2014/11/01

初期巣の外被を作り始めたコガタスズメバチ創設女王



2014年5月中旬

コガタスズメバチ巣の定点観察#2014-1

神社の軒下にコガタスズメバチVespa analis)創設女王が巣作りを始めました。
外被の天井部分を軒下の桟に固定する基礎を作っています。
地上からの高さは240cmで、南に面しています。
この営巣地は庇で上手い具合に隠れた場所で、真下から見上げないと巣の存在に気づかないでしょう。



作業を終えた女王は育房に戻って点検し、身繕い。
新たに増築した部分は未だ巣材のパルプが唾液で湿っていて黒っぽく見えます。
剥き出しの巣盤(一段目)の育房数は6室で、産卵済みでした。
女王蜂は巣柄にしがみつきカールするような抱卵姿勢に入りました。
卵を温めるカーリング行動です。



引きの絵にすると、隣の桟にもスズメバチ古巣の跡が残されています。

巣の大きさの比較として、営巣基質となった太い垂木?の幅を採寸すると10cm、屋根裏の細い材の幅3cmでした。

巣材集めの活動は見ていませんが、境内は古い木造建築ですし、周囲にはスギが何本もそびえ立っているので、樹皮の調達に苦労しないはずです。


▼つづく
コガタスズメバチの巣口を守る門衛♀

イエユウレイグモ♀(蜘蛛)の食事



2014年6月下旬

室内の天井隅に張られた不規則網でイエユウレイグモ♀(Pholcus phalangioides)が何かを捕食していました。
同時期に定点観察していたイエユウレイグモとは別個体♀で(部屋も違います)、左の歩脚が一本欠損しているようです。
緑色の獲物はおそらくヨコバイの仲間かな?
獲物は糸で軽くラッピングされているのですが、動画でははっきり見えません。
背景の天井や壁が真っ白なので、クモの糸も網も非常に見え難いのです。
ストロボを焚いて写真に撮ればラッピングの状態がはっきり見えます。
じっとしているクモは獲物の胸背を噛んでいます。

次回は不規則網にかかった獲物を狩る瞬間やラッピング行動を観察してみたいものです。



夜にミズナラの樹液を吸うオニベニシタバ(蛾)



2014年8月上旬

夜の雑木林でオニベニシタバCatocala dula)がミズナラの樹液を吸いに来ていました。
伸ばした口吻を樹皮の割れ目に差し込んでいます。
半開きにした赤い後翅の黒紋がベニシタバとは異なります。




2014/10/31

ヤマナメクジの交尾【50倍速映像】



2014年8月中旬

里山の尾根道が広場のように広くなった地面で2匹の巨大なヤマナメクジIncilaria fruhstorferi)が巴のマークのような体勢で交尾していました。
明け方に降った小雨で雑木林の林床が濡れていたのがナメクジには好適な条件だったようです。
朝日が昇ると落ち葉がどんどん乾いていきます。(午前中に撮影)

慌てて三脚を立てて微速度撮影してみました。
50倍速の早回し映像でご覧ください。
ご存知のようにナメクジは雌雄同体で、生殖器は頭の横にあります。
肉眼ではじっとしているようでも早回し映像で見ると、白い精子嚢が波打っています。
体の上部右側(生殖口の下)にある呼吸口も開閉していました。

交尾するまで互いにグルグルと回りながら周囲を這い回ったのでしょうか、カピカピに乾いた透明の粘液がシート状に残されていました。
この粘液はアリ避け効果がありそうです。(どこか本で読んだかも?)
交尾中のナメクジは無防備なので、アリに襲われないよう何か対策していても不思議ではありません。

カメラのバッテリーが今にも切れそうでヒヤヒヤしましたが、無事に交尾を終えたペアは同じ方向に移動を始めました。
採寸のために15cm定規を並べて置きました。
(このシーンだけ10倍速映像ですけど、移動速度も求められるはずです。)

次に機会があれば2匹のナメクジが出会って交尾を始めるまでの過程を微速度撮影してみたいものです。
6年前に出会ったときには生憎、三脚を持参しておらず微速度撮影できませんでした。
それ以来ずっと待ち続けて、ようやくチャンスが巡ってきました。

▼関連記事
ヤマナメクジの交尾
【追記】
岩波科学ライブラリー『ナメクジの言い分』p53によると、
交合のときは、互いに呼吸孔から陰茎を反転させながら押し出す。相手の呼吸孔から生殖孔へと挿入された陰茎は、受精嚢に精子の塊を放出する。この塊を精包という。受精嚢ではしばらく精包の形で預かり、ここから精子の一部が取り出され、自分の卵子と受精させ、受精卵を産むのである。


おまけの映像
同じ素材で早回しの速度を変えたバージョンをブログ限定で公開します。
どれを見て最も心地よく感じるかは人によって違うかもしれません。



↑30倍速映像



↑10倍速映像


夜にミズナラの樹液を吸うアツバの一種(蛾)



