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2017/10/14

ヤマハギの実を吸汁するエゾアオカメムシ



2016年9月下旬

里山で獣道のような細い山道を藪漕ぎしながら下山していると、面白い出会いがありました。

花がすっかり散った後のヤマハギ(山萩)の青い豆果にエゾアオカメムシPalomena angulosa)が口吻を突き立てて吸汁していました。
ヤマハギの群落で複数個体見つけた中の一匹(b)をマクロレンズで接写してみました。
周囲は雑木林に囲まれてかなり薄暗い上に、風揺れに悩まされました。




2017/09/19

飛べ!セアカツノカメムシ♂



2017年6月上旬

エゴノキの葉でセアカツノカメムシ♂(Acanthosoma denticaudum)が徘徊していました。
腹端にハサミのような一対の突起が見えるので(正式名称は?)♂ですね。
やがて葉を下りて、細い葉柄(枝)を登り始めました。
こちらに振り向くと、急に勢い良く飛び立ちました。

エゴノキの花が満開で、未だ実がなっていません。
本種は木の実を吸汁するらしいので、餌場を変えたのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/08/26

飛べ!スケバハゴロモ【HD動画&ハイスピード動画】



2016年10月上旬

夜、室内の明かりに引き寄せられたのか、一匹のスケバハゴロモEuricania facialis)が窓の外から急に飛び込んできました。
卓上をのそのそ歩き回り、ときどき飛びます。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。(@0:59~)
飛び立つ予兆が分からないので、愚直に長撮りを繰り返します。

羽ばたいて飛び立つのではなく、パチン♪と音を立てて跳躍してから空中で羽ばたくようです。
飛翔のコントロールは下手糞で、なぜかすぐ下に落下していまいます。
照明のせいで正常な運動機能が狂わされているのかな?(走光性)

しかしハイスピード動画を撮るには強い光が必要なので、悩ましいところです。

むしろ跳躍の瞬間に興味が湧き、側面および腹面から脚と翅の動きをハイスピード動画に撮りたくなりました。
しかし残念ながら、疲れて飛んでくれなくなりました。



2017/08/22

ヨツモンカメムシ♀♂交尾中の綱引き



2017年5月下旬・午前7:00頃

朝、郊外の道端に生えた灌木(ハルニレ?)の葉でヨツモンカメムシUrochela quadrinotata)の♀♂ペアが交尾していました。
風で葉が絶えず揺れるので、あまりズームできません。
左にいる大柄な個体Lが♀なのでしょう。

交尾器を結合したまま互いに逆へ歩こうとするので、綱引きのような引っ張り合いになっています。
ドリトル先生に登場するオシツオサレツを思い出しました。
このオシツオサレツ状態を性的対立と呼ぶのは大袈裟でしょうけど、葉裏に隠れたいのか、♀が交尾を終えたいのかもしれません。

葉上に鳥の糞が付着しているのですが、吸汁せずにその上を通り過ぎました。

▼関連記事
鳥の糞を吸汁するセアカツノカメムシ♀
鳥の糞を吸汁するツノアオカメムシの幼虫

最後はようやく2匹とも葉裏に回り込みました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



ところで、この灌木の樹種はハルニレで合ってますかね?(あまり自信がありません)


2017/08/15

キリの枝を登り身繕いするツマジロカメムシ



2017年5月中旬

橋の下にそびえ立つキリ(桐)の高木の花を更に観察すると、もう一匹のツマジロカメムシMenida violacea)が 枝先に止まって足を擦り合わせ身繕いしていました。
やがてせかせかと早足で徘徊を始め、太い枝に達すると一休み。
また少しだけ登り、枝の反対側に回りこむと、飛び立ちました。
枝からも吸汁していたのかどうか、不明です。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/08/09

桐の萼で吸汁しながら交尾するツマジロカメムシ♀♂



2017年5月中旬

河川敷にそびえ立つキリ(桐)の高木の花を橋の上から更に観察すると、交尾中のツマジロカメムシ♀♂(Menida violacea)を見つけました。
咲いた花の根元の茶色の萼に乗って静止しています。
体長に性差がありました。
大きい左の個体が♀なのかな?
口元がよく見えませんが、おそらく♀は吸汁しているのでしょう。
互いに逆向きで交尾しながら、結合部を上下に何度も繰り返して動かしています。
♀がしつこい♂から逃れるために交尾器を外そうと躍起になっているのか、それとも♀が口吻をキリの萼に突き刺すためにグリグリと力を込めて前傾姿勢になっているのかもしれません。

