2018/07/21

雛のためにイモムシを捕まえるハクセキレイ♀(野鳥)



2018年5月中旬

耕した畑の畝でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が大量のイモムシ(幼虫)を嘴に咥えていました。
雛鳥たちに給餌するために帰巣したのでしょう。
畑からすぐに飛び去り見失ってしまい、営巣地は不明です。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ハクセキレイ♀(野鳥)@畑

2018/07/20

ヨモギの葉を徘徊するナミテントウ若齢幼虫



ナミテントウの飼育記録#3


▼前回の記事
ナミテントウ一齢幼虫の孵化


2018年5月中旬

ナミテントウHarmonia axyridis)幼虫が孵化してから4日目です。

肉食性の昆虫を飼うときは毎日のように生き餌を調達するのがとても大変です。
獲物が少ないとすぐに共食いを始めるそうです。
卵塊から一気に30匹も孵化したので、口減らししないと、とても全ては世話し切れなくなりそうです。
私の身の回りで手軽に手に入るアブラムシは、ヨモギの群落に集るヨモギハアブラムシAphis kurosawai)?のコロニーです。

初めは密閉容器でナミテントウ幼虫を我流で飼ってみたのですが、アブラムシの付いたヨモギの交換が難しいことに気づきました。
容器内は蒸れるので、萎れたヨモギからカビが生えそうです。
虫の飼育書を参考にして、開放環境で飼うことにしました。
アブラムシのコロニーが発生したヨモギの株を道端から採取して水差しにしてやり、そこへナミテントウ幼虫を放ちました。
幼虫を移動させるときは決して手で直に触らず、必ず筆の毛先に乗せてやります。

ナミテントウの幼虫は6本の歩脚と腹端の吸盤を使ってヨモギの葉や茎を徘徊し始めました。
獲物となるアブラムシを探索しているようです。
私は甲虫の幼虫を飼育を飼育した経験があまりないので、若齢幼虫でも意外に動きが速いのに戸惑いました。

ナミテントウの幼虫は垂直のプラスチック壁面も難なく登れることが分かりました。
脱走されないよう注意しないといけませんが、あえて「去る者追わず」で自然に数が減ってくれることを期待して、気楽に飼うことにしました。
ナミテントウは害虫ではなく益虫とされていますから、飼育中にたとえ何匹か外へ逃げ出しても誰にも迷惑をかけません。
とにかく数が多すぎて観察の目が行き届かず、何齢かも分からなくなってしまいました。
もしかすると、既に脱皮して二齢になった個体もいるかもしれません。
生活史の一部始終をきっちり観察したければ、ナミテントウ幼虫を一匹ずつ小分けに飼うべきでした。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



つづく→#4:アブラムシの捕食


ハシボソガラスの育雛放棄?(野鳥)【10倍速映像】



2018年5月上旬・午後15:28〜16:51
▼前回の記事
川沿いの荒れ地で雛の餌を探すハシボソガラスの親鳥(野鳥)



5日ぶりの定点観察にやって来ました。
カメラの三脚を立てて親鳥が雛に給餌する行動をじっくり長時間撮影しようとすると、前回の撮影ポイントは通行人の邪魔になってしまいます。
そこで今回は対岸に渡り、河畔林の茂みの陰に三脚を設置しました。
前回もここから撮影しようとしたら親鳥に警戒されてしまったので、今回は三脚とカメラ全体に迷彩ブラインドを被せました。
これで巣から私の姿は目立たなくなるはずです。



私は横の茂みの陰に隠れて座ったのですが、横や背後からは丸見えです。
時間が経つと親鳥が近くまで様子を見に来て、私の存在があっさりばれてしまったようです。
知能が高く警戒心の強いカラスの子育てをフィールドで観察するには、テント型の迷彩ブラインドの中に隠れるか、本格的なギリースーツを着用する必要がありそうです。

いずれも私は持っていないので、別の工夫を考えます。



ハシボソガラスCorvus corone)が営巣したニセアカシア(別名ハリエンジュ)の枝には冬芽から若葉が芽吹き始めました。

雛鳥は未だ小さいので、巣を見上げるアングルでは雛が背伸びをしてくれないと姿が全く見えません。
カラスの巣に狙いを定めて微速度撮影で長時間監視してみました。
10倍速の早回し映像をご覧下さい。
この日は親鳥もなかなか帰ってこないので、ここ数日の間に雛が死んでしまったのではないか、親鳥が巣を見捨ててしまったのではないか、と心配になりました。

