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2024/01/28

田植え後の水田で働くアイガモ・ロボ(水田自動抑草ロボット)

 

2023年5月下旬〜6月上旬 

前回の記事(同日に隣の田んぼで撮影):▶ 田植え後の水田で採食するカルガモ(野鳥) 


合鴨農法について私が初めて知ったのは、確か漫画(『美味しんぼ』『夏子の酒』など)からだったと記憶しています。 

アフィリエイト: 


有機農業として一石二鳥どころか、三鳥、四鳥もある優れたアイデアです。 
しかし実践してみると、手間がかかる割には肝心の除草効果が安定しない、などの課題があるそうです。 
アイガモを放鳥しても、生き物は気まぐれですから広い水田を万遍なく巡回してくれません。
いっそのこと機械化・自動化してロボットに任せようという発想が出てくるのは当然です。 


シーン1:5月下旬・午後14:30頃・晴れ(@0:00〜) 
田植えが終わったばかりの水田で、水上ドローンのような奇妙な人工物が動き回っていました。 
近くで誰かが見張りながらラジコン無線で操作しているのではなく、無人のロボットが自律的に水田の中を遊泳しています。 
ロボットが田んぼの水を撹拌して回るだけで、アイガモ農法のように水田の除草効果があるらしい。 
噂には聞いていたものの、実際に動いている姿を初めて見ました。 
開発の歴史的な経緯から合鴨農法にちなんでアイガモロボと名付けられただけで、形状がアイガモに擬態している訳ではありません。 

ロボットが近づいてきたときによく観察すると、ルンバを連想させるシンプルな作りでした。 
緑のプラスチック製の外枠を浮きにして、いかだのように水面に浮いています。 
上面には太陽光パネルが取り付けられていて、昼間は休みなく働き続けることが可能になっています。 
後方に伸びる短い突起はGPSや携帯電話と連携するためのアンテナなのかな? 
稼働中は側面の緑色パイロットランプが点滅しています。 
植えたばかりの稲の苗はまだ草丈が低いので、ロボットが通り過ぎても、水中に倒伏してしまうことはありません。 
 1対の細長い螺旋状のスクリューが回転することで推進力を得ています。 
このタイプのスクリューは、水深が浅くても平気で進めます。
このプロペラで田んぼの泥水を激しく撹拌している様子が見えました。 
船を推進させるだけならスクリューをもっと静かに回転させた方がエネルギーのロスは小さいのですが、水田除草機としては水底の泥が舞い上がるほど水を激しくかき混ぜる必要があるのです。 
田んぼの水が泥で濁ると、雑草の種子が芽生えても光合成ができなくなり、成長が抑制されます。 
一方、イネはある程度育った苗を植えるので、水の透明度が下がっても全く影響を受けません。 
畦道の手前まで来るとアイガモロボットは減速し、片方のスクリューを逆回転させてくるりと方向転換しました。 
ロボットのモーター音や撹拌音を近くで聞いても静かでした。

ちなみに、このスクリューの形状は「アルキメデスの螺旋」と呼ばれていて、古代ギリシアのアルキメデスが揚水ポンプとして発明したことで有名です。
船の推進装置としては、砕氷船のスクリューに採用されているのを見たことがあります。
シーン2:6月上旬・午前10:30頃・晴れ(@2:18〜) 
ちょうど2週間後に同じ田んぼを再訪すると、稲の苗が順調に育っていました。 
この日もアイガモロボが黙々と働いています。 
せっかくなら三脚を立ててアイガモロボの動きを長時間微速度撮影すればよかったですね。 
田んぼの角まで来たらどんな動きをするようにプログラムされているのか、興味があります。 

アイガモロボが通過した後のはずなのに、なぜか手前の水は澄んで見えます。
水の濁りはすぐに収まってしまうのかな?
やがて田んぼの水位を下げる時期になると、アイガモロボは撤去されました。 
私が思ったよりも短期間しか使われないようです。 
大きく育った稲の上をアイガモロボが通過すると、稲が倒伏してしまうという問題もあるのでしょう。 

この記事は企業案件(宣伝)ではありません。 
私が面白いと思ったから動画に撮って記事にしました。 
素人目線でも除草効果に疑いがあれば、そのように忖度なく書くつもりです。 

アイガモロボを導入した水田は一部の区画だけなので、処理区と隣接する対照区で除草効果を比較することが可能です。 
「処理区はアイガモロボが通過した直後は田んぼの水が撹拌されて濁り、光合成が妨げられて雑草の成長が抑えられる。 一方で対照区は田んぼの水が澄んでいて、雑草が繁茂してしまう。」
 …という分かりやすい比較写真を撮ろうとしたのですけど、素人目には効果がはっきりしませんでした。 (※追記参照)
ドローンを飛ばさないと田んぼの中央部には近づけないために、農道や畦道から田んぼの端の写真しか撮れないのが問題です。 
ルンバ(お掃除ロボット)でもアイガモロボでも、作業区画の端っこはどうしても作業漏れがあるのかもしれません。 

