2015/06/13

フタモンアシナガバチ創設女王の喧嘩



2015年6月上旬

堤防の階段をふらふらと飛び回っているフタモンアシナガバチ♀(Polistes chinensis antennalis)を発見。
時期的に単独営巣機の創設女王と思われ、迷子になって巣の位置を探しているように見えました。
実はこの階段は毎年フタモンアシナガバチの営巣地になっています。
蜂にとって人工的なコンクリート階段は繰り返し構造の単調な営巣環境ですから、アシナガバチは帰巣の際に迷子になりがちで、結果として二巣並行営巣を始める可能性が高いのではないか、という仮説をずっと温めています。

迷子になって飛ぶ女王aを追いかけると、階段の下面に作られた別の女王bの巣に接近してしまいました。
在巣の創設女王bがすぐに迎撃に飛び立ち、2匹は軽い空中戦になりました。
個体識別のマーキングを施している訳ではないので、厳密にはどちらが勝者か不明です。
しかし先住効果から、おそらく巣の乗っ取りは未遂に終わり、在巣の創設女王bが迷子の女王aを追い払ったと考えるのが自然でしょう。

撃退後は興奮したように巣を念入りに点検して回ります。
女王aが初めから巣の乗っ取りを目的として近づいたかどうか、分かりません。
よくあるご近所トラブルなのかもしれません。
▼関連記事
キアシナガバチ創設女王の喧嘩

折角なので、この初期巣bを調べましょう。
下から数えて12段目の下に作られていました。
前の年に見つけた巣の住所が「九段下」ばかりだったのは、偶然だったようです。

▼関連記事
階段下で初期巣を増築するフタモンアシナガバチ創設女王
手鏡を使えば下向きの巣盤の育房数をチェックできるのですが、この日は先を急ぐ用事があったので横から写真を撮っただけです。
コロニーの成長は順調のようで、幾つかの育房で白い繭キャップの存在を確認しました。



夜に排便するヒオドシチョウ終齢幼虫【暗視映像】



2015年5月中旬・22:04 pm・室温23℃

ヒオドシチョウの飼育記録#2

夜の摂食シーンを赤外線の暗視動画に撮っていたら偶然、ヒオドシチョウNymphalis xanthomelas japonica)終齢幼虫が腹端を持ち上げ、ポトリと脱糞しました!
肛門から排泄される糞は、可視光では真っ黒なのに赤外線では白く写りました。
昆虫は変温動物なのに、もしかすると排泄したてのイモムシの糞はホカホカ暖かいのですかね?(腸内細菌による発酵熱?)
赤外線カメラの本質をよく理解していないのですけど、糞の表面は赤外線をよく反射するというだけなのか、それとも糞が熱を帯びている(赤外線を放射している)ということなのか、どちらでしょう?
サーモグラフィーでも撮ってみたくなりました。


【追記】
糞を室温で冷ましたり、冷蔵庫で冷やしてから暗視動画に撮ってみて、どのように見えるか調べれば分かりますね。

つづく→#3:夜の睡眠



2015/06/12

川の水を飲むスズメの群れ(野鳥)



2015年6月上旬

田園地帯を流れる川(用水路)沿いでスズメPasser montanus)の群れが堤防に集まっていました。
何か始めそうな予感がしたので、対岸から望遠で撮りつつ見守りました。
するとスズメ達はコンクリートブロックの斜面を続々と降りて行き、川岸の水に嘴を付けて飲み始めました。
水浴びをする個体はいませんでした。
私が見ているせいで警戒していたような印象。

実は5日前に、同じ場所で水浴するヒヨドリを見ています。
野鳥に人気の水場なのかもしれません。

▼関連記事
水浴後に身震いするヒヨドリ(野鳥)


ランダムに記事を読む