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2018/08/03

泡巣を作るシロオビアワフキ幼虫【60倍速映像】



2018年5月中旬・午後19:07〜22:37・室温22.9℃→21.4℃

庭の片隅に小さな赤い花を咲かせるバラの灌木があります。(品種名は知りません。)
トゲだらけの若い枝に白くて大きな泡が付着していました。
これはアワフキムシの仲間の幼虫が作った泡状の巣に違いありません。

夕方に枝ごと採取し、花瓶に水差しにしました。
白い泡巣の水分をティッシュペーパーでそっと拭き取ると、予想通りシロオビアワフキAphrophora intermedia)の幼虫が数匹潜んでいました。
露出した幼虫の体に触れると嫌がって逃げ出します。

泡巣の再形成を微速度撮影してみました。
これは私が前々からやってみたかったテーマです。
60倍速の早回し映像をご覧下さい。
泡巣を別々の場所で作り始めた2匹を同時に撮影してみることにしました。
意外にも、みるみるうちに泡巣が大きくなりました。
口吻を茎に突き刺して吸汁しながら腹端を上下に動かし、排泄した尿を泡立てます。
途中から2つの泡巣が合体してしまいました。
白い泡巣で自分の体が隠れると、中の幼虫は落ち着きました。

次回は、植物の茎を色付き水に挿してカラフルな泡巣を作らせてみるという定番の実験も試してみたいです。

【おまけの映像】
早回し速度を落としたバージョンをブログ限定で公開しておきます。


↑30倍速映像。



↑10倍速映像。



シロオビアワフキ幼虫@バラ茎:露出
シロオビアワフキ幼虫@バラ茎:露出
シロオビアワフキ幼虫@バラ茎:露出
シロオビアワフキ幼虫@バラ茎:泡巣再形成後

【追記】
石井誠『昆虫のすごい瞬間図鑑: 一度は見ておきたい!公園や雑木林で探せる命の躍動シーン』を読むと、「幼虫がすむ泡の巣 シロオビアワフキ」と題して数々の見事な生態写真が見開きで掲載されていました。
これほどの防衛対策をしても、天敵のヤニサシガメが泡の中へ口を差し込み、食べられてしまうこともある。(p162より引用)
実際の捕食シーンの証拠写真が無かったので、疑り深い私は自分で探してみたくなりました。
飼育下で実験できるかもしれません。
泡巣を突破できる捕食者にとって泡自体が目印になってしまうと、シロオビアワフキ幼虫は全滅してしまうのではないでしょうか?
 

2018/08/02

蛹化したばかりのナミテントウが背筋運動でアブラムシを撃退



ナミテントウの飼育記録#10



▼前回の記事
ナミテントウの蛹化【60倍速映像】

2018年5月下旬

蛹化したばかりで未だ黄色のナミテントウHarmonia axyridis)蛹aが自発的に背筋運動を繰り返す様子を動画で記録してみました。
ヨモギの葉表に固定した腹端を支点にして、ときどき上半身をぐいっと持ち上げています。
しばらくすると脱力してゆっくりと体を伏せます。
この個体は斜めに伸びたヨモギの葉に対して頭を下向きに蛹化したので、わざわざ重力に逆らって体を背筋で持ち上げていることになります。
背筋運動で起立する際に、腹部の下半身がプクッと膨らむことがありました。(@2:20)
この自発的な背筋運動にどういう意味があるのか、私には分かりません。(※追記参照)

こんな鮮やかな黄色で動いていたら天敵(捕食者)に対して目立って仕方が無いと思うのですけど、体内に毒を持っていることを示す警告色なのでしょうか?

ヨモギの葉を徘徊中のアブラムシが近寄って来たり這い登りそうになると、ナミテントウ蛹はパタパタと激しく背筋運動して追い払いました。(威嚇、撃退)
「変態中の蛹は死んだように動かないもの」という先入観を昆虫に対して抱いている人がいるかもしれませんが、テントウムシを飼育するとこれが覆されます。
蛹は移動性を失っているので天敵(捕食者、寄生者)に対して無防備ですが(逃げられない)、これだけ元気ならアリぐらいなら背筋運動で追い払えそうです。