田んぼの水面に緑藻(アオコ? アオミドロ?)が生えているのが気になりました。 
肥料のやり過ぎで水質が富栄養化している区画なのでしょう。 
私が調べた限り、これは稲作にはあまり害がなく、今問題にしているアイガモロボの除草効果とは関係ないのだそうです。(この点が間違っていたら、ご指摘ください。) 

生きたアイガモを使った合鴨農法では、雛や若鳥が天敵に捕食されないように保護する必要があります。 
アイガモロボは高価なので、盗難が心配です。 
盗まれても稼働しないよう遠隔操作できるのだとか。 

ロボットを開発・販売した井関農機の公式サイト(アイガモロボ特設サイト)を見ると、アイガモロボのメーカー希望小売価格は、税込で¥551,100円でした。 
高額な投資に見合った除草効果があったかどうか、除草剤の使用量をどのぐらい抑えられたのか、米の収量や品質は向上したのか、ロボットの耐久年数はどのぐらいなのか、稲作農家が総合的にシビアに判断するはずです。 
最新技術のアイガモロボを導入しているというだけで話題になりますし、収穫した米のブランド価値が高まる(高く売れる)のかもしれません。 
アフィリエイト:アイガモ農法米 
食用の米だけでなく、酒造用のブランド米で導入される例もありそうです。

2023年は異常気象で非常に暑い夏でした。
水田雑草ではありませんが、例えばセイタカアワダチソウの成長が妨げられるほどの酷暑でした(高温ストレスで背が高く生育しなかった)。 
水田抑草ロボットの評価が定まるには、何年か継続して使ってみる必要があるでしょう。


※【追記】
よくよく考え直すと、アイガモロボが居ない隣の田んぼでは従来通りの除草剤を撒いたはずなので、対照区とは言えませんね。
アイガモロボも除草剤も全く使わない田んぼを対照区とすべきですが、その年の収穫を犠牲にしてまで厳密に対照実験する奇特な米農家はいないでしょう。
雑草の生育に明らかな差が出なかったということは、アイガモロボには従来の除草剤と遜色ないぐらいの抑草効果があったと言えそうです。

2023/12/27

スズメバチの巣よけのダミー?

2023年11月中旬 

民家の庭木に奇妙な物体が紐で2つ吊り下げられていました。 
茶色のガムテープを丸めた物体です。 
その家の人が不在で質問できませんでしたが、おそらくコガタスズメバチVespa analis insularis)の丸い巣を模したダミーを自作したのではないかと想像しました。 
中に防虫薬剤が含まれているのかもしれません。 
果たしてスズメバチの創設女王に対して営巣忌避効果があったのでしょうか? 

最近ホームセンターや通販などで売られている類似商品には表面に鱗模様が印刷されていて、スズメバチの巣の外皮に擬態しています。 
しかしダミー(フェイク)の巣を吊るしても、個人的には「気休めやおまじない程度にしかならないのでは?」とその効果に懐疑的です。 
機会があれば検証実験してみたいものです。
宣伝通りの効果があるのであれば、もちろん朗報です。

どうせなら実際にスズメバチの古巣を採集しておいて、営巣して欲しくない場所にそれを吊るすのはどうでしょう?
スズメバチは古巣を再利用して住み着くことはありません。
古巣には寄生蛾などが同居しているはずですから、スズメバチの天敵が増えることが期待できますし、本物の古巣の近くにはわざわざ営巣しない気がします。

関連記事(14年前の撮影)▶ コガタスズメバチの巣に寄生する蛾の幼虫
 

2023/11/14

休耕田の野焼き【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年4月中旬・午後14:40頃・晴れ 

広大な田園地帯の一角で野火が燃えていました。 
休耕田の中央部に農家の人が灯油を一直線に撒いてから、意図的に火を放ったようです。 
強風に煽られて枯れた草や藁が激しく燃え、着火点(線)から両側に延焼していきます。 
私が子供の頃には田んぼでよく野焼きが行なわれていた記憶があるのですが、久しぶりに見ました。 

激しく燃え盛る火炎の動きを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:15〜)
まるで生き物のような炎に魅せられて、長々と撮影してしまいました。
火のスローモーションはずっと見てられますね。 
黒い燃えカスが熱い上昇気流に乗って舞い上がります。 
強風で火の粉が周囲に飛んで(山)火事の原因になりそうなら119に通報しないと…と心配で見守りましたが、広大な田園地帯の真ん中なので近くには人家もありません。 