しかし早回し映像を見直すと、留守番している雛鳥が巣内でときどき動いている姿が写っていました。

雛の無事を確認できて一安心。
次に気になるのは、なぜ親鳥が給餌しに帰巣しないのか?という問題です。
雛が幼いうちは給餌頻度が低くても大丈夫なのかな?
飢えた雛が共食いを始めるのではないかと気が気ではありません。
これまでの私の経験では、親鳥の餌探しが不調でもときどき帰巣して雛の様子を見に来るはずです。
やはり、巣の近くで居座る怪しい私の存在が気に入らず神経質になっているのかもしれません。

親鳥が帰巣しないのに雛が餌乞いする姿が映像に写っていました。
大きく開いた嘴の中が真っ赤なのが幼鳥の特徴です。
もしかすると近くの電線や木の枝に親鳥が来たのかもしれませんが、巣にズームしている映像には写っていません。

撮影中に営巣地の周辺では次のような興味深い行動が色々と見れたのですが、カメラが一台しか無いので証拠映像を撮れず残念無念。
しばらくすると親鳥らしきカラスが近くの電線に止まって辺りを監視していました。
カワウが縄張りに飛来すると親鳥2羽が下流へ追い払いました。
親鳥?が整地された河川敷の水際で川の水を何度も飲み、その後は河川敷で採食していました。
カラス同士で縄張り争いの空中戦も目撃しました。
個体識別できていないのですけど、どうやら近くに若鳥の群れが居るようです。
ときどき鳴き騒いだり、遊びのような模擬空中戦を繰り広げたりしています。

そのうちバッテリー切れとなりました。
やむなくカメラを三脚から撤収し始めた途端に、私の様子をどこかで見張っていた親鳥が巣に戻り雛に給餌しました。
その際に雛鳥が餌をねだる賑やかな鳴き声が聞こえました。
やはりハシボソガラスの親鳥が巣に近づかなくなったのは、あからさまに怪しい私の存在とカメラを警戒したせいだと分かりました。
これがもしハシブトガラスなら、凄い剣幕で怒り狂って私を威嚇してくるはずです。
ただ耐え忍んでいるだけのハシボソガラスは健気ですね。
育児(育雛)放棄されては困るので、次回からは親鳥の邪魔をしないように撮影ポイントを巣から遠く離れた地点に変えることにします。
ニセアカシアの葉が茂ると巣が隠されてしまいそうなので、いつまで観察できるか、時間との勝負です。

※ 風が吹いてほぼ絶え間なく木が揺れるため、三脚を使っていても酔いそうな映像になりました。
それでも動画編集時に手ブレ補正のデジタル処理すると、だいぶ改善されました。

つづく→


ハシボソガラス(野鳥)巣@ニセアカシア樹上
ハシボソガラス(野鳥)巣@ニセアカシア樹上

2018/07/19

カキドオシの花で穿孔盗蜜するクマバチ♂【HD動画&ハイスピード動画】



2018年5月上旬
▼前回の記事
カキドオシの花で盗蜜するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

川の堤防や河畔林の林床に咲いたカキドオシの大群落でキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)の♀ばかりでなく雄蜂♂も穿孔盗蜜していました。

複眼が大きく発達していて顔の頭楯が白いのが雄蜂♂の特徴です。
♂は採餌せず自分の空腹を満たすために吸蜜するだけですから、集めた花粉を巣に持ち帰るための花粉籠と呼ばれる器官が後脚には元々ありません。
訪花シーンをよく見ると、クマバチ♂は体が大きい(太い)ため、カキドオシの花筒の入り口から潜り込んで正当訪花することができません。
毎回常に花筒の根本に外側から口器を突き刺して吸蜜しています。
これは穿孔盗蜜と呼ばれる行動で、クマバチやクロマルハナバチのような舌の短い蜂の得意技です。
雄しべの花粉に全く触れませんから、カキドオシの受粉には関与しません。
カキドオシの立場にしてみれば、せっかく受粉の報酬として用意した花蜜が盗まれ損ということになります。


後半は240-fpsのハイスピード動画でも記録してみました。(@3:22〜)
複数個体を撮影。
リアルタイムでは見ているこちらの目が回りそうなくらい忙しなく飛び回ってます。
1/8倍速のスーパースロー映像でクマバチ♂の行動をじっくり見ると、面白いことが色々と分かります。
先客が残した盗蜜痕をそのまま利用することがありました。(例:@4:32)
このようなケースを二次盗蜜者と呼ぶらしい。
いちいち穿孔する手間も面倒なので、なるべく楽して省エネで盗蜜したいのでしょう。
腹端から白い小さな液滴がポトリと落ちたのは、飛びながら脱糞したのかもしれません。(@6:51)


クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♂@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜

田起こし後の畦道で縄張り宣言の母衣打ち♪を繰り返すキジ♂(野鳥)



2018年5月中旬

広い田んぼのどこか遠くでキジ♂(Phasianus versicolor)がケンケーン♪と鳴く声が聞こえました。
望遠レンズで鳴き声の主を探すと、田起こしの済んだ田んぼの畦道に一羽のキジ♂αが立っている姿を見つけました。
(後に別個体βが登場するので、便宜的にαと呼ぶことにします。)

こういうときは動画を長撮りしながら辛抱強く待つと、数分間隔で鳴いてくれます。
2回続けて映像で記録することが出来ました。
ケンケーン♪という勇ましい絶叫は♂による縄張り宣言の鳴き声(囀りさえずり)で、鳴いた直後に力強く翼を羽ばたいてドドドド♪とドラミングします。
この一連の行動は母衣ほろ打ちと呼ばれます。
母衣打ちの合間にキジ♂αはキョロキョロと辺りを見回しました。
隣り合う縄張りの♂同士が交互に鳴き交わしているようです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→



2018/07/18

ナミテントウ一齢幼虫の孵化



ナミテントウの飼育記録#2



▼前回の記事
卵塊から孵化するナミテントウ一齢幼虫【60倍速映像】

2018年5月上旬

タニウツギの葉裏に産み付けられたナミテントウHarmonia axyridis)の卵塊から幼虫が続々と孵化する様子を微速度撮影する合間に、通常のリアルタイムHD動画でも記録してみました。
黒っぽい一齢幼虫が蠢いています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→ヨモギの葉を徘徊するナミテントウ若齢幼虫


ナミテントウ一齢幼虫群れ@孵化直後

川沿いの荒れ地で雛の餌を探すハシボソガラスの親鳥(野鳥)



2018年4月下旬
▼前回の記事
孵化した雛に給餌するためニセアカシア樹上の巣に通うハシボソガラス(野鳥)

巣で待つ雛鳥を養うためにハシボソガラスCorvus corone)の親鳥は対岸の荒れ地で餌を探し歩いていました。

この辺りの河川敷は人手によって整備されておらず荒れ放題です。
川に沿って岸には流木や倒木などが散乱しています。
放置されたゴミ(プラスチックのビールケース)が見苦しい…。
春の植物も未だほとんど育っておらず、カラスの餌となる虫もあまり居なさそうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→ニセアカシア樹上の巣で親鳥を待つハシボソガラスの雛たち(野鳥)【10倍速映像】


ハシボソガラス(野鳥)@河川敷+採食

2018/07/17

ライラックの花で吸蜜するクロマルハナバチ創設女王



2018年5月上旬

公園に植樹されたライラック(=リラ、ムラサキハシドイ)の灌木で紫の花が満開に咲いています。
クロマルハナバチBombus ignitus)の創設女王が訪花していました。
大型の個体なので、この時期はワーカー♀ではなく創設女王でしょう。
後脚の花粉籠は空荷でした。
女王蜂はライラックの花蜜を少し吸っただけで飛んで逃げてしまいました。
時間に余裕があればその場で待機して蜂が戻ってくるまで粘ったのですが、この日は別の用事があり、後ろ髪を引かれつつ先を急ぎます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


クロマルハナバチ♀創設女王@ライラック訪花吸蜜

ライラック花
ライラック花

早春の野原を3頭で散歩するイエネコ



2018年3月下旬

根雪が溶けたばかりの休耕地?を小走りで移動する黒猫を見つけた私は、野生動物かと思って撮り始めました。
すると更に2匹(黒猫1、茶猫1)のイエネコFelis silvestris catus)と合流しました。

茶色の猫が先頭に立ち、尻尾を左右に大きくくねらせながら枯れ草の茂みを歩き回ります。
おそらく野ネズミを探索しているのでしょう。
獲物に飛びついて捕らえ損ねたついでに、黒猫と茶猫の2頭がふざけたようにもつれ合いました。

私は家で猫を飼った経験が無くて本やテレビなどから得た中途半端な知識しかありません。
それでもなんとなく、茶色の個体が♀で黒猫♂2頭がつきまとっているように見えました。
発情が近い♀を♂が交尾前ガードしていると勝手に解釈してみたのですが、どうでしょう?
だとすれば♂同士がもっと喧嘩するはずですかね?
ただの仲良し3頭組なのかな?
首輪は見えませんけど、おそらく近所で飼われている飼い猫なのでしょう。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/07/16

