2016/05/28

池の護岸で虫を捕食するセグロセキレイ♂(野鳥)



2016年5月上旬

溜池のコンクリート護岸の階段でセグロセキレイ♂(Motacilla grandis)が虫を捕食しに通っていました。
よく見ると嘴に虫を何匹も咥えたまま走り回っています。
何度も連続で虫を捕らえ、嘴に獲物を貯めてから帰巣して雛にまとめて給餌するのでしょう。
自分のために捕食しているのであれば、嘴に獲物を貯めずにすぐ飲み込むはずです。
ときどき池の水面をかすめるように飛んでは岸の階段にすぐ戻ってくるのは、水生昆虫を見つけて捕らえたのでしょう。
また、岸から水面に嘴を付けて水を飲んだように見えましたが、もしかすると水面のアメンボなどを素早く捕食したのかもしれません。
本当の飲水行動なら嘴を水に浸した直後に上を向いて喉に水を流し込むはずですし、嘴に獲物を何匹も咥えたまま水を飲むのはとても難しそうです。

飛ぶときに発する鳴き声が確かにハクセキレイとは違い濁っていますね。
(近くでオオヨシキリやカルガモが喧しく鳴いています。)



尾繋がりのオツネントンボ♀♂がヨシの葉に産卵開始



2016年5月上旬

▼前回の記事
ヨシの葉に産卵するオツネントンボ♀【接写】

ここで前回から時間を少し遡ります。
夕方に湿地帯の遊歩道を私が歩いていたら、尾繋がりしたオツネントンボSympecma paedisca)の♀♂ペアが驚いて飛び立ち、水溜りの近くに生えたヨシの枯れ茎に止まり直しました。
これからハート型の交尾体勢に入るのかと期待して撮り始めたら、産卵を始めたのでした。

カメラを警戒したのか、茎の反対側に回り込んで隠れました。
こちらもそっと回り込んで隠し撮りします。
♀は水平に伸ばしていた腹部を曲げて腹端で枯れ茎に触れました。
枯れ茎は見るからに固そうで産卵基質として適しているとは思えません。
やがて♀は身繕いを始めました。
後脚で棘状の産卵管を左右から挟み込んで、しごくように掃除しています。

再びタンデムで枯れ茎から飛び立ち、下に生えたばかりのヨシの若葉に止まり直しました。
♀は直ちに産卵姿勢になりました。
♀が歩いて下に降りようとすると、♂も追従します。
またタンデムで飛び立つも、同じ葉に止まり直し、産卵します。
翅の縁紋は♂が濃くて♀が薄いですね。(オツネントンボは常にそうなのかな?)
どうも♀はここが気に入らなかったようで、タンデムで飛び立つと見失ってしまいました。

慌てて追いかけると、水溜りの端っこでなんとか♀♂ペアを見つけることができました。
産卵場所の選定(飛行)は♂が主導権を握っているのかな?
気に入らなければ♀が一瞬先に飛び立つのでしょうか?
それとも♀の不満を感じた♂が阿吽の呼吸で先導するのでしょうか?(♀をグイグイ引っ張っていく亭主関白タイプ?)
タンデム飛行(尾繋がり)の飛び立ちをハイスピード動画で撮れば分かるかもしれません。

ようやく安住の地を見つけ、とあるヨシの葉表で落ち着いて産卵を始めました。(@1:45〜)
オツネントンボの産卵を観察するのは初めてなので、この後はひたすら望遠マクロで長撮りしました。
途中で撮影アングルを何度か変えています。
合間にマクロレンズで接写した産卵映像は前回紹介しました。
背後の湿地帯ではオオヨシキリの鳴き声♪が響き渡ります。
本当は産卵シーンを微速度撮影したかったのですけど、あいにく三脚を持参していませんでした。
葉身に卵を並べていく順番を早回し映像で記録したかったです。

撮影中はトンボに夢中で気づかなかったのですが、後で写真を見直すと、同じヨシの茎についた別の若葉にも似たような(刺青のようなミミズ腫れのような)産卵痕が見えます。
やはり人気のスポットには集中するようです。

♀が産卵中でも♂ががっちり束縛するのは、ライバル♂に寝取られないようにガード(警護)して確実に自分の精子で受精した卵を産んでもらおうという企みなのでしょう。
♂による交尾後ガードはいつまで続くのか?

つづく→♂が離れた後も単独で産卵するオツネントンボ♀






【おまけの動画】
産卵シーンの一部を6倍速の早回し映像に加工してみました(@8:42〜)。
ブログ限定で公開します。
三脚を使っていないので、手ブレはご容赦ください。


ヤブカンゾウの茎を下るヒメギス♂



2015年7月下旬

道端に咲いたヤブカンゾウの群落でヒメギス♂(Eobiana engelhardti subtropica)が茎を歩いて降りています。
左後脚を欠損した個体です。
近くでヤブカンゾウの蕾を食べている♀と交尾しようと接近を試みるのでしょうか? 
♀の居る株に登り直すかと期待したのですが、見失いました。



ランダムに記事を読む