枯草が素早く燃え尽きた焼け跡には黒々とした灰が残り、そのまま田んぼの肥灰こえはいとなります。 
野焼きしなければ、枯れ草を刈り取って土に漉き込む作業が面倒になるのでしょう。
風が強い日だったので、野放図に延焼するのではないかと心配でしたが、無事に自然鎮火して一安心。 
野焼きを見張るヒトが誰もおらず、消火器や水を用意してないのは、素人目にも危なっかしく写りました。 
そもそも野焼きは無風の日を選んでやるべきでしょう。

近年の異常気象で雨不足の夏に頻発する山火事は、人間社会に甚大な被害をもたらす悪(天災・人災)とされています。
しかし落雷などで自然発生する山火事は、自然の摂理でもあります。 
定期的に火入れをする原始的な焼畑農業も自然破壊どころか、(ある条件下では)むしろ持続可能だったりします。

山火事による撹乱の生態学はなかなか面白いテーマです。 
今回は地表の枯れ草だけがさっと燃えたので、地中に埋没した種子に高温は伝わっていないはずです。 
野焼きの後にどんな先駆パイオニア植物が生えてくるか植生の遷移を調べたかったのですが、この区画は後に水稲栽培の水田になっていました。 
草灰の肥灰だけでは充分ではないので、化学肥料も投入したはずです。
この区画は後にヨシ原が再生しました。
ガマセイタカアワダチソウも混じって生えました。
ヨシ、ガマなどは湿地に生える抽水植物です。
休耕田だと思ったのは私の勘違いで、田んぼの隣の区画にある小さな湿地帯(湿原)でした。
(水田の端にヨシ原が残されています。)

【参考】
新山恒雄『休耕田で群落遷移を追う』(『現代生態学とその周辺』p284〜291に収録)


藤井一至『大地の五億年:せめぎあう土と生き物たち』は近年稀に見るエキサイティングな名著(ベストセラー)です。
第3章に「酸性土壌と生きるには」と題した一節があり、野焼きや焼畑を科学的に解説していました。
特に勉強になった記述を抜書しておきます。

草木灰はカルシウムやカリウムなどのアルカリ成分を含み、土の酸性物質を中和する中和剤となる。焼畑農業は、ヒトの酸性土壌への適応術ともいえる。
 草木灰は即効性のある中和剤だが、雨に溶けて流されやすいため、有効期間は短い。

人口に対して広い森林さえあれば、焼き畑は持続的な伝統農業である。(中略)焼畑農業が時に環境破壊となる問題の本質は、人口増加である。その土地が持つ焼畑による人工扶養力を超えてしまうのだ。

 焼畑農業そのものは、酸性土壌へのヒトの適応戦略として、生態学的にも理にかなった仕組みである。しかし、どんな農業にもルールがあり、扶養できる人口には限界がある。


関連して、アンドルー・C・スコット『山火事と地球の進化』という本も出ているようです。


春の強風のせいで私が立っているだけでも体勢がぐらついてしまい、手持ちカメラによる撮影では手ブレが生じてしまいます。 
野火があっという間に燃え広がったので、三脚を使う余裕がありませんでした。 
動画編集時に手ブレ補正処理したらだいぶ改善しました。
次に機会があれば、野火が燃え広がる様子を引きの絵の定点で微速度撮影するのも面白そうです。




↑【おまけの動画】
"Why Only Earth Has Fire" by PBS Eons 
火が存在することが知られている惑星は宇宙の中で地球だけです。
生命(シアノバクテリア)の誕生によって初めて地球上で火が燃えるようになり、その後は山火事に適応した陸上生物(特に植物)の進化が始まった、という実に見事なストーリー建てのプレゼンです。


2023/11/12

深夜の春山に浮かぶ謎の未確認生物(UMA)クモ?ミノムシ?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年4月中旬 

里山でニホンカモシカの溜め糞場srに設置した自動センサーカメラに奇妙な物体、謎の未確認生物(UMA)が写っていました。 


シーン1:4/7・午後17:00頃・気温14℃・(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
山腹に植林したスギ林の上端部で、斜面を下から見上げるアングルです。 
斜面の上の方には未だ残雪があります。 
画面中央の左寄りに立つスギの大木にはフジの太い蔓が寄り添っています。 
右下に見える太い落枝は、冬に積雪の重みで折れたスギの枝です。 


シーン2:4/11・午前3:00頃・気温5℃・(@0:05〜) 
深夜未明にカメラが起動すると、見えないぐらい細い糸で吊り下げられた白い小物体が空中で不規則な動きをしていました。 
周囲のスギの枝葉は激しく揺れていませんから、そよ風ぐらいの弱い風しか吹いていないはずです。 
まるで誰かがレーザーポインターを照射して悪戯しているようです。 
夜蛾の飛翔シーンではありません。 

謎の小物体は縦に細長い形状なので、ミノムシ(蓑虫)の一種でしょうか? 
スギの枝葉からしおり糸で懸垂下降したクモ、または何かの幼虫(イモムシ、毛虫)かもしれません。 
クモが腹端から糸を吹き流して、飛び去ろうとしている(バルーニング行動)途中なのかな? 