卵塊から孵化するナミテントウ一齢幼虫【60倍速映像】


2018年5月上旬

ナミテントウの飼育記録#1


タニウツギの開花運動を微速度撮影するつもりで、膨らんだ蕾の付いた小枝を夜に採取してきました。
家に持ち帰って花瓶(ペットボトル)に生けるとき、一枚の葉の裏面に黄色い卵塊があることに気づきました。
数えると31個の黄色い卵が産み付けてありました。
これはテントウムシの卵だろうと予想しました。
そこで予定を変更して、テントウムシを飼育観察してみることにしました。





卵塊を側面から接写してみると↑、孵化しない未受精卵が1個写っていました。(最前列の右から3個目)
表面の橙色が不均一で、見るからに異常な卵でした。



翌日、卵塊が黒っぽく変色していました。
卵殻を通して中の黒い幼虫が透けて見えるようになったのです。
この時点でも、卵塊に未受精卵が1個混じっているのが分かります。
卵の色の変化が孵化の前兆らしいので、微速度撮影で記録することに。



60倍速の早回し映像をご覧下さい。(午後17:06〜23:34)
孵化寸前には白い卵殻を通して幼虫の黒い体節が縞模様のように透けて見えるようになります。
卵から出てきた一齢幼虫の頭部と胸部は初め黄色(橙色)でした。
上半身が外に出ると、黄色の長い脚が固まる(黒化する)までしばらく休息します。

黒っぽい幼虫が続々と孵化してきました。
映像では幼虫の集団が少しずつ下方へ移動しているように見えますが、実はタニウツギの葉が少しずつ萎れて垂れ下がっているせいです。
定規を写し込んで卵塊や幼虫を採寸するのを忘れてしまいました。

全身が黒化すると幼虫は卵殻から完全に抜け出て徘徊を開始。
しかし互いに離れようとしないで群れを形成しています。
卵嚢から出てきたばかりのクモ幼体が団居まどいを形成する様を連想しました。
テントウムシ一齢幼虫の体表にあるトゲトゲは共食いされないための武装なのかな?と妄想してみました。
腹端に吸盤のようなものが見えます。
体を基質に固定するための粘液(糞?)を腹端から分泌しているようです。



卵塊から無事に孵化した一齢幼虫は30匹でした。
計31個の卵塊だったので、96.8%(30/31)という高い孵化率でした。
1個の未受精卵は幼虫によって共食いされたようです。(食卵)
初めての食事として白い卵殻も少しは食べるのかもしれませんが、私は確認していません。
一齢幼虫が群れを解消して分散した後も卵殻は完食されず残っていました。


中公新書:鈴木紀之『すごい進化 - 「一見すると不合理」の謎を解く 』を読むと、テントウムシ幼虫の食卵行動について私の知らなかったことが書いてありました。

アブラムシを食べる肉食性のテントウムシの仲間は、黄色の卵を数十個まとめて卵塊として産みつけます。しばらくすると一斉に幼虫が孵化しますが、一部の卵は孵化が遅れるか、あるいは孵化すらしません。すると先に孵化した幼虫は、こうしたなかなか孵化しない卵を生涯最初のエサとして食べ始めます。同種の卵、しかも同じ母親から生まれた兄弟姉妹を食べているわけですから、この行動は「共食い」と呼ばれています。 (p48-49より引用)

孵化して間もない幼虫はまだ運動能力が低いために、アブラムシをうまくハンティングできません。特に、体も大きくすばやく歩き回る種類のアブラムシは、テントウムシの幼虫にとっては手強いエサです。そこで、孵化した直後に共食いをすることで、幼虫は苦労することなく成長し、アブラムシを効率よく捕まえられるようにしているのです。 (p49より引用)

多くの昆虫と同様に、テントウムシの母親は産卵後に子(卵)の元を離れ、その後もいっさい面倒を見ません。しかし、母親は不測の事態に備えてわが子に「お弁当」を持たせてあげていると見なせるでしょう。テントウムシの孵化しない卵は、母親からの幼虫に対する追加的な投資なのです。  先に孵化した幼虫の栄養となるような、子の生存に役立つ卵は「栄養卵」と呼ばれています。 (p50より引用)
栄養卵はテントウムシの他に、カメムシやアリなどの昆虫、カエルやサンショウウオといった一部の脊椎動物にもみられます。それほど多くの種で採用されているわけではありませんが、広い分類群にまたがっているという意味で普遍的な戦略です。 (p50より引用)