以前観察した、木苺の実に取り付いていたツマジロカメムシは、果実に突き立てた口吻を抜き差ししたり体をグリグリと激しく動かしたりしながら吸汁していました。
▼関連記事 
クマイチゴの果実を吸汁するツマジロカメムシ
♀が動くせいで持ち上げられそうになっている右の♂が後脚をばたつかせていて滑稽でした。
やがて♀♂ペアは落ち着きました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



ツマジロカメムシは普通種ですけど、私はいつもスコットカメムシと迷います。


スコットカメムシは、体長1センチメートル前後の、キリやヤマハンノキなどのさまざまな樹木で見つかる山地性のカメムシ (藤崎憲治『カメムシはなぜ群れる?』より引用。『動物たちの気になる行動〈2〉恋愛・コミュニケーション篇 』p100より)


しっかり同定するために交尾ペアの近くに居た別の個体を一匹採集しました。
橋の欄干から手を伸ばせばキリの樹幹に手が届くという、観察には理想的な環境なのです。
捕獲したら臭気を発しました。
以下は採集した標本の写真。



2017/08/08

桐の花の萼から吸汁し飛ぶツマジロカメムシ



2017年5月中旬

河川敷で育ったキリ(桐)の高木の花を橋の上から観察していると、ツマジロカメムシMenida violacea)を見つけました。
ほころびかけた蕾の萼片に静止しています。
口元がよく見えないのですが、茶色の萼から吸汁しているようです。
しばらくすると徘徊を始め、隣の花の萼にせかせかと移動しました。
今度は蕾ではなくしっかり咲いた花に来たのに、花弁には進出しないで萼に留まっているのが興味深く思いました。
最後には後翅を広げて茶褐色の毛が密生している萼から飛び立ちました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

辺りを探すと更に複数個体のツマジロカメムシがキリの枝先に集まっていました。(映像公開予定)
不思議なことに、いつも茶色の萼に止まって吸汁しています。
花筒の中に決して入らないので、花の受粉には関与しません。(桐の送粉者ではない)
いつも花筒の根元に止まっていたので、昆虫の盗蜜行動に興味のある私は一瞬だけ興奮しました。(ぬか喜び)
なぜツマジロカメムシは桐の葉柄や枝から吸汁せずに萼を好むのでしょう?

つづく→交尾



2016/12/15

オトコエシの花蜜を吸うトゲカメムシ



2016年9月上旬

峠道沿いに咲いたオトコエシの群落でトゲカメムシCarbula humerigera)が2匹、訪花していました。
集合花を歩き回り、花に口吻を突き刺して吸蜜・吸汁しているようです。

もう一匹は歩いて茎を降りて行きました。
葉先で何をしているのかと思いきや、拝むように前脚の先をゴシゴシ擦り合わせ化粧していました。


【追記】
何を勘違いしていたのか自分でも分かりませんが、花の名前をヒヨドリバナからオトコエシに訂正します。

2016/12/03

ヌルデミミフシ(虫瘤)



2016年8月下旬

峠道の横に生えたヌルデの灌木で葉に虫こぶ(虫瘤、虫えい)が形成されていました。
これはヌルデシロアブラムシ(Schlechtendalia chinensis)が寄生してできたヌルデミミフシと呼ばれる虫こぶです。
枝によって色づき方が違うのは、形成時期にズレがあるからですかね?

次回は虫えいをカットして内部を調べてみよう。



2016/11/20

ビロードモウズイカの蕾で吸汁するブチヒゲカメムシの成虫と幼虫



2016年8月中旬

水田の畦道に咲いたビロードモウズイカブチヒゲカメムシDolycoris baccarum)の成虫および幼虫が訪花していました。
蕾に止まって吸汁しています。

ブチヒゲカメムシはイネの穂も吸汁し、斑点米の原因となる害虫なのだそうです。
したがって、稲作のためにはブチヒゲカメムシの温床となっているビロードモウズイカを水田の畦道に残すべきではありませんね。
おそらくきれいな花だからという理由で情けをかけられ草刈りを免れたのでしょう。

農薬散布を増やすよりも草刈りを徹底すべきでしょう。

実はこの日が初めてではなく、7月上旬にも全く同じ場所でブチヒゲカメムシ成虫がビロードモウズイカの花で吸汁しているのを観察しています。
そのときは夕暮れに撮った暗い映像だったのでお蔵入りして、ようやく撮り直しができました。