トレイルカメラが起動したということは、謎の小物体そのものが熱を帯びていることになります。 
早春の山中で越冬明けの虫が自ら発熱するとは、にわかには信じ難い話です。 
もし本当なら大発見です。
それとも、恒温動物(鳥類や哺乳類)が横切るなど何か別の原因で起動したセンサーカメラに偶然写っていただけかもしれません。 


シーン3:4/11・午前3:15頃・気温6℃・(@1:06〜) 
約15分後にトレイルカメラが再び起動したときにも写っていました。 
ニホンノウサギが画面の右下隅にちらっと登場した直後の映像です。 


ノウサギと謎の未確認生物(UMA)との関係が気になりますけど、互いに無関心でした。 
つまり、ノウサギが林床を通りかかっても、空中のUMAは逃げませんでした。
謎の小物体は相変わらず、空中で吊り下げられたまま不規則に揺れ動いています。 

かなり強引で無理があるのですが、なんとか他の仮説をひねり出してみました。 
生き物の行動ではなく、ただの光学現象(光の悪戯)かもしれません。 
赤外線の暗視カメラで野生動物を撮ると、瞳に反射して白く光って見えるだけでなく、乱反射した目の虚像が見えることがあります。 
今回も例えば、1羽のノウサギがカメラの真下の死角にずっと座っていて、月明かりまたはカメラの赤外線に反射した眼光がレンズにたまたま写っている、という可能性はどうでしょうか? 
謎の小物体の不規則な動きは、ノウサギの眼球の動きということになります。
全く瞬きしないのは不自然でしょうか。

2023/09/14

猿害対策:空砲を撃ってニホンザルの群れを追い払い山里の畑を食害から守る

 

前回の記事:▶  


2022年8月下旬・午後16:00頃・くもり 

山麓の集落で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の大群と遭遇した後で私が更に下山していると、辺りで発砲音が繰り返しこだましたので山林の方を振り返りました。 
銃犯罪とは無縁の日本で銃声を聞くとギョッとしますが、山麓の農村部では珍しくありません。 
山から里に降りてきたニホンザルの群れが家庭菜園や畑の農作物を次々に食い荒らしてしまいます。 
ニホンザルによる食害(猿害)が深刻なので、さまざまな対策をするようになりました。 
猿の群れが山から降りてくると、住民がロケット花火や爆竹、空砲を撃ちまくって脅かし、山へ追い返します。 
今回私からは少し遠いので、悲鳴を上げて山林に逃げ込むニホンザルの鳴き声は聞き取れませんでした。 
ほとぼりが覚めるとニホンザルの群れはまた戻ってくるので、いたちごっこです。 

犬猿の仲であるイヌをニホンザル撃退専門に訓練してから山村をパトロールし、ワンワン♪鳴いて猿を追い立てることで効果を上げている地域もあるそうです。 
当地でモンキードッグは未だ導入されていません。 

動画に登場する畑はただのネットで覆われているだけですが(鳥害対策?)、最近ではお金を投資して電気柵で畑全体を厳重に囲うようになりました。(下の写真を参照) 
電気柵のバッテリーはソーラーパネルで充電するようです。

蒲谷肇『千葉県におけるシカとサルによる農林業義外と対策』(1995)を読むと具体的に書いてありました。
サルの防護は、3,000〜8,000Vの高圧微弱電流(500mA以下) が約1秒間隔のパルスで金属線に流れている電気柵でサルの侵入を防ぐことによる。電気柵が効果を失うのは、主として蔓が伸びて金属線に絡みつき漏電する場合とサルが柵の近くの高い木に登って農耕地等に跳びこむ場合である。(『現代生態学とその周辺』p171より引用)
少し古い資料ですし、電気柵メーカーや機種によって違うのかもしれませんが、パルス電流を流しているとは知りませんでした。

ちなみに、空砲を連射しても周囲のミンミンゼミ♂♪は鳴き止みません。 
セミが鳴く木の下で大砲をぶっ放したファーブルの実験を思い出しました。

2023/09/11

氷の下で泳ぐ早春のオタマジャクシ?|雪解け水の気泡

 

2023年3月上旬・午前11:40頃・晴れ 

登山道に向かう山麓の坂道で、薄い氷のようにシート状になった残雪の下を何か黒い物がニョロニョロと動いています。 
まるで人魂やオタマジャクシを連想させる動きです。 
傾斜のある舗装路と残雪の間に隙間ができていて、そこを雪解け水がチョロチョロと流れています。 
ときどき大きな気泡も一緒に流れて来るのです。 
半透明の氷の下に透けて見える気泡の動きが微妙に不規則で、なかなか面白いですね。