詳しいメカニズムは分かっていませんが、ナミテントウはアブラムシの量に応じて栄養卵の供給を調整しているようです。だからこそ、孵化しない卵が単なる発生上のバグではなく、「母親の積極的な戦略」として捉えることができるのです。 (p58より引用)




この本の記述通りならば、今回の孵化率が高かったので、卵塊の周囲の餌環境が良好だと母親♀が産卵前に評価したことになります。
しかし、タニウツギの枝葉にテントウムシの餌となるアブラムシのコロニーは見当たりませんでした。(私の探し方が不十分だった?)
日当たりの悪い場所にあった株で、生育が悪い灌木でした。

タニウツギは落葉樹ですから、越冬したナミテントウの母親♀が春になって開いた葉裏に産卵したのです。

テントウムシの卵塊が孵化のタイミングを揃える秘密は何でしょう?
互いに密かに「今から孵化するぞ」とコミュニケーションしているのかな?

卵塊としてまとめて産めば気温など周囲の微気象も同じになるので、孵化までにかかる時間もほぼ同じになる、ということで単純に説明できるのかもしれません。
出遅れると共食いされてしまうので、卵塊が同期して孵化するように進化したのでしょう。


以下は、撮影中の気温を記録したデータです。
午後17:02 室温21.9℃、湿度43%
午後17:40 室温21.5℃、湿度43%
午後18:55 室温21.1℃、湿度43%
午後19:52 室温21.0℃、湿度43%
午後21:27 室温20.9℃、湿度44%
午後23:14 室温20.6℃、湿度43%

飼育を続けると、これはナナホシテントウではなくナミテントウHarmonia axyridis)の一齢幼虫と後に判明します。







↑【おまけの動画】

早回し速度を少し落とした40倍速映像をブログ限定で公開します。


つづく→#2:ナミテントウ一齢幼虫の孵化


孵化した雛に給餌するためニセアカシア樹上の巣に通うハシボソガラス(野鳥)



2018年4月下旬・午後16:33〜17:50
▼前回の記事
ニセアカシア樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)

7日ぶりの定点観察。
ニセアカシア(別名ハリエンジュ)の枝に葉は未だほとんど芽吹いていません。
ハシボソガラスCorvus corone)の巣内では既に雛鳥が孵っており、親鳥がせっせと給餌しに通っていました。

親鳥が帰巣すると、ニセアカシアの枝に着陸した振動に反応して雛鳥が一斉に伸び上がり、嘴を大きく開けて餌乞いします。
カラスの雛や幼鳥は嘴の中が赤いのが特徴です。(成鳥になると黒くなる)
少なくとも4羽の雛が見えます。
未だ羽毛が生え揃っていない裸の雛たちに親鳥は少量ずつ餌を口移しで与えています。
親鳥を個体識別できないので、♀♂つがいが交互に給餌に来ていることを確かめられませんでした。
食事を済ませると雛は巣にうずくまって休んでいるらしく、外からは全く見えません。
春風が吹くとニセアカシアの高木がゆっくり左右に揺れます。

給餌を済ませた親鳥は巣を離れると旋回、滑空して河畔林の枝に止まりました。
足元の枝に嘴を擦り付けています。
出巣した親鳥が近くの電線に止まって休むこともありました。
雛鳥に給餌した後に親鳥が雛の排泄した糞を巣の外へ捨てに行く排糞行動が、この日は私が見ている間は一度も見られませんでした。
孵化したばかりの幼い雛鳥は食後すぐには排便しないのかもしれません。
幼い雛は巣内に糞を垂れ流すのかもしれません。

親鳥は主に対岸の河川敷(荒れ放題の草地)で採食しているようです。(映像公開予定)
採食を済ませてもすぐには帰巣せず、近くの電線や木の枝などに一旦止まって辺りを警戒し、安全を確認してから雛鳥の待つ巣へ戻っていました。

この河畔林にはハシボソガラスとハシブトガラスが両種とも生息・営巣しています。
2種の縄張りや棲み分けはどうなっているのか興味深い問題です。

撮影アングルを変えながら同じ巣を観察しています。
対岸にこっそり渡ってから巣を狙ってみたり、撮影アングルを試行錯誤してみました。
巣に近づいても見上げるアングルになると、巣内にいる雛の姿がほとんど見えなくなってしまいます。
親鳥が私に対して露骨に警戒するようになり、私の頭上を偵察飛行に来たりしました。
その後、親鳥は巣に近寄らなくなってしまいました。
ちなみに、この日の日の入り時刻は午後18:26。
午後18:40まで粘って対岸から監視したものの、親鳥は巣に戻って来ません。
おそらく怪しい私の存在がばれてしまい、警戒して帰巣したくないのでしょう。
もう夜も気温が高いので抱雛する必要がないのかな?
だとすれば親鳥は夜どこに塒入りしているのか、気になります。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→川沿いの荒れ地で雛の餌を探すハシボソガラスの親鳥(野鳥)


