2018/01/22

ハチミツソウの花蜜を吸うハラアカヤドリハキリバチ



2017年8月下旬

農業用水路沿いに咲き乱れるハチミツソウ(別名ハネミギク)の群落でハラアカヤドリハキリバチ(旧名ハラアカハキリバチヤドリ)Euaspis basalis)が訪花していました。

ハラアカヤドリハキリバチは労働寄生種なので当然、腹面にスコパはありませんし、集粉も行ないません。
花蜜が目当てで花から花へと、ひたすら吸蜜して回ります。
ハキリバチ科の蜂は普通、スコパ(刷毛)の有無で性別を見分けられるのですが、労働寄生種ハラアカヤドリハキリバチの場合は性別の見分け方が分かりません。

複数個体を撮影。
今まで本種を山地でしか見たことがなくて、平地では初見です。
この辺りは、寄主であるオオハキリバチの生息密度が高くて、自然度が高い環境なのでしょう。
ハチミツソウの同じ群落で寄主オオハキリバチも訪花していたのですが、ニアミスしたシーンは見れませんでした。
餌場で♀の寄主を見つけたハラアカヤドリハキリバチがそのままオオハキリバチの営巣地まで追跡するのかどうか、興味があります。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/01/21

コンクリート壁に集まるオオナミザトウムシ?の群れ 【その2】



2016年10月下旬・午後15:06〜15:14


▼前回の記事
コンクリート壁に集まるオオナミザトウムシ?の群れ 【その1】

横に長いコンクリート壁(建物の土台の西面)で、先程見つけた第一群の右側には、更に別の3匹が集まっていました。(第二群:左から順にd,e,f)
これらもオオナミザトウムシNelima genufusca)と似ています。
雨を凌げる庇(地上からの高さ80cm)の下にひっそりと潜んでいます。
中央の個体eは大型なので♀なのかな?
横から見ると、胴体の下面(腹側)が白く、背側から見るよりも腹部の体節構造が明瞭に分かります。

大型のeを左右から挟んでいる小型の個体d,fは♂なのか、それとも幼体なのかな?
しかし♀♂の配偶行動は見られず、ただじっとしています。

♀が性成熟するまで♂が交尾前ガードしているようにも見えますけど、そもそもザトウムシの繁殖期が秋なのかどうか知識がありません。

互いにかなり接近した状態で静止しており、長い歩脚が絡み合っています。(個々の歩脚を数えるのも一苦労)
歩脚が何本か欠損している個体がいます。

強い横風に吹かれて、胴体が上下に揺れています。
横から見ると、長い歩脚のサスペンションで胴体が支えられていることがよく分かります。


つづく→群れから一匹が離脱


d,e,f
d,e,f
d,e,f:側面
d
e
e
e:側面
f

ツリフネソウの花で盗蜜するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】



2017年8月下旬

山麓の休耕田(湿地帯)の端に咲いたツリフネソウの群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が忙しなく飛び回っていました。
訪花シーンをよく見ると、花の開口部からは一度も正当訪花せず、ひたすら穿孔盗蜜していました。
花蜜が溜まっている筒状の距の先端に口吻を突き刺して盗蜜しています。
雄しべに全く触れないので、当然ながら体は花粉で汚れていませんし、後脚の花粉籠も空荷です。
後半は、花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@2:32〜)

この群落をよく見ると、散った花の一部が既に結実しています。
受粉しているとすると、ツリフネソウの送粉者は何者なのでしょう?
映像を見直すと、後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けたセイヨウミツバチ♀がクマバチの隣で正当訪花している姿が写っていますね。
体が小さいミツバチは花の入り口から楽々と潜り込めるので、盗蜜する必要がありませんし、花粉も集めることができます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



ランダムに記事を読む