↑【おまけの動画】 Twitter(現X)でバズっていた動画です。 

似たような動画はYouTube上にもいくつか公開されています。 

 



2023/07/30

ロータリー除雪車による雪かき作業【HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年1月上旬~1月中旬~2月下旬 

暑中お見舞い申し上げます。
あまりにも暑いので、少しでも涼しげな動画をお届けします。 

生き物を撮りたくても、雪国の冬は被写体がどうしても減ってしまいます。 
無聊を慰めるために、ロータリー除雪車が雪を跳ね飛ばす様子をハイスピード動画で撮りためてみました。

 

2023/07/24

初冬の林床に置いた袋に群がるムラサキトビムシ?の謎

 

2022年12月上旬・午後13:10頃・くもり 

雑木林が広がる山林の斜面に設置したトレイルカメラの電池を交換しに来ました。 
作業する前にザック内の荷物を広げて林床に置いておいたら、いつの間にか微小の黒い虫が大量によじ登っていました。
こんなことは初めてです。
ギョッとしましたが、よく見るとピンピン跳んでいるのでトビムシの仲間と判明。 
昆虫よりも原始的な節足動物です。 
ムラサキトビムシHypogastrura communis)またはその仲間ですかね?
袋に固着している訳ではなく、バサバサと軽く振ったり払ったりすれば簡単に落ちてくれます。 

着替えを入れた黄色い防水袋の表面を夥しい数のムラサキトビムシ?が這い回っています。
採寸のために何か大きさの比較対象物を並べて置くべきでしたね。 
ときどき自発的にピンと跳ねて居なくなります。 
腹部第4節には2又になった棒状の器官がある。この器官は叉状器(または跳躍器)と呼ばれ、普段は腹部下面に寄せられ、腹面にある保持器によって引っかけられている。捕食者などに遭遇した際にはこの叉状器が筋肉の収縮により後方へと勢いよく振り出され、大きく跳躍して逃げることができる。(wikipedia:トビムシの形態より引用)


マクロレンズを装着して接写してみましょう。
退色は紫がかっていました。
6本足で歩行するのは昆虫と同じです。 
トビムシが互いに出会っても何も起こりません。(片方が立ち止まって回避?)
仲間と出会っても驚いてジャンプする訳ではないようです。

白いビニール袋の上にもムラサキトビムシ?の大群が群がっていました。
群れ全体として一方向に移動しているように見えたのですが、何を目指しているのか不明です。
群れとは逆行する天の邪鬼の個体も居るからです。 
突然画面から消えるのは、腹面にある跳躍器を使ってジャンプしたからです。 
まるでポップコーンのようです。
裏返しに着地しても、自力ですぐに起き上がります。 

山登りしてきた汗が引くと一気に体が冷え、指先がかじかんでじっくり接写できませんでした。 
横着しないで三脚を使うべきでした。
特に、トビムシが跳躍器を使って跳ぶ様子をハイスピード動画で接写したかったのですが、曇天の光量不足で諦めました。 
今思えばトビムシを採集して持ち帰れば、室内の明るい照明の下で跳躍シーンをハイスピード動画に撮れましたね。 
現場の山中ではとにかく寒くて、そこまで頭が回りませんでした。 
しかし仮にトビムシの大群を採集したとして、下山中にどうしても激しく揺れますから採集容器の中でピンピン跳ねて消耗してしまうのではないか?と心配です。

この日は山中でハエ1匹も飛んでおらず、見かけた虫はムラサキトビムシ?だけでした。
この日に限って一体どうしてビニール袋にトビムシが群がったのでしょうか?
ザックから出した荷物が私の体温でほんのり暖かく、その熱源にトビムシが誘引されたのでしょうか?
それとも私の着替えから発する汗の匂いが気に入ったのかな?
あるいは、たまたま私が荷物を置いた落葉の下でキノコを食べていたのかもしれません。
雪が積もる前に集団で越冬する安全な場所を探していたのかな?(トビムシの越冬態は成虫?)
それとも、たまたまこの日は明るい原色の袋を置いたので目立ちましたが、これまでも迷彩系の地味な服や荷物を林床に無造作に置いて付着したトビムシに気づかなかっただけかもしれません。

後日、別件の調べ物で相良直彦『きのこと動物』という名著を読んでいたら、第2章「昆虫ときのこ」第6節に「トビムシの菌食」が取り上げられていました。
ふつう(トビムシ:しぐま註)は落葉落枝層の中で、朽ちた落葉落枝と菌糸とを主食としている。(p55より引用)
図18に「きのこにつくムラサキトビムシのなかま」と題した細密画も掲載されています。 
ムラサキトビムシはメジャーな普通種なのでしょう。 
私もこれからはキノコに群がるトビムシについて注目してみることにします。 