つづく→#11:羽化前の眠でも微動だにするナミテントウの蛹RL【50倍速映像】




※【追記】
鈴木知之『さなぎ(見ながら学習・調べてなっとく)』でテントウムシの蛹について調べてみると、面白い解釈が書いてありました。
第4〜7腹節背面の前縁が大きく抉れ、ジン・トラップとなっている。蛹は赤と黒の警戒色で、成虫のように毒液は出しませんが、秘密兵器を備えています。(中略)蛹が通常の状態では腹脚の溝は開いていて、その溝に何者かが触れると腹部を伸ばすことで溝が閉じ、侵入者を挟みます。撃退対象はおそらく、寄生バチやアリでしょう。 (p50より引用)


2018/07/23

アブラムシを捕食中のナミテントウ幼虫を襲うアリ



ナミテントウの飼育記録#5


2018年5月中旬


▼前回の記事
ヨモギヒゲナガアブラムシを捕食するナミテントウ若齢幼虫

道端からヨモギを採集してくる際に、一緒についてくるアリを完全に取り除いておく必要があります。
アブラムシが分泌する甘露を報酬として、アリはアブラムに随伴し、その天敵から守るボディーガードとして働きます。

ヨモギヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella yomogicola)を捕食中のナミテントウHarmonia axyridis)若齢幼虫に対してボディーガード役のクロアリ(種名不詳)のワーカー♀が激しく噛み付いたり腹端から蟻酸を吹きかけたりしていました。
ところがナミテントウ幼虫はアリから攻撃を受けても平然と捕食を続け、逃げたりしませんでした。
テントウムシの幼虫は体表のトゲトゲで自衛しているようです。
逆になぜかアリの方がどこかへ行ってしまいました。
アリを同定する前に素早く逃げられてしまったのが残念です。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#6:脱皮中のナミテントウ若齢幼虫【10倍速映像】



【追記】
今村寿明『化学で勝負する生物たち―アレロパシーの世界〈1〉』によると、
テントウムシ自体もなにせ1cm満たない昆虫だから、アリなどに寄ってたかられると食べられてしまう。このときにはテントウムシの方がコシネリンという化学物質を放出するが、このコシネリンは10^-3mol/d㎥程度の溶液でもアリが嫌がる。つまり、ナナホシテントウの対蟻防衛物質というわけである。 (p57より引用)
テントウムシの幼虫も成虫と同じくコシネリンを放出するのだそうです。
今回の動画でナミテントウ幼虫が対蟻防衛物質を含む液体を分泌している様子は写っていませんでした。



2018/07/21

ヨモギヒメヒゲナガアブラムシを捕食するナミテントウ若齢幼虫



ナミテントウの飼育記録#4


2018年5月中旬


▼前回の記事
ヨモギの葉を徘徊するナミテントウ若齢幼虫


背中の赤紋が点のような一対のみあるのは、ナミテントウHarmonia axyridis)の若齢幼虫の特徴です。
ヨモギの若葉に群がって吸汁していたヨモギヒメヒゲナガアブラムシMacrosiphoniella yomogicola)と思われる集団を見つけると、大型の個体(成虫?)にいきなりガブリと噛み付いて捕食開始。
餌食になったアブラムシは全く抵抗しません。
周りに居る小型のアブラムシも慌てて逃げたりしないので、利他性を発揮して警報フェロモンなどは分泌していないようです。



佐藤信治『テントウムシ観察記 (写真絵本 ぼくの庭にきた虫たち)』によると、

・アリマキを食べるナミテントウ
幼虫はエサを口で直接捕えて食べているのを、成虫はエサを前足で持って食べるのをよく見かけた。 (p9より引用)
・(ナミテントウ)孵化2日後には、1回目の脱皮がみられ、体長は3匹が3.5mm、2匹が3mm、黒地に赤い点が2つ見える。その翌日、早くも2回目の脱皮で、体長5mmになり、赤い点は線に変わった。 (p18より引用)


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#5:アブラムシを捕食中のナミテントウ幼虫を襲うアリ





【追記】
アブラムシの名前について。
ナミテントウ幼虫の生き餌として、ヨモギをホストとする緑色のアブラムシのコロニーを与えました。
手元の図鑑『校庭のクモ・ダニ・アブラムシ』を参考にしてヨモギヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella yomogicola)だろうと判断しました。