幼虫の写真はピンぼけに…。

2016/10/20

フェンネルとアカスジカメムシとコアシナガバチ♀



2016年7月中旬

民家の花壇に咲いたフェンネル(=ウイキョウ)の黄色い花でコアシナガバチPolistes snelleni)のワーカー♀が花蜜を吸いに来ていました。
よく見るとアカスジカメムシGraphosoma rubrolineatum)も茎から吸汁していました。
互いに無視していて、コアシナガバチ♀がカメムシを獲物として狩ることはありませんでした。
映像にアカスジカメムシは1匹しか写っていませんが、実は近くの茎や花に何匹も居ました。





2016/10/18

キササゲで活動するツマジロカメムシ



2016年7月中旬

峠の道端に生えたキササゲの灌木でツマジロカメムシMenida violacea)を2匹見つけました。
左の個体は枝を上下した後で葉から花に移動するも、吸蜜・吸汁しているかどうか不明です。
右の個体は葉表で静止したまま、脚先を擦り合わせています。
少し歩いては身繕い。

小さなアリ(種名不詳)も見えます。
もしかするとキササゲの花外蜜腺で雇われたボディガードなのかな?
しかし、ツマジロカメムシを排斥する行動は見られませんでした。

キササゲを訪花する昆虫(送粉者)に興味があるのですけど、残念ながらこの日も見られませんでした。
実は未だなっていません。







2016/10/08

タヌキの溜め糞で喧嘩するカメムシ



2016年7月上旬・午後18:49

堤防の階段にいつも残されているホンドタヌキの溜め糞でカメムシが二匹、激しく争っていました。
成虫なら♀を待つ間に♂同士が縄張り争いをしていると予想されます。
しかし幼虫なら、餌場を巡る喧嘩になります。
糞そのものを吸汁しに来たのか、それとも溜め糞に含まれる植物の種子から吸汁するのか、興味があるのですけどしっかり観察できませんでした。

映像を見直すと、昔観察した喧嘩カメムシと似ている気がしました。

▼関連記事
ヘビイチゴの果実で争うナガカメムシ科幼虫の群れ
今回もアムールシロヘリナガカメムシの幼虫ですかね?(当てずっぽうです)

動画の画質が粗いのは、夕方でかなり薄暗いためです。
あいにく赤外線の暗視カメラを持参していませんでした。
未採集、未採寸。
カメムシを同定するために採集すればよかったですね。
ビニール袋や手袋が無かったので、汚物に触れるのを躊躇してしまいました。(まだまだ修行が足りません。)
動画の次にストロボ写真を撮ろうとしたときには溜め糞に潜り込んで見失ってしまいました。

ちなみに、鳥獣の糞に集まり吸汁するカメムシを観察したのはこれが四度目です。
初回は意外で衝撃を受けましたけど、フィールドで注意しながら見て歩けば、実はそれほど珍しくないのかも?と思うようになりました。


▼関連記事




2016/09/29

ナガメの幼虫



2016年7月上旬

山間部の道端で見慣れないカメムシの幼虫を見つけたので接写してみました。
黒とオレンジ色の模様が派手です。
足早に徘徊しています。
帰ってから調べてみると、ナガメEurydema rugosa)の幼虫だと思います。



2016/09/26

トゲカメムシの排泄



2016年7月上旬


▼前回の記事
クマイチゴの果実を吸汁するトゲカメムシ

峠道に沿って生い茂ったクマイチゴの群落で2匹のトゲカメムシCarbula humerigera)が果実を吸汁していました。
その様子を接写していると、左側の個体が不意に腹端から透明な液体をポタポタと排泄しました。
カメムシ類は植物から液体を摂取するだけですから、脱糞と言っても汚い感じはしません。
そのまま赤く熟した実に移動すると、口針を突き立てて吸汁を開始。
この間、右側の個体は未熟な緑の果実で吸汁を続けています。





2016/09/24

クマイチゴの果実を吸汁するトゲカメムシ



2016年7月上旬

山間部の道端に茂ったクマイチゴの群落で2匹のトゲカメムシCarbula humerigera)が果実を吸汁していました。
赤く熟した実に一匹、隣の青い実にもう一匹来ています。
なぜ未熟な果実からわざわざ吸汁するのですかね?
しばらくすると、いつの間にか2匹とも赤く熟した同じ果実で吸汁するようになりました。

