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2019/09/13

コウリンタンポポの花蜜を吸うモンキチョウ♂



2019年6月中旬

河川敷でオオジシバリの黄色い花の大群落に混じって濃いオレンジ色の花が咲いていました。
調べてみると、コウリンタンポポという名前の帰化植物なのだそうです。

そこにモンキチョウ♂(Colias erate poliographus)が訪花していました。
花から花へ飛び回り、翅をしっかり閉じて吸蜜しています。

周囲に大量に咲いているオオジシバリおよびシロツメクサにの花にはなぜか見向きもしませんでした。


コウリンタンポポ花
コウリンタンポポ花
コウリンタンポポ花+葉
コウリンタンポポ花+葉

モンキチョウ♂@コウリンタンポポ訪花吸蜜

2019/09/09

飛べ!アカジママドガ(蛾)【HD動画&ハイスピード動画】



2019年6月中旬

河畔林でニセアカシア(別名ハリエンジュ)幼木の葉に見慣れない小さな蛾が乗って休んでいました。
調べてみると、アカジママドガStriglina cancellata)でした。
おそらく川沿いに生えたオニグルミをホストに育ち、羽化したのでしょう。
枝葉が風で揺れてもじっとしています。

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:20〜)
近くに物を投げつけると、アカジママドガは準備運動無しで素早く飛び去りました。


アカジママドガ(蛾)@ニセアカシア葉上

2019/09/05

キリンソウの花蜜を吸うベニシジミ春型



2019年6月中旬

川沿いの堤防に咲いたキリンソウの群落でベニシジミLycaena phlaeas daimio)が訪花していました。
翅を半開きのままで吸蜜しています。
隣の花へ歩いて移動することもあります。
最後は飛び立ちました。


ベニシジミ春型@キリンソウ訪花吸蜜



2019/08/25

ヨシの葉から飛び立つキタテハ【HD動画&ハイスピード動画】



2019年6月上旬

水路沿いの草むらでキタテハPolygonia c-aureum)がヨシの葉に止まって翅を休めていました。
翅をしっかり閉じているので、翅裏の「,」模様がよく見えます。

飛び立つ瞬間を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:14〜)
飛んでもすぐに近くの別の葉に止まり直しました。
縄張りがあるのでしょうか?


キタテハ:翅裏@ヨシ葉
キタテハ:顔@ヨシ葉



2019/08/23

ヒメジョオンの花蜜を吸うヒメウラナミジャノメ【HD動画&ハイスピード動画】



2019年6月上旬

川沿いの土手の下の草むらに咲いたヒメジョオンの群落でヒメウラナミジャノメYpthima argus)が訪花していました。
翅を開閉しながら吸蜜しています。
この組み合わせは初見です。

花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:41〜)
前後半で別個体を撮影。


ヒメウラナミジャノメ@ヒメジョオン訪花吸蜜
ヒメウラナミジャノメ@ヒメジョオン訪花吸蜜



2019/08/20

ニセアカシアの花の周りを探雌飛翔するウスバアゲハ♂



2019年5月下旬・午後16:30頃

川の堤防沿いに生えたニセアカシア(別名ハリエンジュ)の並木で白い花が満開に咲いていました。

そこで1頭のウスバアゲハ(別名ウスバシロチョウ;Parnassius citrinarius)が忙しなく飛び回っています。
ようやく花に止まっても風で枝が揺れ、吸蜜したかどうかよく見えませんでした。
腹部の交尾嚢も未確認で、性別判定が出来ませんでした。


▼関連記事(吸蜜シーンはこちらの動画がよく撮れています。)
ニセアカシアの花蜜を吸うウスバアゲハ

しかし、なんとなく、交尾相手の♀を探して飛び回っている♂(探雌飛翔)ではないかという気がします。
ニセアカシアはウスバアゲハ幼虫の食草リストに含まれていませんから、産卵目的の♀のはずはありません。
風が吹く中を飛ぶのは疲れるらしく、しばらく飛ぶとニセアカシアの葉に止まって休息しました。