2014年8月上旬

夜の雑木林で樹液が滲むミズナラの木に来ていた夜蛾です。
同種と思われる2頭が並んで吸汁していました。
活発に幹を歩き回るのは照明の光で興奮しているのか自然な行動なのか(樹液スポットを探索する行動?)不明です。

同定用の写真もあまり上手く撮れていませんでした…。

未採寸、未採集。
ヤガ科でアツバの仲間だと思うのですけど、翅の白紋からハナオイアツバや他にも候補多数。



2014/10/30

ハグロトンボ♀の翅紋誇示



2014年8月上旬

庭で見つけたハグロトンボ♀(Calopteryx atrata)。
本種の♀は胴体も黒いのですが(♂の腹部は緑色)、個人的に♀は初見かもしれません。

葉や地面に止まっている間も漆黒の翅を独特のリズムで開閉し続けています。
ごく短い距離を飛んであちこち移動し、一箇所に落ち着かない様子でした。
複数個体の♀を撮影。
♂との求愛交尾行動は見られず残念。
翅の開閉はてっきり、交尾相手の♂を呼び寄せる誇示行動なのかと思ったのですが、どうも違うようです。
『昆虫の研究:トンボの楽園』p8によると、

ハグロトンボは、ふだん羽をとじてとまる。羽を開くのは、近づくなという縄張り争いの信号だ。
確かにハグロトンボの生息密度が高い環境だったかもしれません。
もしライバルを捕獲しまくれば、翅を閉じて止まる姿が観察できたでしょうか(除去実験)。




4年前に撮った映像を見直すと、♂も同様の行動をしていました。
▼関連記事
ハグロトンボ♂が翅を開閉


夜にミズナラの樹液をホバリング吸汁するエゾシモフリスズメ(蛾)



2014年8月上旬

夜の雑木林で樹液が滲むミズナラの木の回りを大型のスズメガの仲間が何頭も暗闇で飛び回っています。
ホバリング(停空飛翔)しながら吸汁しているようで、その凄まじい羽音が響きます。
動画はマグライトで照らしながら撮影しました。
ところが照明を嫌って逃げてしまいます。
暗くて粗い画質ですけど、なんとかホバリングする勇姿が写っています。
大きく発達した複眼に照明が反射して光っています。

微弱な月明かりや星明かりでも森の中を自在に飛び回れるのは、複眼に秘密があるはずです。
照明を全く気にしない蛾も多いですけど、夜行性で飛び回るスズメガにとっては、照明やストロボ光は眩しくて仕方がないのでしょう。
複数個体を撮影。

スズメガの正体を同定するには採集するかストロボを焚いて写真に撮る他ありません。
エゾシモフリスズメMeganoton analis scribae)が飛びながら口吻を伸ばしている写真が撮れました。
とにかく照明を嫌いすぐに逃げてしまうので、ピントを合わせる瞬間だけ懐中電灯の光を当てるようにします。
ストロボを焚くと強烈な光にショックを受けたように飛んでいたスズメガが墜落しました。
地面(林床)でしばらく暴れて(羽ばたいて)いましたが、すぐに復活して飛び始めます。
これはクルマスズメの写真を撮った時も同様でした。

▼関連記事
夜にミズナラの樹液をホバリング吸汁するクルマスズメ(蛾)

繰り返し何枚も写真に撮るには罪悪感を覚えます。
やはり夜行性の蛾の自然な行動をじっくり記録するには、赤外線照射の暗視カメラが欲しくなります。



2014/10/29

ヒヨドリバナを訪花するメスグロヒョウモン♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】




2014年7月中旬

山間部の道端に咲いたヒヨドリバナの群落でメスグロヒョウモン♀(Damora sagana liane)が訪花していました。
翅を開閉しながら吸蜜しています。
花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:39〜)
今回は珍しく三脚を使用する余裕があったので、締まった映像になりました。(自画自賛)


夜にミズナラの樹液を吸うキシタバ(蛾)



2014年8月上旬

夜の雑木林で樹液が滲むミズナラの木にキシタバCatocala patala)が来ていました。
翅を半開きにして黄色い後翅を見せながら口吻を伸ばして吸汁しています。
その翅を細かく震わせていることもあります。
最後は幹の上からモリアオガエルが乱入し、驚いた蛾が飛んで逃げました。

▼関連記事
夜の樹液酒場に来たモリアオガエル


『樹液に集まる昆虫ハンドブック』p28によると、

「◯◯キシタバ」という名をもつガは何種類もいるが、本種はその中では最も大きい。
前翅の基部付近には、「襟飾り」のような模様があり、後翅が見えない状態でも識別点のひとつとなる。



2014/10/28

水田から飛び立つアオサギ(野鳥)



2014年8月上旬

水田で見つけたアオサギArdea cinerea jouyi)の群れのうち畦道に佇んでいた一羽を撮り始めたら、カメラを警戒してすぐに飛び立ちました。
上空を旋回してから遠くの水田に着陸するも、すぐに再離陸し飛び去りました。
先客のアオサギ別個体との縄張り争いで追い払われたようです。


夜にミズナラの樹液を吸うオオシマカラスヨトウ(蛾)