私はアブラムシ専門の図鑑や資料を持っていなくて、上記の古い図鑑(2001)しか持っていないのです。ところが、この和名でインターネット検索してもヒットするのは「ヨモギ”ヒメ”ヒゲナガアブラムシ」ばかりで、しかも学名は同じ(Macrosiphoniella yomogicola)でした。
一体これはどういうことなのか分からず、頭が混乱します。
最近になって和名が改名され、ヒメが付いたということなのですかね?
虫の和名でヒメが付くのは、あくまでもスタンダードな種類「(ナミ)○○○」と比べた上で、小型の種類「ヒメ○○○」がいる、というイメージです。
したがって、アブラムシで「ヒメ無し」が消えて「ヒメ有り」だけが残ったのは、事情がわからない素人からすると、ちょっと変な感じです。

九州大学昆虫学教室のデータベース「日本産昆虫学名和名辞書」を検索すると「Macrosiphoniella yomogicola ヨモギヒゲナガアブラムシ」が登録されているので、図鑑『校庭の〜アブラムシ』の単純な誤植ではないと思います。
一方、「ヨモギヒメヒゲナガアブラムシ」という和名はデータベースに登録されていませんでした。

疑問に思った私は、いつもお世話になっている虫Navi掲示板で問い合わせてみました。
するとtsukiさんから以下の回答を頂きました。
私は主に「アブラムシ入門図鑑」を参考にしていますがそれによると、ヨモギヒメヒゲナガアブラムシMacrosiphoniella yomogicolaとなっています。
ただ、近縁種にアオヒメヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella yomogifoliae)がいて、「日本原色アブラムシ図鑑」ではこの種の別名がヨモギヒメヒゲナガアブラムシで、ヨモギヒゲナガアブラムシがMacrosiphoniella yomogicolaとなっています。

「アブラムシ入門図鑑」の誤りであれば正誤表にも載ると思うのですが、正誤表にもなく、「日本原色アブラムシ図鑑」が非常に古い図鑑なので「アブラムシ入門図鑑」に従っています。専門家ではないのでこれ以上のことは判断いたしかねますのでご了承ください。


経緯がややこしいのですが、やはり「ヒメ無し」の和名は古くて廃れたみたいです。
という訳で、この記事でも「ヨモギヒメヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella yomogicola)」と改めておきます。
九大の「日本産昆虫学名和名辞書」データベースも情報が少し古いことが他の例でも分かっているので、何事も鵜呑みにせずアンテナを広く張って総合的に判断するしかありません。



【追記2】
テントウムシを飼育すると、生き餌のアブラムシを調達するのが大変です。
しかしアブラムシの死骸でも食べてくれるらしいので、次に機会があれば試してみるつもりです。
アブラムシの動きを止めるために、アブラムシをいったん冷凍し、それからテントウムシの幼虫に与えることにしました。 (中公新書『すごい進化 - 「一見すると不合理」の謎を解く』p98より引用)


ナミテントウ若齢幼虫@ヨモギ葉+ヨモギヒゲナガアブラムシ捕食
ナミテントウ若齢幼虫@ヨモギ葉+ヨモギヒゲナガアブラムシ捕食

ナミテントウ若齢幼虫@ヨモギ葉+ヨモギヒゲナガアブラムシ捕食 


2018/06/22

ヤツデの雌花に集まるハナアブ、クロバエ、カメムシの仲間



2017年11月上旬

民家の庭に植栽されたヤツデが地味な花を咲かせていました。
雌しべだけが見えるので、雌性期の花です。
色々なハナアブ科やクロバエ科の仲間が訪花して吸蜜していました。

その間、1匹のカメムシが枝を伝い歩いて下りてきました。
残念ながら背面がしっかり見えないのですが、ミヤマツノカメムシかもしれません。
カメムシがヤツデのどこから吸汁するのか、観察したかったです。



2018/06/13

越冬中のツマグロオオヨコバイ成虫を室内で見つけた!



