2013/10/20

アキカラマツの花で振動集粉するクマバチ♀



2013年8月中旬

線路横の砂利の斜面に生い茂ったアキカラマツの群落でキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)が忙しなく訪花していました。
複数個体(2匹以上)居ました。
後脚の花粉籠にうっすらと白い花粉団子を付けています。
風に揺れるアキカラマツの動きに合わせて停空飛翔(ホバリング)し、タイミングを見計らって着陸します。
飛翔時は重低音の羽音が迫力あります。
花で翅を休めている間にときどき振動集紛の甲高い音が聞こえました。
マルハナバチ類ではよく耳にしますが、クマバチでは初耳でした。
採餌が済んだクマバチ♀は、水田を飛び越え一直線に帰巣しました。
2匹は西および北の方角へ飛び去ったので、別の巣から来ているのかもしれません。


【追記】
坂上昭一、前田泰生『独居から不平等へ―ツヤハナバチとその仲間の生活』の第5章は『クマバチの生活』となっています。
クマバチの訪花行動についても短く要点をまとめられていました。
ナス科・ツツジ科などに多い長い葯の先の小孔から花粉が出てくるような花では、クマバチは翅の振動で花粉をゆすぶり出す。この方法―バズ・ポリネーション―は、他の一部のハナバチもやるが、ミツバチなどは決して行わない。(p151より引用)




クマバチの振動集粉を声紋解析してみる

オリジナルのMTS動画ファイルから音声部をWAVファイルとして抽出し、適当に切り出してからスペクトログラムを描いてみました。
私の耳には羽音と振動集粉は明確に聞き分けられるのですけど、残念ながら素人目にも分かるような違いは声紋に認められませんでした。
おそらく録音の精度がいまいちなのだと思います。(カメラの仕様で高音域がカットされているなど)


羽音→振動集粉→羽音
羽音→振動集粉→羽音
振動集粉→振動集粉→羽音

この花の名前を調べても分からなかったので、植物の画像掲示板で問い合わせてみました。
するとアキカラマツだと親切に教えて頂きました。



笹の葉裏でアブラムシを捕食するゴイシシジミ幼虫【微速度撮影】



2013年8月中旬

前回の記事はこちら→「笹の葉裏でアブラムシの甘露を舐め産卵するゴイシシジミ♀

定点観察のため、林道脇のアズマネザサ?群落を再訪しました。
笹の葉裏にササコナフキツノアブラムシと思われるアブラムシがびっしり群がっています。

アブラムシのコロニーに混じってゴイシシジミTaraka hamada)の幼虫が数匹見つかりました。
産卵時期がまちまちなのか、体長(齢数)の異なる幼虫でした。
図鑑で予習していなければとても蝶の幼虫とは思えない、奇妙な形状でした。

葉裏を徘徊しアブラムシを捕食する様子を微速度撮影してみました。
下から葉裏を見上げるアングルだと逆光になり、照明がないと影になってよく見えません。

インターバル撮影で毎回ストロボを焚くのではバッテリーが長時間持ちません。
そこで笹の葉を捲り上げて近くの枝にクリップで固定しました。
ジオラマ・モードの動画で撮った10倍速の早回し映像をご覧ください。
風揺れを軽減するために動画編集時に手ブレ補正処理を施してあります。

徘徊シーンはともかく、捕食の様子はもっと拡大接写しないと分かりませんね。
ちょっと思い描いていたような映像にはなりませんでした…。(物足りない)
ゴイシシジミ幼虫以外に葉裏をときどき素早く動き回る細長い幼虫が何者なのか気になります。(ヒュッと縮んで葉裏の巣に隠れる?)
後半に登場した尺取虫はヒラタアブの幼虫かもしれません。
カメラをセッティングした後は現場を離れていたので、実物は見ていません。
セグロベニトゲアシガの幼虫?

次回は捕食シーンを接写します→つづく




ヌルデを訪花するヨツスジハナカミキリ



2013年8月中旬

里山の林道脇に咲いたヌルデの花でヨツスジハナカミキリLeptura ochraceofasciata ochraceofasciata)を発見。
花を食べるのですが、とにかく忙しなく花の上を歩き回ります。


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