ハシボソガラス(野鳥)@帰巣:ニセアカシア樹上+雛給餌
ハシボソガラス(野鳥)@帰巣:ニセアカシア樹上+雛給餌
ハシボソガラス(野鳥)巣@ニセアカシア樹上
ハシボソガラス(野鳥)巣@ニセアカシア樹上
ハシボソガラス(野鳥)巣@ニセアカシア樹上

2018/07/15

ヒゲナガハナバチの一種:♂同士の誤認求愛



2018年5月上旬


▼前回の記事
カキドオシの花蜜を吸うヒゲナガハナバチの一種♂

川の堤防に咲いたカキドオシの群落でこの日に見かけたヒゲナガハナバチの仲間は触角の長い雄蜂♂ばかりで、触角の短い♀の姿を見かけませんでした。
♀が未だ羽化する前に♂が活動を始め、交尾相手の♀を待ち伏せしているのでしょう。(雄性先熟)

一匹の♂αが吸蜜しながら腹部を身繕いしていると、そこへ(おそらく同種の)別個体♂βが背後から飛来して軽く飛びつきました。
すぐに離れて少し離れた別の花に着陸し、吸蜜を始めました。
餌場(蜜源)からライバル♂を追い出す縄張り争いではないようなので、おそらく♀と誤認して交尾しかけたのでしょう。

スーパースローで撮影していれば、一瞬の出会いで何か面白いことが行われていたのかどうか突き止められたかもしれません。

その後、二匹の雄蜂は花上で念入りに化粧をしています。
とても長い口吻を伸縮させ、前脚で拭いました。
このぐらい舌が長ければ、カキドオシの漏斗状の花筒の奥にある蜜腺から吸蜜するのは容易でしょう。
カキドオシに正当訪花して吸蜜するハナバチ類は長い舌が必要なのです。

上の個体♂βが先に花から飛び立ちました。
下に居た個体♂αに再び誤認求愛してから飛び去りました。
今回もすぐに離れましたが、♂αは何か交尾拒否(抗議)のシグナルを発したのかな?

蜂を同定するため撮影後に持っていたビニール袋を被せて採集しようとしたものの、逃げられてしまいました…。



河川敷の草地を歩き回り採食するヒバリ♂(野鳥)♪



2018年5月上旬

私が河原の堤防を歩くと、ヒバリ♂(雲雀;Alauda arvensis japonica)が空高く飛びながらさえずる鳴き声が聞こえました。
しかし飛んでいる姿は見つけられず、河川敷の草地に舞い降りたところから撮影開始。
草地でじっと静止していると保護色で全く目立ちません。
近くに巣があるのではないかと期待したのですが、警戒心が強いようです。
キョロキョロと辺りを見回しています。
ようやく歩き回りながら採食を始めてくれました。

ときどき甲高くピィピィ♪と鳴いています。
結構遠いのですが、鳴き声と嘴の動きが一致したので(リップシンクロ)、この個体の鳴き声で間違いありません。
これがヒバリの地鳴きなのかな?
バードリサーチ鳴き声図鑑」サイトで調べた「ヒバリの地鳴き」とは違うので、気になります。

オスは頭部の冠羽をよく立てるが、メスはオスほどは立てない[11]。(wikipediaより)
とのことですが、この個体は冠羽を立てませんでした。



ヒバリ♂(野鳥)@河川敷:草地

2018/07/14

ダニに体外寄生されたクロマルハナバチ創設女王が林床で身繕い



2018年5月上旬・午後14:52

河畔林の林床で越冬明けのクロマルハナバチBombus ignitus)の創設女王を見つけました。
てっきり営巣地を探索しているのかと思い、追跡するつもりで動画を撮り始めました。
林床を覆うように育ち始めたカキドオシの群落も未だ丈が低く、花も一部が咲き始めたばかりです。

ところが予想に反してクロマルハナバチ創設女王は地中の穴には潜り込まず、ニセアカシア(別名ハリエンジュ)灌木の根際に立ち止まって身繕いを始めました。
背中を足で頻りに掻いています。
後脚の花粉籠は空荷なので、幼虫のための採餌活動もしていないようです。
その後脚をよく見ると、多数の赤っぽいダニがびっしり付着していました(体外寄生)。
ダニのせいでクロマルハナバチ女王は痒みを感じて身繕いばかりしているのかな?
この寄生ダニに注目して接写するべきでしたが、やや薄暗い現場では気づきませんでした。

