15)
最後は下の地面に飛び降りました。

画質がやや粗いのは、遠くてカメラのデジタルズームを試しに使用したからです。



2018/06/04

川の中洲で辛子チューブを拾うハシボソガラス(冬の野鳥)



2018年1月中旬

ハシボソガラスCorvus corone)が街中を流れる川の雪が積もった中洲で餌を探索中でした。
ゴミとして中洲に流れ着いた辛子チューブを拾い上げたものの、すぐに捨てました。
もし中身を味見したら、面白リアクション映像が撮れたかもしれません。


中洲の泥土を嘴でほじくってみても何も餌を見つけられなかったようです。
諦めたカラスが川から飛び上がりました。
近くの橋の欄干に止まり直した途端に液状の糞を排泄しました。(@0:31)
すぐにまたどこかへ飛び去りました。
私に見られているのを嫌ったのかもしれません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/05/28

カキノキで実を採食する2羽のツグミ(野鳥)



2016年11月下旬

郊外の庭木として植栽されたカキノキの枝に実った果実を2羽のツグミTurdus eunomus)が、採食していました。
熟柿というほど熟れておらず、未だ少し硬そうな果実です。

食事の合間にツグミが脱糞しました(@0:53、1:59)。
糞に柿の種が含まれていれば、種子散布に貢献したことになります。

実を嘴で啄んでいるときに、食べ損ねて果肉を落とすことがありました。
食後は嘴を足元の枝に擦り付けています。
横の道を車が通りかかると、ツグミはカキノキから飛び去りました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/05/20

雪道でわだちに溜まった水を飲み脱糞するハシボソガラス(冬の野鳥)



2018年1月上旬

真冬にハシボソガラスCorvus corone)が水深は浅いものの冷たい川の中に入って食物を探し歩いていました。
飛び上がると雪に覆われた堤防に着地。
体重が軽いカラスは、足が沈まずに雪面を歩けます。

雪道の轍にできた水溜りまで歩いて来ると、嘴を漬けて雪解け水を二口飲みました。(@0:36〜0:50)
喉を潤すと少し歩き、嘴を雪で拭います。
さっきまで居た川で新鮮な流水を飲まずにわざわざ水溜りの泥水を飲んだのは、我々ヒトの衛生感覚からすると理解に苦しみます。

雪道を歩いて横断し、立ち止まると脚をやや屈みながらポトッと排便しました。(@1:02)
珍しく黒っぽい糞でした。
直後に飛び立つと、近くの電線に止まり直しました。
(脱糞の際に脚をやや屈んだのは、飛び立つ動作のついでだったようです)

▼関連記事 (雪国のカラスの冬季の飲水行動)
雪国の川の中で餌を探し歩き水を飲むハシボソガラス【冬の野鳥】
雪を食べるハシボソガラス【冬の野鳥】


ハシボソガラス(野鳥)@雪道:轍+飲水

2018/05/03

池を歩きながら排泄するダイサギ【ハイスピード動画】(野鳥)



2017年10月中旬

水深の浅い溜池をダイサギArdea alba)が歩いて横断しています。
飛び立ちあるいは魚を捕食する瞬間を記録しようと240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
私の予想は外れたものの、その代わりに偶然、ダイサギの排泄シーンが撮れていました。

浅い池を歩いていたダイサギが一瞬立ち止まって液状便を排泄しました。(@0:30〜0:34)
その後ダイサギは何事もなかったように渡渉を再開。

ちなみに歩行シーンをスローモーションでよく見ると、ハトのように首振り歩行しています。
長い足を交互に前へ踏み出す度にダイサギは長い首の筋肉を使って頭部を前後に動かしています。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/04/27

電線を横歩きしながら脱糞するハシブトガラス(野鳥)



2017年7月下旬・午前8:14

街中に張り巡らされたハシボソガラスCorvus corone)が電線を横歩きしていました。
綱渡りの途中で白っぽい糞をポトリと排泄しました。(@0:04)
緊張からの脱糞かな?
電柱に到達すると水平支柱にピョンと跳び乗り、また次の電線を渡り始めます。
その行く手には別個体のカラスが電線に止まっていて、幼鳥が親鳥に追いついて並ぼうとしているのかな?と想像しました。
残念ながら手前に茂った木の枝葉が邪魔で、この後の展開を上手く撮れませんでした。(幼鳥、成鳥の区別も未確認)

電線を横歩きするカラスは以前も撮影していますが、なんともコミカルです。
飛んで移動するのは造作ないはずなのにわざわざ綱渡りしていたのは、一種の独り遊びなのかな?

