2015/11/16

巣の冷却水を飲みに通うキアシナガバチ♀



2015年7月中旬・気温33.5℃、湿度45%

キアシナガバチ巣の定点観察@トウカエデ枝#3


植木鉢の下に敷く水皿(直径20cm)が外に放置され、雨水が溜まっています。
猛暑の昼下がり、その水を飲みにキアシナガバチPolistes rothneyi)のワーカー♀がせっせと通っていました。
帰巣する蜂を追いかけると、在巣の蜂は計6匹。
一番大型の創設女王と思われる♀が巣盤の天井で休息、身繕いしています。
吸水してきた蜂が紙製の巣盤に水を吐き戻してわざと濡らし、気化熱で巣を冷やそうとしています。
気温が高すぎると卵や蜂の子(幼虫)の発育に悪影響があるのでしょう。
ヒトが打ち水をするのと同じです。
風があるため不快指数はそれほどでもなく、体感で蒸し暑さはありませんでした。
営巣地は建物の北側なので、午後の苛烈な直射日光は射しません。
もし更に暑くなれば、次は散水と扇風行動を組み合わせるはずですが、それは見られませんでした。
ところで、巣を濡らしてもカビが生えたりしないのは何か工夫があるのでしょうか?

巣から僅か数メートル離れた位置にある水盤の横で待ち構えていると、おそらく同一個体の蜂がまた水を飲みに飛来しました。
皿の縁に止まると、水面まで降りて飲み始めます。
水中にはボウフラが浮いています。




トウカエデの葉の付き方は互生ではなく対生です。
樹皮が特徴的で縦に剥がれていきます。

つづく→#4:キアシナガバチ♀成虫間の栄養交換



2015/11/15

昆虫ゼリーを舐めるノコギリクワガタ♀



2015年9月上旬

飼育中のノコギリクワガタ♀(Prosopocoilus inclinatus)に市販の昆虫ゼリーを与えたら貪り食い始めました。
ゼリーを固定する専用ホルダーが見当たりません。
剥き出しの状態では容器の側面が滑るので自力ではよじ登れません。
手助けしてゼリーの上に乗せてやりました。
ようやく口器がゼリー表面に届くと、口吻を一杯に伸ばして舐め始めました。
頭をゼリーに突っ込んでいるため、口器の動きが見えなくなりました。
足や触角がかすかに動くだけで、あまり面白くありません。

下に方眼紙を敷くと、体長は34mm以上ありそうです。
ノコギリクワガタ♀にしてはかなり大型の個体のようです。
(図鑑では体長♀25〜35mm:大顎の先端より腹端までの長さ)



キアシナガバチ巣:夜の蜂球と寝起きドッキリ【暗視映像】



2015年7月中旬・深夜00:24〜00:30

キアシナガバチ巣の定点観察@トウカエデ枝#2


蒸し暑い深夜に引っ越し巣の様子を見に行きました。
初めは赤外線の暗視カメラで撮ると、前日の昼間よりも多い10匹以上ものキアシナガバチPolistes rothneyi)成虫が折り重なるように寝ていました。
蜂球のように巣盤をぎっしり覆い尽くしています。
育房内の卵や幼虫への保温効果がありそうですけど(抱卵)、春ならともかく夏は逆に暑くなり過ぎないか心配です。

サーモグラフィカメラでアシナガバチの蜂球を見てみたら面白いかもしれません。

蜂の触角が少し動いただけで、赤外線を照射しても気づかずにぐっすり寝ています。
腹部をヒクヒクさせているのは腹式呼吸かな?

次に白色LEDを点灯しても、蜂はすぐには起きません。
巣盤の下面に止まっている個体は寝るときに体の向きを揃えてる印象を受けました。
女王が寝る位置は決まっているのか否か、個体識別して調べたら面白そうです。

巣の手前の二股になった幹にキマワリPlesiophthalmus nigrocyaneus)が止まっていました。
眩しい光で覚醒した蜂がそろそろ警戒し始めました。
一匹が身動きすると連鎖反応でコロニー全体が覚醒します。(これぞまさしく一斉蜂起!)
キアシナガバチは夜間飛べないようなので攻撃される心配は無いはずですが、これ以上の撮影は危険と怖気づいて撤退しました。
キマワリも光を嫌って幹の陰に隠れてしまいました。

つづく→#3:巣の冷却水を飲みに通うキアシナガバチ♀


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