2013/05/25

フキノトウに訪花吸蜜するヒメハナバチの一種♂(Andrena sp.)



2013年4月下旬

里山でフキノトウに訪花する小さな蜂を撮りました。
体中が白い花粉にまみれています。
接写してみると、集合花の上を歩き回りながら顔を突っ込んで花蜜を舐めているようです。
口吻はよく見えません。
体中にこれだけ花粉が付着しているのに花粉籠に
集粉する様子がないので、♂なのだろうか?
触角が長い気がしますけど、ニッポンヒゲナガハナバチ♂ほどではありません。
撮影後に身繕いを始めたのですが、飛び立つ前に採集を優先しました。
付着した花粉をどのように取り除くか、見届けるべきだったかな…。





標本:側面@方眼紙

標本:背面@方眼紙

標本:左翅@方眼紙

標本:左前翅@方眼紙

標本:左後翅@方眼紙

標本:顔@方眼紙

標本:触角@方眼紙

標本:腹部下面@方眼紙

標本:腹背@方眼紙
花粉で汚れた蜂の標本をクリーニングする方法を知らないので、せっかく採集しても同定できそうにありません。
せめて科名だけでも知りたいところです。
前翅の基脈が屈曲しないことから、コハナバチ科でないことは私にも分かりました。

【追記】
いつもお世話になっている「蜂が好きBBS」に投稿して問い合わせたところ、青蜂@管理人さんより以下の回答を頂きました。
写真のハチはヒメハナバチの仲間(Andrena sp.)で、触角が長く見えるのはオスだからでしょう。オスなので蜜を求めて花粉まみれになっているだけです(花粉を集めるのはメスだけ)。標本の花粉除去ですが、筆を使うとよいと思います。蜜などで濡れてしまったり、汚れてしまった場合は、70%位のエチルアルコール(エタノール)で洗うとよいでしょう。乾燥して硬くなってしまった個体は、熱湯に入れると柔らかくなります。蜜と花粉でベトベトになった個体もお湯ですっかりきれいになります。ヨレヨレになった翅もきれいに伸びます!その後は、70%位のエタノールに入れて余分な水分をとり、取り出してティッシュで押さえながら水分をとってください。このままでは体表の毛が寝てしまっているので、筆で逆撫でして毛を起こしてください。これでほとんど元通りになります。



2013/05/24

飛べ!ベニヘリテントウ



2013年4月下旬

道端で笹の葉に赤黒二色の小さな甲虫が止まっていました。
歩き始めたと思ったら急に飛び立ちました。
ハイスピード動画に切り替える余裕がなかったのですが、映像の後半は1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
見慣れない甲虫でてっきりハムシかと思いきや、帰ってから調べたらテントウムシの仲間でベニヘリテントウRodolia limbata)と判明しました。


2013/05/23

ヒバリ♂のさえずり♪と縄張り争い(野鳥)



2013年4月下旬

休耕田の上空をヒバリ♂(Alauda arvensis)が囀りながら飛んでいます。
青空を背景にピントを合わせる間もなく地上に降下したので少し落胆したら、もう一羽と格闘を始めました。
求愛交尾行動のようには見えないので、♂同士の縄張り争いなのでしょうか?
遠いせいか、喧嘩の最中に鳴き声は聞こえません。


【追記1】
『日本動物大百科4鳥類Ⅱ』p71によると、雲雀のなわばり防衛のための争いは
地上で2個体がにらみ合い、両者が走り寄ってぶつかりあい、空中に舞い上がるといった激しい争いから、隣接個体がなわばりの境界にきたときに近くへ移動したり、上空通過個体を追っていくといった行動まで見られる。なわばり防衛行動は(中略)ほとんどが♂によって行われている。
ちなみに、「ヒバリは空中でさえずると思われがちであるが、実際には地上でさえずることのほうが多い」とのこと。
また、ヒバリの交尾行動は♂が「片方の翼を広げて下げながらひとまわりしてから交尾する」らしい。



【追記2】
岩波新書『アユの話』p48によると、
ヒバリのなわばりは田圃一枚と言われている。


【追記3】
『スズメの少子化、カラスのいじめ:身近な鳥の不思議な世界』p37によると、スズメは両足をそろえてはねるように移動する(ホッピング)のに対して、ヒバリは足を交互に動かして移動する(ウォーキング)。




【追記4】
カラー自然シリーズ『ヒバリ』によると、
ヒバリは興奮すると、頭の冠羽をさかだてます。(表紙写真の説明より引用)
確かにこの映像でも喧嘩直後のヒバリで逆立った冠羽を確認できます。
(♂同士の)なわばりをめぐる争いは、ときにはつかみあいや足げりをまじえた激しい空中戦へと発展することがあります。(p6より引用)







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