高名な昆虫学者である丸山宗利氏の著作のひとつに『アリの巣をめぐる冒険未踏の調査地は足下に』があるのですが、なにより副題がとても秀逸で感銘を受けました(共感)。 
近年は野山に出かけても出会える昆虫の数が激減していて(大絶滅が進行中?)退屈でつまらないなーと思っていたのですが、土壌生物の世界は食わず嫌いで全く手つかずなのでした。 
トビムシに限っても予備知識がほとんど無いので、これから少しずつ勉強しないといけません。 
遠方の原生林にわざわざ遠征しなくても身近な裏山におそろしく広大なフロンティアが広がっていて、生態系の全貌を謎解きする道のりを思うと気が遠くなります。
ネタ切れの心配が無いのは嬉しい悲鳴です。

関連記事(11年前の撮影)▶ 水面に浮いて跳ねるエビガラトビムシ?集団

 

2022/11/08

2022年8月3日〜4日:集中豪雨による最上川上流域の水位変化【100倍速・トレイルカメラ暗視映像】

 

2022年8月上旬・大雨
気象庁は3日午後7時15分、山形県に『大雨特別警報』を発表しました。山形県で出されるのは、初めてです。大雨特別警報が出されたのは、米沢市、長井市、南陽市、高畠町、川西町、飯豊町の6つ。
川沿いの獣道を監視するために設置したトレイルカメラ(自動撮影カメラ)の安否を確かめに行くと、奇跡的に水没を免れていました。 
最上川の堤防が決壊した水害地域よりも上流の左岸です。 


トレイルカメラが記録していた動画の総撮影時間は1.5時間。 
インターバル撮影した訳ではなく、激しく動く川面や風で揺れる枝葉などでカメラのセンサーが頻繁に誤作動した結果です。 
大雨・増水時の野生動物の動向が気になるところですが、まずは急激な水位変化が分かりやすいように、100倍速の早回し映像に加工しました。 
もともと夜行性の野生動物を記録するために設置したので、タイマー設定で昼間は撮っていません。 
画面左が上流で、川の水は右に向かって流れています。

カメラを固定していたニセアカシアの木というのが水際に立っていたのです。
以前の増水で根際の土がごっそり流出しており、トンネルのようにえぐれていました。 
地盤がもともと不安定になっていたはずなのに、今回の増水でもニセアカシアの木が倒伏・流失せずに立っていたのには驚きました。 
映像を見ると、川の激流に洗われてもカメラを固定したニセアカシアの木はびくともせずに頼もしく耐えています。 
大風が吹いたら揺れるのに、今回の増水した川の水流では揺れませんでした。 

カメラが浸水しなかったということは、最大水深は150cmに達していないことになります。 
画面の手前から奥に向かって緩やかな上り坂の護岸となっていて、コンクリートのブロックが敷き詰められていました。
その斜面を登った先が河畔林(ニセアカシア、オニグルミ、柳など)と河川敷になっています。
その更に奥には、町を守る本格的な堤防が作られています。
この上流域では幸い、いわゆる河川敷までは冠水せず、堤防も決壊していません。 
停滞する線状降水帯がもたらした8月2日12時から8月3日19時までの降り始めからのアメダス総雨量は140mm(速報値)だったそうです。 
川の水位が下がるのも早く、4日にはすっかり収まっていました。 

次回からは、川辺の生き物が大雨の晩をどう過ごしたのか、トレイルカメラに写った映像をピックアップして紹介していきます。 

つづく→

 

↑【おまけの映像】
早回し加工しないで、素材をただ繋げただけの長編動画(1:29:43)をブログ限定で公開しておきます。
8/3 午前3:47に撮り始めたときには雨が未だ降っていません。
次に撮れた午後20:20には叩きつけるような大雨が降っていて、コンクリートブロック護岸の半分の高さまで川の水面がひたひたと迫っていました。
ゴーッという川の音が恐ろしげに聞こえ、流木が次々に流れて来ます。
護岸を横切る獣道は既に完全に水没しています。
カメラを少し斜め下に向けていたので、レンズに雨がかからずクリアに撮れました。
川の水位がみるみる上昇し、コンクリート護岸の上端から溢れそうになる寸前で低下に転じました。
撮り終わりは8/4 午後19:14。

2022/10/07

川沿いの獣道をミミズが深夜徘徊【トレイルカメラ:暗視映像:10倍速】

 

2022年7月中旬・午後23:27 

コンクリート・ブロックが敷き詰められた川沿いの護岸を監視しているトレイルカメラ(自動撮影カメラ)に意外な珍客が写っていました。 
真夜中に大きな(太い)ミミズの一種が右から左へ(川沿いを上流へ)蠕動運動でゆっくり移動していました。 
初めは10倍速の早回し映像をご覧ください。 
※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 
続けて等倍速でリプレイ(@0:12〜)。 
雑草に隠れてミミズの全身がなかなか見えません。 