2018年2月上旬

深夜、台所の天井隅に色鮮やかな(黄緑色の)1匹のツマグロオオヨコバイBothrogonia ferruginea)が止まっていました。

ツマグロオオヨコバイはありふれた昆虫ですが、成虫で冬越しするとは知りませんでした。
極寒の屋外から暖かい室内に迷い込んだのか、それとも室内のどこかで休眠越冬中に目覚めてしまって天井隅に移動してきたのかもしれません。
室温を測るべきだったのに、忘れてしまいました。

ビデオカメラで撮りながらツマグロオオヨコバイの体に箸の先で触れると反射的に擬死落下したので、生きていることが分かりました。
床に落ちた後はどこに紛れ込んだのか、見失ってしまいました。
(受け皿を用意しておけばよかった…。)


3日後の午後、同じ台所の窓際で緩慢に徘徊していたツマグロオオヨコバイを発見。
おそらく同一個体だと思います。
(それとも台所のどこかで集団越冬しているのか?!)
採取して1mm方眼紙に載せると、ゆっくり歩き回りました。

静止すると、前脚で触角を交互に擦りました。
この化粧(身繕い)の様子がなんとも可愛らしいですね。
近くに置いてあった黄色のプラスチックケースに登ったところを指で触れると、翅を広げジャンプ(跳躍)しながら飛び立ちました。
このときの室温は25℃。

真冬の雪国で生きた昆虫(しかも成虫)に出会えたのは、ささやかな喜びでした。


【追記】
ツマグロオオヨコバイは成虫で越冬する。葉っぱの裏側などをのぞくと、冬に群れになって寒さをしのいでいる様子が観察できる。(p49より引用)

そこに掲載されている生態写真がとても見事で説得力がありました。 

ここ雪国でも常緑植物の葉裏に集団越冬しているのでしょうか?

私は未だ見つけたことがありません。

凍死を免れたとしても、厳しい冬の間に腹を空かせた鳥に捕食されてしまうのではないかと思ってしまいます。





ツマグロオオヨコバイ越冬@天井
ツマグロオオヨコバイ越冬@天井
ツマグロオオヨコバイ越冬@方眼紙

2018/04/06

フェンネルの蕾に群がり吸汁、身繕いするアカスジカメムシ



2017年8月下旬

雨上がりの夕方、民家の庭に生えたフェンネル(=ウイキョウ)アカスジカメムシGraphosoma rubrolineatum)が群らがっていました。
蕾にじっとしているだけで、映像としてはあまり面白くありません。
おそらく花芽から吸汁していると思われますが、マクロレンズで口元を接写して口吻を植物体に突き刺しているかどうか確かめるべきでしたね。
近くに黄色の花が咲き始めているのに、花よりも蕾の部分が好みのようです。

他にも細い花柄をよじ登っている個体や、前脚を互いに擦り合わせ触角をしごいている個体がいました。


▼関連記事 (前年の映像ではアカスジカメムシを1匹しか撮れていません)
フェンネルとアカスジカメムシとコアシナガバチ♀


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/03/25

キリのつぼみの萼から吸汁し身繕いするツマジロカメムシ



2017年5月中旬

河原の橋の下に立つキリ(桐)の高木で、開花前の蕾なのに多数のツマジロカメムシMenida violacea)が集まっていました。

今回はそのうちの一匹cに注目して撮りました。
せかせかと歩いて枝をてっぺんまで登り、蕾の萼に静止しました。
クロアリとの遭遇をきっかけに少し枝を降り、花柄で立ち止まると身繕いを始めました。
口吻や触角を左右の前脚で挟んで拭っています。
再び花柄を少し登って蕾の萼に静止し、吸汁しているようです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


▼関連記事(同じ日に続けて撮影した別個体)
桐の花の萼から吸汁し飛ぶツマジロカメムシ
桐の萼で吸汁しながら交尾するツマジロカメムシ♀♂
キリの枝を登り身繕いするツマジロカメムシ


2018/03/08

ヤマハギの豆果を吸汁するエゾアオカメムシ



2016年9月下旬

里山で花期が終わった後のヤマハギ(山萩)の青い豆果にエゾアオカメムシPalomena angulosa)が口吻を突き立て吸汁していました。
ヤマハギの群落で複数個体見つけた中の一匹(a)をマクロレンズで接写しました。


▼関連記事(別個体bの映像)
ヤマハギの実を吸汁するエゾアオカメムシ


エゾアオカメムシa@ヤマハギ実吸汁

2018/02/17

鳴き止んだ♪アブラゼミ♂が電柱から飛び立つ【HD動画&ハイスピード動画】



2017年8月下旬

市街地の歩道を歩いていたら近くの電柱からアブラゼミ♂(Graptopsaltria nigrofuscata)が飛んで逃げ、交差点を渡って反対側の電柱に止まり直しました。
(映像はここから)