※ いつものように動画編集時に手ブレ補正すると、却って不自然な動きになってしまいました。
仕方がないので、素材をそのまま繋いだだけでお届けします。


ウスバアゲハ@ニセアカシア訪花吸蜜

2019/08/17

フランスギクの花蜜を吸うベニシジミ



2019年5月下旬

川沿いの土手(堤防)に咲いたフランスギクの群落でベニシジミLycaena phlaeas daimio)が訪花していました。
この組み合わせは初見です。
翅の縁がかなり擦り切れた個体でした。
その翅を半開きのまま口吻を伸ばして、中央の黄色い筒状花から吸蜜しています。

ところで、このフランスギクの白い花弁がほとんど残っていないということは、散りかけの花なのでしょうか?
よく見ると、花弁の根元付近で食い千切られています。
フランスギクの花びらを食害するイモムシ・毛虫の正体をいつか突き止めたいものです。

満ち足りたベニシジミは花から花へ少し飛ぶと、別な株の舌状花に掴まって翅を広げ、日光浴。


ベニシジミ@フランスギク訪花+日光浴
ベニシジミ@フランスギク訪花吸蜜

2019/08/14

ムラサキツメクサの蕾に産卵するツバメシジミ♀【HD動画&ハイスピード動画】



2019年5月下旬

堤防沿いの道端に咲いたムラサキツメクサ(=アカツメクサ)の群落でツバメシジミ♀(Everes argiades hellotia)を見つけました。
蕾に止まって休んでいるように見えたので、飛び立つ瞬間を240-fpsのハイスピード動画で記録しようと撮り始めました。(@00:00〜3:16)
後翅に見落としそうなぐらい小さな尾状突起があるので、ヒメシジミではなくツバメシジミです。
閉じた翅の僅かな隙間から見えた翅表が茶褐色ですから、♀と判明。

映像を見直してみると、なんとツバメシジミ♀は腹端をムラサキツメクサの蕾に擦り付けて産卵していました。
本種の食草はシロツメクサなど各種マメ科植物とのことで、納得しました。
古い図鑑ですが、保育社『原色日本昆虫生態図鑑IIIチョウ編』でツバメシジミの産卵行動について調べると、

母蝶は食草の新芽・つぼみ・花などに1個ずつ産卵する。(p196より引用)


産卵後のツバメシジミ♀は飛び立つと、辺りの草むらをしばらく落ち着きなく飛び回りました。
ようやくイネ科の草の葉に止まると、翅を半開きにして休息。
後翅の尾状突起をまるで触角のように交互に動かすことで、頭部が逆向きにも付いているように見せかけています。
こうすれば、もし捕食者に襲われても本当の頭部に致命傷を負う確率を減らすことができます。
シジミチョウ科でよく見られるこの現象・行動は、自己擬態と呼ばれています。
この個体も、後翅の尾状突起付近が破損しているのは鳥に襲われたビークマークかもしれません。
(鳥が昆虫を狩るときには、頭部などの急所を狙います。)

ムラサキツメクサの花蜜を吸うシーンは残念ながら撮れませんでした。


ツバメシジミ♀@イネ科葉
ツバメシジミ♀@イネ科穂
ツバメシジミ♀@イネ科穂

2019/08/09

ニセアカシアの花蜜を吸うウスバアゲハ



2019年5月下旬・午前7:35

河畔林で満開に咲いたニセアカシア(別名ハリエンジュ)の大木でウスバアゲハ(別名ウスバシロチョウ;Parnassius citrinarius)が訪花していました。

翅の縁があちこち破損した個体です。
その翅を全開にして朝日を浴びながら、がっつくように吸蜜しています。
口吻を縮めて少し休んでから飛んで別な花穂に移動し、吸蜜を再開しました。


ウスバアゲハ@ニセアカシア訪花吸蜜
ウスバアゲハ@ニセアカシア訪花吸蜜

2019/08/06

羽化したマメドクガ♂(蛾)



