2018/01/13

ナガボノシロワレモコウの花蜜を吸うカブラハバチ



2016年9月下旬

水田の畦道に咲いたナガボノシロワレモコウの群落で、おそらくカブラハバチ♀(Athalia rosae ruficornis)と思われるハバチが訪花していました。
頭を突っ込んで吸蜜しているようです。
虫撮りの大敵である風揺れに業を煮やし、後半は左手で茎を押さえながら接写しました。

頭部と翅が真っ黒で、体はオレンジ色という派手なハバチです。
しっかり同定するために採集したかったのですけど、ビニール袋や容器を何も持参しなかったことを激しく後悔しました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【追記】
私は初めこの花をヘラオオバコと思い込んでいたのですが、訂正しておきます。


ヘラオオバコは風媒花というよりも花蜜を分泌する虫媒花ではないかと個人的に疑問を抱いて調べているのですが、新たな傍証がこれでまた一つ得られました。

▼関連記事のまとめ
ヘラオオバコは虫媒花ではないか?:ヘラオオバコを訪花する虫の謎



寄生植物アメリカネナシカズラの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀



2017年8月下旬

農業用水路の堤防で寄生植物アメリカネナシカズラが茹でた黄色い細麺をぶちまけたように蔓延っていました。
その群落でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が訪花していました。
絡み合う茂みの中では吸蜜に夢中で、セイヨウミツバチ♀とニアミスしても互いに無視しています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



この植物を同定するために小さな花を接写しました。

いちばんわかりやすい違いは、雌しべの先端がアメリカネナシカズラは2つに割れていることです。ネナシカズラは割れません。 (ピッキオ『花のおもしろフィールド図鑑:夏』p82より引用)


今回の場合、アメリカネナシカズラの寄主(ホスト)は主にセイタカアワダチソウのようです。
外来植物同士で熾烈な生存競争が行われています。
以上、アメリカネナシカズラの根も葉もない本当の話でした。



2018/01/12

ワレモコウの花を舐めるキンバエ♀



2016年10月上旬

墓地の片隅に咲いたワレモコウで、おそらくキンバエ♀(Lucilia caesar)と思われる美しいメタリックグリーンの蝿が訪花していました。
花蜜や花粉を舐めています。
花から花へ飛び立つ直前に前脚を擦り合わせました。
横の車道を大型トラックが通り過ぎてもハエは逃げませんでした。

複数個体(2匹?)を撮影。

似たような見かけの蝿は他にもいるらしいのですが、採集して標本を精査しないとキンバエと確定できません。(参考サイト:キンバエの同定 by 廊下のむしさん)
しかし翅脈の写真から、少なくともイエバエ科のミドリイエバエではなくクロバエ科のキンバエまたはその仲間だろうということは分かりました。(参考サイト:平群庵昆虫写真館


少し角度が変わるだけで青い金属光沢(メタリックブルー)に見えるようになる。

今回、ワレモコウという花を初めて知りました。

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