その場でジー♪と鳴き始めたので、♂と判明。
ところがジリジリジリ…♪と尻すぼみに鳴き止んでしまいました。

今にも飛び立ちそうだと思ったので、240-fpsのハイスピード動画に切り替えてみました。(@0:30〜)
最後は更に1/4倍速のスローモーションでリプレイ。
案の定、しばらくすると斜め上方に飛び立ちました。
前後の羽根(前翅と後翅)をフックで一体化させて羽ばたいていることが分かります。
ハイスピード動画の仕様により音声は録音されていませんが、鳴き止んでいたアブラゼミ♂は最後に一声ジッ♪と発して飛び去りました。
セミのおしっこをハイスピード動画で撮るのが長年の課題なのですけど、今回も飛び立つ瞬間に排尿していませんでした。
電柱からは樹液を吸汁できませんから当然ですね。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/02/16

飛べ!ブチヒゲカメムシ【HD動画&ハイスピード動画】



2017年8月下旬

用水路沿いに咲いたナガボノシロワレモコウの群落でブチヒゲカメムシDolycoris baccarum)が訪花していました
風で揺れる花穂の天辺で、吸汁するでもなくモジモジしている個体が気になりました。
今にも飛び立ちそうなので私も粘り、後半は240-fpsのハイスピード動画に切り替えてみました。(@3:30〜)
半翅目の羽ばたきも格好いいですね。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/02/04

ブチヒゲカメムシの脱糞



2017年8月下旬

用水路沿いに咲いたナガボノシロワレモコウの群落でブチヒゲカメムシDolycoris baccarum)が吸汁のために訪花していました。

▼前回の記事
ナガボノシロワレモコウの花穂で吸汁するブチヒゲカメムシ
未だ蕾の花序からせかせかと降りて、隣の花穂に登り直しました。
その途中、茎で小休止すると、白色の液状便をポトリと排泄しました。
肝心の瞬間がピンぼけになってしまったのが残念無念。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/01/29

ナガボノシロワレモコウの花穂で吸汁するブチヒゲカメムシ



2017年8月下旬

農業用水路沿いの土手に咲いたナガボノシロワレモコウの群落でブチヒゲカメムシDolycoris baccarum)が何匹も訪花していました。
細長い花穂は先端から咲き始めます。
映像前半の個体は、花が咲き終わって実がつき始めた部分で口吻を突き刺し、吸汁していました。
後半では、花穂のあちこちに口吻を突き刺しています。
つぼみからも吸汁していました。
カメムシはやはり、吸蜜ではなくて吸汁なのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ブチヒゲカメムシ@ナガボノシロワレモコウ訪花吸汁
ブチヒゲカメムシ@ナガボノシロワレモコウ訪花+実吸汁
ブチヒゲカメムシ@ナガボノシロワレモコウ訪花+蕾吸汁

2018/01/05

夜道でアブラゼミ♂を拾う



2017年8月中旬・午後19:36

夜の歩道でアブラゼミGraptopsaltria nigrofuscata)を2匹見つけました。
右側の一匹は死んで仰向けに転がっています。
発音器官の腹弁が見えるので、♂ですね。
寿命なのでしょう。

左側の個体を手掴みで拾い上げると、ビービー、ジージー♪と鳴き騒ぎ、激しく羽ばたいて暴れました。
このままだと歩行者や自転車に踏み潰されそうなので、近くの街路樹の幹に移してやろうとしました。

ところがアブラゼミ♂はすぐに飛び立ち、また歩道に落下してしまいました。


セミの雑学をまとめたインターネット記事(執筆・監修:Mr. Fox)によると、

死んだセミの簡単な見分け方: セミが道端で死んでいると思い、近づいたらいきなり暴れだして驚いた経験は誰もがお持ちでしょう。いわゆる「セミ爆弾」と言われるこのトラップですが、実は見分け方があります。ひっくり返っているセミの脚が閉じている場合は死んでいる確率が高いので安全で、脚が開いている場合は生きている確率が高く、近寄ると急に暴れることがあるので要注意です。