マメドクガの飼育記録#19

▼前回の記事
繭を紡ぐマメドクガ(蛾)終齢幼虫♂【100倍速映像】

2019年5月下旬・午後19:00頃

繭棚で繭を紡いでから13日後。
飼育容器内で繭棚に立て掛けておいた割り箸に掴まっているマメドクガCifuna locuples confusa)の成虫に気づきました。
触角が羽毛状の♂でした。
毛深い前脚を前に揃えて止まっています。
羽化する前兆が分からず、繭からの脱出および翅伸展の過程を見逃してしまい残念無念…。

空繭の開口部の写真を撮ること。(掲載予定)


シリーズ完。


マメドクガ♂b(蛾)@割箸+羽化後
マメドクガ♂b(蛾)裏面@割箸+羽化後・全景
マメドクガ♂b(蛾)@割箸+羽化後macro
マメドクガ♂b(蛾)@割箸+羽化後macro
マメドクガ♂b(蛾)@割箸+羽化後macro
マメドクガ♂b(蛾)触角@割箸+羽化後macro

2019/08/05

ニセアカシアの葉柄を徘徊するチャミノガ(蛾)幼虫:蓑虫



2019年5月下旬

川沿いで白い花が満開に咲いたニセアカシア(別名ハリエンジュ)の木の枝葉に蓑虫がたくさん付いていました。
チャミノガEumeta minuscula)の幼虫です。

多数の小枝を筒状に束ねて作った蓑に入ったまま引きずって葉柄を移動している個体がいます。
腹脚は退化してるのか、胸脚だけで歩いているようです。
頭部は焦げ茶色で斑点があります。
『イモムシハンドブック』を紐解いて調べると、チャミノガの食草リストにニセアカシア(マメ科)が含まれていました。(p50より)
葉を食べるシーンを観察したかったのですが、なぜか方向転換して葉柄を引き返してしまいました。
花を食べることもあるのでしょうか?

一時的に採集した蓑を採寸してみると、蓑の長さは約2cmでした。
撮影後は元の枝葉に蓑虫を戻しておきました。
持ち帰って飼育してみたいのはやまやまですが、これ以上ネタを増やす余力がなくて断念。
今後の宿題です。


チャミノガ(蛾)幼虫:蓑虫2@ニセアカシア葉裏
チャミノガ(蛾)幼虫:蓑虫@ニセアカシア葉柄+徘徊
チャミノガ(蛾)幼虫:蓑虫@ニセアカシア葉柄+scale

2019/08/02

ミズキの花蜜を吸うヒメウラナミジャノメ♂



2019年5月下旬

河畔林で咲いたミズキの花にヒメウラナミジャノメ♂(Ypthima argus)が訪花していました。
翅を開閉しながら吸蜜しています。
高い枝から下に降りてくれなくて、翅の模様をじっくり撮れませんでした。


ヒメウラナミジャノメ♂:翅裏@ミズキ訪花吸蜜
ヒメウラナミジャノメ♂:翅表@ミズキ訪花吸蜜



2019/07/29

繭を紡ぐマメドクガ(蛾)終齢幼虫♂【100倍速映像】

マメドクガの飼育記録#18



▼前回の記事
ケヤキの若葉を食べ脱糞するマメドクガ(蛾)終齢幼虫♂【30倍速映像】

2019年5月中旬

マメドクガCifuna locuples confusa)の終齢幼虫♂bは、ケヤキの枝で葉裏に静止し、周囲の葉数枚を糸で綴り引き寄せ始めました。
いよいよ繭を作りそうです。
これは、みんに入る前の隠れ家です。

三田村敏正『繭ハンドブック』によれば、マメドクガの繭は

長さ約3.0cm、直径1.4〜2.0cm。
体毛を混ぜ込んだ褐色で、薄い。繭の中の蛹が見える。餌植物の葉を綴って作られる。
繭は初夏〜秋にかけて、餌植物で見られる。
とのことです。(p42より引用)


生き物を飼育するときは、なるべく自然の状況を再現するのが理想です。
私の目的は行動を動画で記録することなので、葉で綴った隠れ家の中で営繭されると過程が見えずに困ります。
このままでは営繭行動を撮影しにくいので、幼虫を繭棚に引越しさせることにしました。
養蚕で使うカイコの繭棚を我流で真似したものです。