『マルハナバチの謎〈下巻〉 (ハリフマンの昆虫ウオッチング・社会性昆虫記)』によれば、

越冬したマルハナバチの女王バチの体が小さな褐色の点で一面におおわれていることがあります。これが<まるはなばちやどりダニ>です。このダニは毛の色もまったくわからなくなるほどマルハナバチにたかります。やがて働きバチがかえるとダニは働きバチに移り、巣の底にもうごめくようになります。(p46より引用)



この本は旧ソ連の昆虫学者が書いた原著を翻訳したもので、<まるはなばちやどりダニ>の正式名称や学名は不明です。
吸血性のダニなのだとすると、寄主は体力を消耗して営巣活動やコロニーの繁殖力に悪影響を及ぼすのではないでしょうか?


▼関連記事(10年前の秋に撮影)
クロマルハナバチ♀と寄生ダニ
ちなみに私が見つけた二例とも、寄主は不活発な状態でした。


クロマルハナバチ創設女王:ダニ寄生@林床+身繕い

ニセアカシア樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)



2018年4月中旬

河畔林のニセアカシア(別名ハリエンジュ)高木の樹冠にハシボソガラスCorvus corone)の巣を新たに見つけました。
未だ枝の冬芽がほころんで葉が開く前なので、カラスの巣が丸見えです。
枝には前年に出来たニセアカシアの豆果が多数ぶら下がっています。

ニセアカシアの枝の二又になったなった部分に営巣していました。
多数の枯れ枝を組み合わせて作られた外巣は深いコップ状に見えます。
内巣に座った親鳥(♀?)の頭部と尾羽根だけが巣から覗いていて、顔をわずかにキョロキョロさせていました。
私に見つからないように、なるべく顔も動かさないようにしているのかな?
巣に少し近づいて撮影アングルを変えると、親鳥の瞬きが見えるようになりました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

撮影中、近くの河川敷をブルドーザーで整地工事していて騒音がひどく、親鳥のストレスが心配です。
この巣は堤防上の歩道から比較的近いので観察しやすいのですが、雛が孵化したら親鳥が警戒心を強めて通行人が襲われるのではないか?という懸念もあります。
どうなるのか見届けるために、定点観察に通ってみることにします。

つづく→孵化した雛に給餌するためニセアカシア樹上の巣に通うハシボソガラス(野鳥)


ハシボソガラス(野鳥)@在巣:ニセアカシア樹上+抱卵/抱雛
ハシボソガラス(野鳥)@在巣:ニセアカシア樹上+抱卵/抱雛
ハシボソガラス(野鳥)@在巣:ニセアカシア樹上+抱卵/抱雛・全景

2018/07/13

カキドオシの花粉を舐めるヒゲナガハナアブ♂



2018年5月上旬

川の堤防(土手)に咲いたカキドオシの群落で見慣れないハナアブが訪花していました。
蜂にベーツ擬態しているようです。
左右の複眼が中央で接しているので♂ですね。
帰ってから調べててみると、どうやらヒゲナガハナアブ♂(Chrysotoxum shirakii)らしい。
私は特に触角が長いとは思わないのですが、ハナアブにしたら長いのでしょうか?

飛来した甲虫(コメツキムシの一種?)に驚いてカキドオシの花から飛び立つと、すぐ近くの花に着陸。
口吻を伸ばして、カキドオシ唇形花の下唇にこぼれた花粉を舐めています。
やがて、上唇に隠された雄しべの葯を直接舐めるようになりました。

しかし明らかに吸蜜はしていません。
花蜜を舐めるには花筒の奥底まで潜り込む必要があります。
舌が短いので蜜腺まではとても届かないでしょう。

訪花中にヒゲナガハナアブ♂は腹端から小さな白い糞をポトリと排泄しました。(@1:21)
食事の合間に身繕いして、体に付いた花粉を落とします。


ヒゲナガハナアブ♂?@カキドオシ訪花
ヒゲナガハナアブ♂?@カキドオシ訪花
ヒゲナガハナアブ♂?@カキドオシ訪花

川岸で採食するイソシギの鳴き声を声紋解析してみる(野鳥)



2018年5月上旬

夕方の川で他の野鳥を観察していると、ずっと高音の奇妙な鳴き声を発しながら川岸で活動する小さな鳥が気になりました。
てっきりカワセミがいるのかと思いきや、気になる鳥の正体はイソシギActitis hypoleucos)でした。
川岸の砂地を鳴きながら歩き回り、採食しています。
歩行中の尾羽の振り方に注目しました。
藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』によると、