ミミズは変温動物のはずなのに、どうしてトレイルカメラが熱源を動体検知して起動したのか不明です。 
野ネズミなどの恒温動物が走り去った後に一拍遅れて起動したカメラにたまたまミミズが写っただけだと思います。 
サーモグラフィカメラでミミズの蠕動運動を撮れば、実は発熱していると分かるかもしれません。 

ここは様々な野生動物が夜な夜な往来する獣道になっています。 
夜行性のタヌキやハクビシンが常に頭を下げて地面の匂いを嗅ぎながらパトロールしていますから、ミミズを見つけたら捕食しているはずです。 
ニホンアナグマはミミズが大好物らしいのですが、ここではトレイルカメラに写ったことはありません。 

【参考資料】 
・『谷戸山里山四季だより2001年3月号』PDF
タヌキは典型的な雑食性でネズミやカエル、ミミズ等の小動物やドングリ等の木の 実、野菜、人の出した残飯等の生ゴミも食べます。
・『ハクビシンの生態と対策』PDF
食性:果実が中心の雑食性で、果実の他に昆虫類、ミミズ、小魚、トカゲ、ネズミなどを捕食します。
・『熊について』2007.9.21 大友純平 PDF
 ツキノワグマの主な食べ物は、「山菜」「コナラ・ブナやクリなど木の実」「アケビや柿などの果樹」「カエルやミミズ」「アリ・ハチやカブトムシの幼虫などの昆虫」、動物やその死がいも食べますが、生きた動物を捕まえて食べることよりも植物に重点を置いた食生活です。

2022/08/17

河畔林でタヌキの溜め糞に群がるオカダンゴムシ♀♂

 

2022年6月中旬・午後13:00頃・くもり 

ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が河畔林の地面に残した溜め糞場rvに微小のアリ(種名不詳)に混じって多数のオカダンゴムシ♀♂(Armadillidium vulgare)が集まっていました。 
♀も♂も両方いて、大小様々な個体が含まれていました。 
タヌキの糞をせっせと食べて分解してくれているのでしょう。 
糞塊の真上よりも辺縁部に好んで集まるようです。 

ところで、ダンゴムシと言えば外来種(普通種)のオカダンゴムシしか私は知りません。 
しかし森林性の在来種コシビロダンゴムシの可能性もありますかね?(見分け方を私は知らないので、真面目に検討していません。)
日本にはもともと、コシビロダンゴムシという土着のダンゴムシがいたが、コシビロダンゴムシはオカダンゴムシより乾燥に弱く、森林でしか生きられないため、人家周辺はオカダンゴムシが広まっていった[3]。(wikipediaより引用
現場はニセアカシアが優占する河畔林です。
溜め糞の横に立つニセアカシアの幹をダンゴムシが何匹も登り降りしていて、根際にも多く見つかりました。 

山中など他のタヌキ溜め糞場ではダンゴムシが集まっているのを見た記憶がありません。 
念のためにこのブログを検索してみたら、単に私が忘れているだけでした。(汗)
関連記事(6年前の撮影@水辺のコンクリート護岸)▶ タヌキの溜め糞とオカダンゴムシ♀

 

2022/08/11

ムカデを捕食するコムクドリ♂(野鳥)

 

2022年6月中旬・午前10:10頃・くもり 

お寺の境内の電線に止まったコムクドリ♂(Sturnus philippensis)が何か細長い獲物を咥えて振り回し、電線に叩きつけて殺しています。 
土壌生物の泥汚れを振り落としているかな? 
獲物のシルエットしか見えませんが、歩脚が多数あるので多足類のおそらくムカデ(百足)の仲間だと思います。  
(ヨトウムシのような芋虫にしては長過ぎる気がします。) 
獲物を巣に持ち帰って雛鳥へ給餌するかと思いきや、コムクドリ♂はその場でムカデ?を飲み込みました。 

食後に足元の電線に嘴を擦り付けてきれいします。 
次に固形の糞をポトリと排泄しました。(@0:47) 
まずは1/5倍速のスローモーションで脱糞シーンをご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 
ピュルル♪と小声で鳴き、左足で体を掻きました。 
最後は小声で鳴きながら電線から飛び去りました。(@1:12) 
飛び立つ瞬間をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 

近くでモズやカワラヒワが鳴く声が聞こえます。

2022/08/04

タヌキの溜め糞を横切る夜行性のヤスデ?【暗視映像:トレイルカメラ】

 

