2015/12/26

円網にかかったナツアカネ♀を捕食するアカオニグモ♀(蜘蛛)



2015年9月下旬・午前10:28

アカオニグモ♀の定点観察#11


近くで生け捕りにしたナツアカネ♀(Sympetrum darwinianum)をアカオニグモ♀(Araneus pinguis)の垂直円網に給餌してみました。
あまり暴れ過ぎないようにトンボの後翅を毟り取ってから網に投げつけると、意外にも暴れずにじっとしています(擬死?)。



隠れ家のクモは無視しています。
つい先程行った異物除去実験で糠喜びさせてしまったので、
「きっとまた狼少年だ…」「疑似餌にはもう騙されないぞ!」と警戒しているのでしょうか?
草の葉でトンボをつついてみてもおとなしくしています。
諦めて一旦トンボを網から引き剥がしてから再び網に投げつけると、今度はトンボが激しく暴れました。(映像はここから)
クモが隠れ家から信号糸を伝って網の中心部へ直行し、獲物に噛み付きました。
毒の回りが遅く、赤トンボはしばらく暴れています。
ナツアカネ♀が暴れても構わずアカオニグモ♀は捕帯で軽くラッピングしながら周囲の網を噛み切ります。
明るい昼間に見ているせいか、捕帯に使う糸の量は少ない印象です。
獲物を咥えながら円網の甑を経由すると、信号糸伝いに一気に隠れ家へ戻りました。
隠れ家に吊り下げた獲物を手元に引き寄せ、ゆっくり捕食します。

つづく→#12:破網後に隠れ家で休む夜のアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



ホルン(ケイトウ)の花で休むクマバチ♀



2015年9月下旬

道端の花壇に咲いた赤紫色のハイカラな園芸植物の花にキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が止まっていました。
吸蜜中なのかと思いきや、風で揺れる花穂にしがみついたままで、触れても飛び立ちません。
寿命間近の弱った個体なのでしょうか?



さて、この派手な花の名前ですが、結構よく見かけるのに、園芸種に疎い私は名前を知りませんでした。
調べてみると、ケイトウ(鶏頭)のホルンという品種だろうと判明。





2015/12/25

垂直円網から異物を除くアカオニグモ♀(蜘蛛)



2015年9月下旬・午前10:20

アカオニグモ♀の定点観察#10


午前中に様子を見に行くと、明け方に張り替えたばかりと思われるきれいな垂直円網を残したままアカオニグモ♀(Araneus pinguis)はいつものように隠れ家(タニウツギの葉裏)に潜んでいました。



網のメンテナンス行動を観察するために、営巣地のすぐ横でたまたま見つけたカラハナソウ雌株の果穂を採取し、円網に一つ投げつけてみました。



網の振動でクモは隠れ家から直ちに甑へ駆けつけたものの、その先は慎重に近づきます。
歩脚の先で叩いてみて、獲物ではないと認識したようです。
騙されてカラハナソウ果穂を噛み付いたり捕帯でラッピングしたりすることはありませんでした。
異物と気づいたクモは、周囲の糸を丹念に噛み切って網から外し捨てました。
切ってしまった縦糸を張り直しながら甑に戻ります。
隠れ家に戻る動きは速過ぎて、三脚カメラでは追いつけませんでした。

つづく→#11:円網にかかったナツアカネ♀を捕食するアカオニグモ♀(蜘蛛)


腹面に外雌器が初めて撮れました。成体♀ですかね?

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