二匹の性別が私には見分けられないのですが、出会っても求愛交尾を始めたり餌資源をめぐって激しく喧嘩したりしませんでした。


▼関連記事
ヘビイチゴの果実で争うナガカメムシ科幼虫の群れ


【追記】
観察と発見シリーズ『カメムシ博士入門』を読んでいたら、「キイチゴの実とトゲカメムシ」と題した生態写真がp65に掲載されていました。
自然林の果実にもいろいろなカメムシがつく。一般に寄主選択性が強く、限られた植物にしか見られないことも多い
のだそうです。




2016/09/21

クマイチゴの果実を吸汁するツマジロカメムシ



2016年7月上旬

峠道を歩くと、道端に生えたクマイチゴの群落から
赤く熟した果実が食べ放題でした。
私が甘酸っぱい実を夢中で食べ歩きしていると、先客としてクマイチゴの果実を吸汁している数種類のカメムシと何度かニアミスしました。
手を伸ばすとすぐに隠れたり逃げられたりしてしまいます。
注意深く藪を見て回ると、ようやく接写のチャンスに恵まれました。

まず紹介するのはツマジロカメムシMenida violacea)です。
果実に突き立てた口吻を抜き差ししながら吸汁していました。
そのまま体をグリグリと激しく動かすことがあります。
引きの絵も撮っておくべきでしたね…。



撮影した個体を木苺ごと採集しました。
以下は標本写真。




2016/08/11

タニウツギの葉柄でアブラムシのコロニーに随伴するクロオオアリ♀



2016年6月上旬

山間部の道端でガードレールの横から生えたタニウツギの幼木で
クロオオアリCamponotus japonicus)のワーカー♀が葉柄に群がっていました。
よく見ると、タニウツギの葉柄にびっしり付いたアブラムシ(種名不詳)のコロニーに随伴しています。
甘露を舐めて護衛する共生関係なのでしょう。


2016/08/07

ホオノキの葉裏でアブラムシに随伴するクロクサアリ♀



2016年6月上旬

山間部の道端に生えたホオノキの幼木を見上げると、全ての葉裏の主脈や葉柄に沿ってクロクサアリLasius fuji)のワーカー♀がびっしりと群がっていました。
ホオノキに花外蜜腺があるという話は聞いたことがありません。
注意深く接写して見るとホオノキの葉裏で吸汁するアブラムシ(種名不詳)のコロニーに随伴しているようです。
アブラムシは薄い黄緑色でした。
クロクサアリはアブラムシが分泌(排泄)する甘露を報酬として護衛しているのでしょう。(共生関係)

後日、アリを採集した際に、クロクサアリに独特の臭気(山椒の匂い)を感じました。

※ 接写パートの一部のみ動画編集時に自動色調補正を施してあります。(@1:30〜2:05)


【追記】
小松貴『昆虫学者はやめられない: 裏山の奇人、徘徊の記』という名著を読むと、教科書的なアリとアブラムシの共関係という認識を改めさせられました。
糖分の多いアブラムシの排泄物はすぐ腐ってカビるので、垂れ流し続けているとこれが自分たちの体にどんどんまとわりつき、やがて伝染病の温床になりかねない。でも、そうなる前にアリがどこかから勝手に嗅ぎつけて来て、それを綺麗に片づけてくれる。そのため、結果としてアブラムシは病気にもならず、また天敵から守って貰えている。(p156より引用)
アリの立場からすれば守ったアブラムシからもらえる報酬の量は、アブラムシを守ってやるのにかかった労力分を十分に補って余りあるべきである。だから、アブラムシがアリに守られた結果、過剰に数を増やしすぎると、アリは保護の手が回らなくなるため、自らの手でアブラムシを殺して食べてしまうようになる。(p156〜157より引用)
そのような殺害シーン(間引き)を私も観察してみたいものです。




2016/08/03

ヤドリバエの卵を付けたツマジロカメムシ



2016年6月上旬

山間部のガードレール脇に生えたタニウツギの灌木でツマジロカメムシMenida violacea)を見つけました。
葉上を歩き回り今にも飛び立ちそうな予感がしたので、飛翔シーンを撮ろうと粘ってみたものの、空振りに終わりました。

途中でクロオオアリ♀とニアミスしても互いに無関心でした。

背中の小楯板に目立つ白点は寄生者(ヤドリバエ類)に産み付けられた卵だと思われます。

身繕いで落としたくても足が届かない場所にあります。
ヤドリバエの幼虫が孵化して捕食寄生する様子を観察するのも面白そうですが、寄主となったカメムシ成虫を飼育法(餌は?)が分からないことには難しそうです。




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