2022年5月下旬・午後22:55

河畔林のタヌキ溜め糞場rvを監視しているトレイルカメラ(無人センサーカメラ)に珍客がたまたま写っていました。 
赤い矢印の先に注目してください。
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がこの溜め糞場に来て排便してから2.5時間後に、ヤスデらしき多足類が林床を這い回り、新鮮な黒い糞塊の上を足早に横切りました。
ヤスデは糞食性ではないそうなので、今回タヌキの溜め糞場を横切ったのはたまたまでしょう。
タヌキの糞に誘引された訳ではなさそうです。
そもそも今回トレイルカメラが何に反応して起動したのか不明です。
(小さな変温動物のヤスデに反応するはずはありません。)
 
ヤスデの食性について調べてみると、植物分解者の一員のようです。 
wikipediaの解説によると、
多くのヤスデは森林で生活している。幼虫は主に森林の土中生活者で土壌耕転作用があるとされ、成虫も落葉分解に寄与しているとされる[3]。
小学館『日本大百科全書』でヤスデの生態について調べると、
おもな栄養源は腐植質で、植物遺体の分解者として土壌動物の重要な働きの一環を占めている。カビやキノコを食べるものもあり、ときには新芽を害することもある。山林の落葉層および土壌をおもな生息場所としているが、腐植のある所であれば都市の公園緑地、住宅街にもすむ。(中略)乾燥および光を嫌い、湿度の高い夜間におもに活動するが、湿った所では昼も活動している。

2022/07/16

冬の虹

 

2021年12月中旬・午後15:30頃・くもり(一部は青空)

小雨が少し降った後、夕日を浴びた東の空に大きな虹が出ました。 
当地(日本海側の雪国)で冬に虹を見るのは珍しい?と思い、記録しておきます。 
未だ根雪が積もる前でした。
私が気象に詳しくないので、たんに見落としているだけかもしれません。 

2022/07/15

河畔林のタヌキ溜め糞場を夜に訪れる謎の虫【暗視映像:トレイルカメラ】

 

2022年5月上旬・午後21:55頃 

河畔林に残されたタヌキの溜め糞場rvを監視するトレイルカメラに夜行性の妙な虫が写っていました。 
赤外線の暗視映像で画面の右下隅に見える黒々とした塊がホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞です。 
赤い矢印にご注目ください。 
小さな黒い虫が林床の小さな穴から地上に這い出てきたように見えました。 
巣穴から外に出てきたのか、それとも成虫が羽化したのでしょうか? 
糞便臭に誘引されるようにほぼ真っ直ぐ歩いて溜め糞へ近づきます。 
林床をランダムに探索歩行しているようには見えません。 
ようやく溜め糞に到達したのに、糞に触れると驚いたように少し避けました。 
もう1匹、謎の虫が先客として来ていたのに、互いに没交渉でした。 

糞食性の昆虫だと思うのですが、私の知る限り、糞虫と呼ばれるグループ(甲虫)の成虫が現れるのは夏になってからです。
未だ早春なので活動している昆虫の数は少なく、昼間に現場で目撃したのはハサミムシやダンゴムシぐらいです。 
ちなみに後日、5月中旬にはここでベッコウバエの成虫を見ています。 
カメラの設置位置が高過ぎて、小さな虫がしっかり見えないのは残念でした。
昆虫以外の節足動物かもしれません。
謎の虫の正体を突き止めるには、夜に現場入りして自分の目で調べるのが一番です。
しかし、夜行性のタヌキと鉢合わせする可能性があり、警戒したタヌキが溜め糞場に来なくなってしまったら本末転倒です。

今回トレイルカメラが何に反応して起動したのか不明です。 
もちろん、こんな小さな昆虫(変温動物)に反応するはずはありません。 
つまり、これは偶然撮れた映像です。

2022/04/07

冬の河畔林でタヌキ溜め糞場の周囲を深夜徘徊する謎の昆虫【トレイルカメラ:暗視映像】

前回の記事:▶ 夜の河畔林で活動する謎の昆虫【暗視映像:トレイルカメラ】

2021年12月中旬・午後23:20頃 

平地の河畔林に残されたタヌキの溜め糞を長期監視しているトレイルカメラに謎の夜行性昆虫がまた写っていました。 
(トレイルカメラが起動したのは、野ネズミなど何か別な野生動物にセンサーが反応したのだと思います。)
溜め糞の周囲の林床を黒っぽい虫がゆっくりと歩き回っています。 
頭部が白く光ってるのは、複眼に赤外線が反射しているのでしょう。 
溜め糞から遠ざかり、落ち葉の下に潜り込んだり出たりしています。 
動画モードで記録したので、残念ながら気温データを取得できませんでした。 
この時季は昼間に現場を訪れても、溜め糞に集まるハエ類ですら見かけません。

映像を見直しても、この虫は小さ過ぎて、何の仲間かも分かりません。 
なんとなく甲虫類のような気がするのですけど、どうでしょうか? 
それとも翅が退化した冬尺蛾の♀が羽化して林床を徘徊しているのだとしたら、面白いですね。 


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