中が格子状に仕切られたプラスチック容器を用意します。(100円ショップで購入した小物入れ)
1部屋の大きさは、4×4×3.5cm。
プラスチックの部屋の内面に紙を貼り、幼虫の絹糸が付着しやすくしておきます。
過去に別種のイモムシによる繭作りを観察したときの反省から、壁紙を黒くすることにしました。
背景が白いと、幼虫が吐く白い絹糸が見えにくいからです。
わざわざ黒い紙を文具店で買ってくる時間がなかったので、油性ペンで紙を真っ黒に塗り潰しました。
その黒紙を両面テープで容器内面に貼りました。
この繭棚にマメドクガ終齢幼虫を閉じ込めました。
観察しやすいよう上面は透明プラスチックの天井のままにしてあります。
繭棚の天井が明るいと、幽閉された幼虫は必死で脱出しようとするので、しばらく遮光しておきます。

2日後、みんから醒めた終齢幼虫が遂に繭棚で繭を紡ぎ始めました。
撮影のために繭棚のプラスチック蓋を開けておいたら、夜の間に幼虫は勝手に隣の繭棚に移動して、そこで改めて繭を作ろうとしていました。
もしかすると、壁紙を黒く塗った油性ペンの揮発性インクの匂いを幼虫が嫌ったのかもしれません。(次回は黒色の折紙などを使いましょう)
引越し先は過去にオビガ幼虫が繭を作った繭棚で、背景が茶封筒の紙です。(画面の左下隅にはオビガの古い空繭が残されたままです。)

古い壁紙が剥がれかけていてお見苦しいです。
せっかく今回は背景を黒くしようと企んだのに、準備が台無しになってしまいました…。

仕方がないので、このまま撮影に入ります。

繭を作り始める前に終齢幼虫は下痢便を排泄するのが普通です。
しかし、この個体では結局見ていません。
与えた食草(食樹)の含有水分が少なかったのかな?




営繭の一部始終を微速度撮影で記録しました。(午前7:02〜14:34)
撮影開始時の室温は21.5℃、湿度33℃。
終了時の室温は26.8℃、湿度29%でした。
100倍速の早回し映像をご覧下さい。
微速度撮影に特有の画面のチラつきを抑えるため、動画編集時にdeflickerフィルターを掛けました。
初めにマメドクガ幼虫は、自分の体の周囲に足場糸を張り巡らせただけの、ごく粗い繭を作ります。
やはり背景が茶色では、白い絹糸がよく見えません。
繭棚の天井は何も無くて露出した状態なので、幼虫はまずその天井に絹糸を張り巡らせてシートの様なもので覆い始めました。
繭が密になれば、蓋を開けておいても繭棚から脱走する心配はもうありません。

途中で終齢幼虫の動きを等倍速の動画撮影に切り替えて記録しました(@2:17-3:12)。
マメドクガ幼虫は下半身を繭内に固定し、反らせた上半身で8の字を描くように動かしながら口から絹糸を吐いていきます。
繭内で何度も方向転換し、万遍なく絹糸を追加していきます。

次第に薄っすらと黒い繭が作られていきますが、絹糸が黒い訳ではありません。
毛虫が繭内で激しく動き回ったり方向転換したりする際に抜け落ちる黒い毛が繭に少しずつ織り込まれていくのです。
幼虫の頭部の横から伸びる一対の長い毛束も営繭の後半にはどんどん抜け落ちてしまいました。
結果論ですけど、マメドクガの繭は最終的に黒くなるので、繭棚の壁紙を黒くしないで良かったことになります。
こういう細かな撮影ノウハウは、自分なりに飼育して試行錯誤してみないと分からないものです。

完成した繭内で幼虫がなぜか激しくのたうち回っています。(蛹化の蠕動運動ではない)
やがて終齢幼虫が動かなくなりました。
黒っぽい繭の長軸が繭棚の壁に対して水平に吊り下げられていました。(一方、過去にオビガ幼虫は繭棚の隅で斜めに繭を作りました)