怪しい出典ですけど、確かに今回路上でひっくり返って死んでいた右側の個体は、脚を閉じていました。


2017/10/23

セアカツノカメムシ♀の擬死落下と起き上がり運動



2016年10月下旬

峠道の横で美しく紅葉したヌルデの葉と葉の間にセアカツノカメムシ♀(Acanthosoma denticaudum)が隠れていました。
真っ赤な葉をそっとめくってみると、セアカツノカメムシは慌てて動き出しました。
カメムシの体に触れた訳ではないのに、警戒して脚を縮め葉から転がり落ちました。
緊急避難のための擬死落下ですね。

路上を歩いて逃げて行くカメムシをしつこく追いかけて、仰向けに裏返してみました。
腹端下面にハサミが無いので♀と確認できました。
舗装路で起き上がるのに苦労したものの、なんとか自力で寝返りを打って起き上がることができました。
こんな悪戯をしてみても、なぜか臭気を放つことはありませんでした。



2017/10/18

ネムノキの実で見つけたホソヘリカメムシ幼虫



2016年10月上旬

堤防に生えたネムノキの灌木に実がなっていました。
その豆果でホソヘリカメムシRiptortus pedestris)の幼虫を発見。
本種の幼虫期はクロアリにベイツ型擬態していることで有名です。
それまで成虫しか見たことがなかった私にとって、嬉しい出会いでした。

食草はマメ科植物の子実とのこと。
ネムノキ(マメ科)の実を吸汁しているのかどうか、口器の状態が気になるところです。
いかにも硬そうな鞘を貫き通して種子から吸汁出来るのかな?
マクロレンズで口器を接写したくても、夕刻の木陰は非常に薄暗くて無理でした。
そこで豆果ごとそっと採集して、残光で少し明るい地面に置き、接写してみました。
ホソヘリカメムシ幼虫は警戒しているのか、実の裏面に回り込んで隠れてしまいます。
その実をゆっくりめくってみると、豆果を下りて地上を逃げ出しました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



撮影後に採集して持ち帰りました。
忙しくてほったらかしにしていたら、なんと容器内でいつの間にか脱皮していました!
抜け殻は食べておらず、無傷で残っていました。
(よく考えると、カメムシの口器は咀嚼できないので当然ですね。)
脱皮後も成虫ではなく、未だアリに似た幼虫でした。
何齢幼虫なのかは、不明です。
栄養状態が悪いまま死んでしまったと思われ、反省。

wikipediaの情報によれば、

幼虫はふだんは分散して暮らしているが、脱皮の直前に集まり、脱皮集団を作る[8]。幼虫は1齢から5齢までで20から30日を経過し、次には羽化して成虫になる[9]。


背面
側面
側面
腹面。口器が面白い
後脚腿節の斑紋が面白い
ホソヘリカメムシ幼虫:脱皮殻@方眼紙
ホソヘリカメムシ幼虫:脱皮殻(側面)@方眼紙

2017/10/15

ヤマハギに集まるエゾアオカメムシ



2016年9月下旬
▼前回の記事
ヤマハギの実を吸汁するエゾアオカメムシ


里山で花がすっかり散った後のヤマハギ(山萩)にエゾアオカメムシPalomena angulosa)が集まっていました。
少なくとも3匹は居たと思います。

葉上で見つけた個体cを接写していると、方向転換してから移動を始めました。
極細の葉柄にぶら下がって綱渡りのように移動すると、枝先に実った豆果を目指します。
「次の豆果に移動して口吻を突き刺し吸汁を始める」という一連のシーンを撮りたかったのに、触角で豆果に触れただけで、なぜか気に入らずに引き返してしまいました。
私のマクロレンズを警戒しているのか、それとも吸汁する豆果を選り好みするのかもしれません。

複数個体(cなど)を撮影。



2017/10/14

ヤマハギの実を吸汁するエゾアオカメムシ



2016年9月下旬

里山で獣道のような細い山道を藪漕ぎしながら下山していると、面白い出会いがありました。

花がすっかり散った後のヤマハギ(山萩)の青い豆果にエゾアオカメムシPalomena angulosa)が口吻を突き立てて吸汁していました。
ヤマハギの群落で複数個体見つけた中の一匹(b)をマクロレンズで接写してみました。
周囲は雑木林に囲まれてかなり薄暗い上に、風揺れに悩まされました。




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