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今回登場した個体は頭部の額が出っ張っているのに嘴が細く、以前の私はハシボソガラスなのかハシブトガラスなのか見分けられず悩ましく思っていました。
しかしある時、頭頂部の羽毛を自在に逆立てられることを知り、ハシボソガラスなのだと確信を得ました。
嘴の太さは変えられませんから、まず第一に嘴が識別ポイントなのです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/04/13

キジバトの首振り歩行と脱糞 【HD動画&ハイスピード動画:野鳥】



2017年9月中旬

路上を歩きながらキジバトStreptopelia orientalis)がときどき地面を啄んで採食しています。
ハトの仲間は両足を交互に出してトコトコ歩きます。
藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』というベストセラー本で以前読んだ通り、キジバトも確かに一歩ずつ首を前後に振りながら歩行していました。

後半はキジバトの首振り歩行運動を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@1:06〜)
スローモーションで見るとよく分かるように、一歩踏み出す度に頭を前後に動かしています。
側面からのアングルだと一目瞭然。
しかしキジバトはカワラバト(ドバト)よりも警戒心が強く、基本的にカメラからどんどん遠ざかってしまいます。
この首振り運動の謎を知りたい方は、ぜひ名著『ハトはなぜ首を振って歩くのか』の一読をおすすめします。


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ドバトの首振り歩行 【ハイスピード動画:野鳥】

さて、狙って撮った訳ではありませんが、スローモーションの映像にキジバトが排便する後ろ姿がたまたま写っていました。(@1:56)
立ち止まって地面をついばみ、再び歩き出す際にポトリと脱糞しています。
鳥の糞と言えば白っぽい尿酸混じりの軟便をビシャーっと排泄するのが普通ですが、キジバトの糞は黒っぽくて丸い塊でした。

キジバトの糞はいつもこのような固形便なのでしょうか?

実はこの後、同一個体のキジバトが道端でツユクサの実を大量に採食(丸呑み)しました。

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ツユクサの実を食べるキジバト(野鳥)
キジバトが路上に残した糞にツユクサなど植物の種子が含まれているか調べるべきでしたね。
しかし実際の脱糞は一瞬の出来事で、撮影中は見過ごしてしまいました(気づかず)。
植物の実をよく食べるキジバトは種子散布に関与するのか、それとも種子捕食者なのか、それが問題です。
本で得た知識では、種子食性のハト類は砂嚢が発達していて、植物の実を飲み込むと種子も一緒に砂嚢で砕いて消化してしまうらしい。



2018/04/03

ナスとリンゴの果実を食べ排便するノハラナメクジ?【40倍速映像】



2016年9月下旬

ヒダリマキマイマイと同じ容器(大き目の水槽)でナメクジを何匹か飼っています。

台所の流しで徘徊するナメクジを見つける度に採集して、飼育容器に投入していたのです。(野菜と一緒に外から持ち込まれたナメクジ?)
餌として野菜屑を適当に入れてやると、この日はナス(茄子)のヘタが気に入った様子です。
40倍速の早回し映像をご覧下さい。

ナスの黒紫色で固い果皮には全く口を付けていません。
輪切りにした断面の白くて柔らかいスポンジ状の果肉にえぐれたような食痕が残りました。
この嗜好はヒダリマキマイマイと同じでした。

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ナスの実を食べるヒダリマキマイマイ 【10倍速映像】

黒い大触角を途中で引っ込めたのは、撮影用の照明が眩しいからですかね?
ナスに頭をつっこんでいる体勢のため、触角が傷つかないように引っ込めているだけかもしれません。

移動する前に、体の前方右側からオレンジ色の糞をニョロニョロと少し排泄しました。(@1:39)
糞の色は前に食べたニンジンの色素(カロチン)から来ているのでしょう。
橙色の糞がナスのへたに残りました。
ヒトのうんちは、ヘモグロビンの分解産物の色の影響が強く、食べた物の色にあまり左右されないような色(茶色系)になりますが、ナメクジが排泄するうんちは食べたエサと同じ色をしています。(p34より引用)


後半ナメクジはナスのヘタから離れ、隣に置いてあったリンゴの皮を摂食しました。
体を左右に動かしながら、皮の裏に薄く残った白い果実の部分をデザートとして食べているようです。

宇高寛子、田中寛『ナメクジ:おもしろ生態とかしこい防ぎ方』によれば、

ナメクジはゴミ食い(動植物の遺体食い)であり、生きた植物はそれほど好きではない(p83より引用)
もっと腐りかけの生ごみが好みなのかもしれませんが、飼育下では衛生面からご希望に応えられず誠に申し訳ないです。

さて、このナメクジの和名、学名が分かりません。
背中に甲羅が見えるのでコウラナメクジ科だと思うのですが、チャコウラナメクジとは違い、体の左右に黒い線が全くありません。
体全体が茶色で、素人目には特徴がありません。
体長を採寸するのを忘れました。
動画撮影中にコインでも並べて置くべきでしたね。
ヨーロッパからの外来種ノハラナメクジDeroceras reticulatum)でしょうか?
ナメクジの見分け方(簡易版)」サイトを参考にしたら、ノハラナメクジが候補に残りました。

体長は這っている時で5cm程度と小型。全体的に灰色~茶色で目立った模様は無い。
大触覚(原文ママ。「大触角」の誤植)が灰色~黒色。外来種。コウラナメクジ科。
体色が違い自信がないので、もし間違っていたら、ご指摘願います。
この検索表は「簡易版」と断っているように、国内で見られるナメクジを網羅しているとはとても思えません。

それともチャコウラナメクジ類の一種(Ambigolimax sp.)とすべきでしょうか?

日本にはチャコウラナメクジのほか、外見的によく似た複数種が侵入し、定着している。これらは生殖器の形で区別できる。(『カタツムリハンドブック』p64より引用)


※ 接写パートのみ動画編集時に自動色調補正を施しています。




↑【おまけの動画】
オリジナルの10倍速映像をブログ限定で公開しておきます。



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