マメドクガ幼虫に面白がって桜(ソメイヨシノ)の未熟な果実ばかりを食べさせた時期があったので、青酸中毒で弱ったり異常行動を始めたりするのではないかと心配でした。

無事に繭が完成したので一安心。

繭が完成した後で動かなくなった終齢幼虫は前蛹と呼ばれる状態になります。
繭が黒っぽい焦げ茶色なので中の様子がよく見えず、前蛹が脱皮して蛹になる様子(蛹化)は観察できませんでした。

9日後、成虫の羽化に備えて繭室から繭および蛹を取り出しました。
その写真はこちら。


マメドクガ(蛾)繭+蛹♂b@繭棚
マメドクガ(蛾)繭+蛹♂b@方眼紙
マメドクガ(蛾)繭+蛹♂b@方眼紙




↑【おまけの動画】
早回し速度を落とした10倍速映像をブログ限定で公開しておきます。



つづく→#19:羽化したマメドクガ♂(蛾)


マメドクガ(蛾)終齢幼虫♂b@繭棚+営繭
マメドクガ(蛾)終齢幼虫♂b@繭棚+営繭
マメドクガ(蛾)終齢幼虫♂b@繭棚+営繭

2019/07/25

キアゲハ♂aにアクエリアスを飲ませてみる




キアゲハの飼育記録(2018年)#12



▼前回の記事
キアゲハ成虫♂aの羽化【10倍速映像】

2018年7月中旬

羽化してから箱の中に一晩閉じ込めておいたキアゲハ♂a(Papilio machaon hippocrates)の翅をつまんで取り出し、スポーツドリンクを飲ませてみました。
マルチビタミン配合のアクエリアスを含ませた脱脂綿に足を触れさせても興奮しているのか口吻を伸ばしませんでした。
ゼンマイ状の口吻を爪楊枝でそっと伸ばして先端を脱脂綿に付けてやると、足をバタつかせていたキアゲハ♂aは急におとなしくなり吸水を始めました。
やはり喉が渇いていたのでしょう。
羽化後、初めての吸水になります。
翅をつまんでいた手をそっと離しても、飛んで逃げようとしません。
夢中になってアクエリアスを飲んでいます。
水分、糖分だけでなく、各種ビタミン類やミネラル(ナトリウムやカルシウムなど)も含まれているので、酸味が強くても気に入ってくれたようです。
使用したアクエリアスの成分表を見たい方は、下記の関連記事をご覧下さい。
やがて充分に飲んで満足したキアゲハ♂aは自分で口吻をクルクルと丸めながら縮め、その後もしばらくじっとしていました。(映像なし)


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



▼関連記事(別個体)
キアゲハcにスポーツドリンクを与えてみる


終齢幼虫から飼育しながら一通り動画に撮って満足したので、外に放してやりました。
(近所で採集した幼虫を育てただけなので、放蝶しても生態系を乱す心配はありません。)

シリーズ完。


キアゲハ♂a:顔@スポーツドリンク吸水
キアゲハ♂a:側面@スポーツドリンク吸水後

2019/07/24

ミズキの幹を登る蓑虫:ツツミノガ(蛾)の一種?



2019年5月中旬

昨年の晩秋、落葉した河畔林でカワウとダイサギ混群による集団塒を観察しました。

▼関連記事
カワウとダイサギが河畔林に続々と塒入りする定点映像(野鳥)

春になったので、ねぐらとなった樹種を調べにやって来ました。
(集団塒としてはもう使われていないようです。)
謎の落葉樹には若葉が開き白い花も咲きかけていて、ようやくミズキと判明しました。
ミズキの幹を写真で記録していたら、2頭の細長い蓑虫を見つけました。

右の個体が元気に木登りしています。
(左の個体も冒頭で少し動きました。)
静止していると周囲の樹皮の色に紛れて分かりません。
みごとな隠蔽色(保護色)です。

採寸のために定規を幹に当てたら、木登りしていた蓑虫も警戒して静止してしまいました
幹に対して蓑がほぼ垂直に立っていて、木の棘のように見えます。
もしかして、樹皮やその表面の地衣類を食べているのですかね?