・イソシギという鳥は、セキレイと同じように、頻繁に尾を振っている。もっとも、イソシギはよくよく見ると尾を尻ごと振っている。尻を上下させるから、その先にある尾も上下に動くようだ。他にもいくつかのシギの仲間が、尾または尻を振っている。
・先述のとおりイソシギは、尾を振るのではなく、尻を振っている。もっと正確に言うと、体幹を傾斜させて尾を上下させている。(p110より引用)


イソシギはときどき地面をついばみながら、ピュピュピュピィ、ピュピュピュピィ♪と高音で繰り返して鳴いています。
嘴の動きと鳴き声が一致しているので(リップシンクロ)、この個体の鳴き声で間違いありません。
イソシギの鳴き声を初めて聞くのですけど、これは私に対する警戒声なのでしょうか?
カワセミよりも鳴くテンポがずっと速いですね。

イソシギの鳴き声を声紋解析してみる

オリジナルの動画ファイルから音声をWAVファイルに抽出します。
次にピピピピ、ピピピピ♪と繰り返し鳴いている部分を適当に切り出してからスペクトログラムを描いてみました。
川のせせらぎがノイズに入っているかと思ったら、意外にきれいな声紋が得られました。



最後は下流へ飛び立ちました。
私がもっと早く気づいていれば、じっくり撮れたのに…。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

▼関連記事
イソシギを見つけた!:羽繕いからの飛び立ち(野鳥)


イソシギ(野鳥)@川岸+採食
イソシギ(野鳥)@川岸+採食

2018/07/12

カキドオシの花で盗蜜するクロマルハナバチ創設女王【HD動画&ハイスピード動画】



2018年5月上旬

ニセアカシアを主体とする河畔林の林床に咲いたカキドオシの大群落でクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)が訪花していました。
この時期に見かける大型の♀個体はワーカーではなく創設女王だと思います。

クロマルハナバチ創設女王の訪花シーンをよく見ると、ミツバチ♀ヒゲナガハナバチ♂のようにカキドオシの花筒の入り口から潜り込んで正当訪花するのではなく、毎回必ず花筒の根本に外側から口器を突き刺して吸蜜していました。
これは穿孔盗蜜と呼ばれる採餌行動で、クマバチやクロマルハナバチのような舌の短い蜂の得意技です。
次々に花を訪れても雄しべの花粉に全く触れませんから、当然ながら後脚の花粉籠は空荷でした。

後半は、盗蜜行動と飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@3:44〜)
カキドオシの花に止まる際にうっかり正当訪花しそうになっても、慌てて穿孔盗蜜に切り替えた様子(@3:53)が興味深いです。
複数個体を撮影。

この辺りではクマバチよりも個体数が少ない印象で、日当たりの良い堤防ではクロマルハナバチ♀を見かけませんでした。
同所性に採餌しているとすれば競争相手になるはずですが、この二種のハナバチの微妙な棲み分けが興味深く思いました。
(短い観察時間だったので、たまたまそう見えただけかもしれません。)


クロマルハナバチ創設女王@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クロマルハナバチ創設女王@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クロマルハナバチ創設女王@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜

雪解けした畑でミミズを捕食するハシボソガラス(野鳥)



2018年3月下旬

雪国の根雪が溶け始めた広い農地(畑)でハシボソガラスCorvus corone)が地面をほじくって何かオレンジ色の実を美味そうに食べています。
冬の間に深い雪で押しつぶされていた植物(作物?)だと思うのですが、採食メニューは不明です。
カラスの上嘴に茶色の食べ残しが付着しています。


やがて、雪解け水で水浸しの農地を畝から畝へと歩いて渡り始めました。
遠くの地面で動いているミミズを目敏く見つけたようで、一目散に歩み寄ると長大なミミズを捕食しました。
のたうち回る獲物を足の爪で押さえつけながら嘴で引き千切り飲み込みます。
食後は水たまりで嘴をかるくゆすぎました。

画面の奥でもう一羽のハシボソガラスが餌を探し歩いています。
この2羽はつがいなのでしょう。
初めのカラスが少し歩くと二匹目のドジョウならぬ、2匹目のミミズを捕食しました。(@1:00)
カラスはミミズが好物なのかもしれません。

▼関連記事
路肩でミミズ?の死骸を食べるハシボソガラス(野鳥)
川でミミズ?を捕食するハシボソガラス(野鳥)

雪解けした畑では土壌が水浸しになってミミズが溺れそうになり、地上に避難してきたところを捕食者に狙われるのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


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