ミズキを食樹植物とするミノガ類を検索してもヒットしませんでした。
ちなみに、このミズキの両隣はオニグルミの木です。
私は蓑虫について詳しくないのですが、形態からツツミノガの一種ですかね?
間違っていたらご指摘願います。

▼関連記事(12年前の撮影)
蓑虫:ツツミノガ(蛾)の仲間の幼虫





ツツミノガsp(蛾)幼虫:蓑虫2@ミズキ幹+scale
ツツミノガsp(蛾)幼虫:蓑虫2@ミズキ幹+scale

ミズキ花+蕾
ミズキ花+蕾
ミズキ葉表
ミズキ葉裏
ミズキ幹



2019/07/23

キアゲハ成虫♂aの羽化【10倍速映像】




キアゲハの飼育記録(2018年)#11



▼前回の記事
キアゲハ帯蛹a:羽化の前兆【40倍速映像】

2018年7月中旬

キアゲハPapilio machaon hippocrates)が羽化する一部始終を10倍速の早回し映像でご覧ください。
帯蛹の蠕動が激しくなり、いよいよ成虫の羽化が始まりました。
開始時刻は午後14:16でした。
このときの室温は31.9℃、湿度50%。

帯蛹aの胸背が割れて新成虫が抜け出そうとするものの、周囲のプラスチック壁面がツルツル滑って上に登れません。
疲れて小休止した後にようやく腹部が蛹から抜け出ました。
微速度撮影した動画には、カメラの仕様で音声が録音されていませんが、抜け殻上で新成虫が身動きする度にカサカサ♪と音がしました。
抜け殻は帯糸および尾端で容器に固定されているだけなので、グラグラ揺れてやや不安定です。
新成虫は抜け殻の横になんとかしがみついた状態で静止。
このとき滑落すると翅に奇形が残りそうで、心配しました。
(もし滑落したら足場として割り箸を差し出してやるつもりで、念の為に用意しておきました。)
よく見ると、羽化殻に掴まっているのではなくプラスチックの壁面に足の爪を掛けています。
蛹化する前に予め終齢幼虫が足場糸を容器壁面に面状に張り巡らせておいたおかげで、新成虫の脚の爪先が引っかかって掴まれるようになっています。
姿勢が安定すると、しわくちゃの翅に体液を送り込んで伸ばし始めました。
それと同時にゼンマイ状の口吻をくるくると伸縮させています。
羽化直後は左右2本に別れていた口吻がジッパーを閉じるように1本の管になります。
(カメラが1台しかなくて、口吻にズームインできませんでした。)
前翅が先に伸び切りました。
半開きの翅をときどき軽く開閉して乾かしています。
後翅も伸び切ると、翅を閉じてしまいました。
閉じた翅を小刻みに震わせています。
飼育容器の隅で羽化したので、大きな翅が少し窮屈そうです。

撮影終了時の室温は32.1℃、湿度47%。

その後しばらくすると、余分な体液を蛹便(羽化液)として腹端から勢いよく排泄しました。(映像公開予定?)
翅が完全に固まってから明るい窓に向かって(走光性)初飛行すると、レースカーテンに止まり直しました。

キアゲハ成虫の性別判定法を私はこれまで知らなかったのですが、フィールドガイド『日本のチョウ』を紐解いてみると、

キアゲハ:夏型♀では、表裏とも黄色部が♂に比べて淡い色となり、後翅表の前縁基部付近に暗色部が広がる。(p63より引用)


したがって今回羽化した個体aは♂のようです。
また、キアゲハ♂の腹端には交尾器が目立つらしいのですが、♀の腹端との形態的な違いを文章で記述してくれないと、1×1cmのサムネイル画像のような小さな比較写真だけでは私のような素人には見分けられません。

この点は改善を求めます。


つづく→#12:キアゲハ♂aにアクエリアスを飲ませてみる


キアゲハ♂a@羽化直後:翅伸展終了
キアゲハ♂a@羽化直後:翅伸展終了
キアゲハ♂a蛹便@容器底隅(落ちていた幼虫時代の糞が羽化液に溶けて緑色に)
キアゲハ♂a@レースカーテン
キアゲハ♂a@レースカーテン
キアゲハ羽化殻(抜け殻)♂a
キアゲハ羽化殻(抜け殻)♂a

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