2014年8月上旬

夜の雑木林でミズナラの樹液をオオシマカラスヨトウAmphipyra monolitha surnia)を吸汁していました。
動画では懐中電灯の光の当て方が難しく、翅の色味が上手く表現できません。(白飛び気味)
複数個体を撮影。

後日の定点観察で、胴体側面に縞模様があることを確認しました(→記事はこちら)。





2014/10/27

ブロッコリーに産卵するモンシロチョウ♀



2014年8月上旬

家庭菜園のブロッコリー畑でモンシロチョウPieris rapae)が何頭も飛び回っていました。
ブロッコリーもアブラナ科なので、♀が食草の葉に産卵しているようです。
既にモンシロチョウの幼虫に食害されたようで、虫喰い穴だらけの葉もありました。



夜にミズナラの樹液をホバリング吸汁するクルマスズメ(蛾)



2014年8月上旬

夜の雑木林で樹液が滲むミズナラの幹の回りを激しく飛び回ってる蛾が居ました。
停空飛翔(ホバリング)しながら口吻を伸ばして樹液を舐めています。
懐中電灯の照明を嫌い、すぐに逃げてしまいます。
複眼が大きく発達した夜行性の蛾なので、眩しくて仕方がないのでしょう。
自然なホバリング樹液吸汁シーンをじっくり動画に撮るには赤外線の暗視カメラが必要になりそうです。
ストロボを焚いて写真に撮ってみると、クルマスズメ九州以北亜種Ampelophaga rubiginosa rubiginosa)でした。


モリアオガエルが獲物を待ち伏せしている。

2014/10/26

ムモントックリバチ♀の集団採土場(蜂を個体標識してみる)



2014年8月上旬


▼前回の記事
採土に通うオオフタオビドロバチ♀を個体標識してみる

里山の山頂広場で巣材集めに通って来るオオフタオビドロバチを観察していると、なぜか相前後して小さ目で別種のドロバチも採土に現れました。
ムモントックリバチ♀(Eumenes rubronotatus rubronotatus)です。
採土行動には種による違いは取り立ててありません。
地面を大顎で削り取りながら吐き戻した水とこねて泥玉を作り、泥巣を作る材料とするのです。
本種の巣材集めを撮影するだけなら過去に散々やってきたので、今回は目先の違うことをやってみます。

▼関連記事
ムモントックリバチ♀の採土
ムモントックリバチの巣材堀りと定位飛行
採土に通っている蜂は何匹なのか知るために、個体識別のマーキングを施すことにしました。
わざわざ捕獲して麻酔するのも面倒だし母蜂の体にも負担(ストレス)になるので、生きた蜂に直接マーキングします。
穴掘りで夢中になっている蜂に背後から忍び寄り、腹背に白の油性ペンでチョンと標識します。
このぐらいのことでは狩蜂に刺される危険がないことが、これまでの経験で分かっています。(それでも毒針が怖いと思う人は一時捕獲した蜂を炭酸ガスや低温で麻酔することをお勧めします。)
腹背に白点を打つと蜂は驚いて飛び立ち、そのまま泥玉を持って帰巣しました。



2回目に飛来した蜂は顔をこちらに向けて採土するため、腹背のマーキングがよく見えません。

本種の体型は腹部が弓型に曲がっているため、腹背のマーキングが正面からは見えにくいのです。
胸背や翅にマーキングした方が良かったかもしれません。
どうやら無印の別個体がいるようです。
アリに邪魔された蜂が驚いて飛び立ちました。

3回目に飛来した蜂は腹背が白点でマーキングされていました。
採土中に近づいてきたクロアリ(種名不詳)を嫌って飛び立ち、定位飛行してから帰巣。

4回目に飛来した蜂は無印の個体でした。
この蜂にも白以外の色で個体標識すればよかったですね。
同時並行でオオフタオビドロバチの撮影も行っていたので、余力がありませんでした。

5回目に飛来した蜂は、採土終了後の定位飛行でようやく白点を確認できました。
(実は三脚カメラで撮りながらマーキングの有無を見るため、蜂に近づいて確認しています。)

6回目および7回目に飛来した個体は残念ながらマーキングを確認できませんでした。

8回目に飛来したのは白点でマーキングされた個体でした。(このときはハイスピード動画で撮ったので、別の記事として公開予定。)

撮影時刻を映像に記録しておきましたが、私がよそ見をしていたり撮り損ねがあるかもしれません。
観察しているとアリに邪魔されて蜂が採土作業の中断を余儀なくされることが頻発しています。
毎回ムモントックリバチ♀は泥玉を抱えて飛び立つと山桜の梢に向かって行きました。
途中で見失ってしまい、残念ながら巣の位置を突き止められませんでした。
超小型の発信機を蜂に取り付けられたら追跡が捗るのになぁ…と夢想してみる。

個体識別してみた結果、ムモントックリバチ♀は少なくとも2匹が代わる代わる巣材を集めに通ってきていることが判明しました。
以前、エントツドロバチでも同様のマーキング実験によって集団採土所の存在を明らかにしています。

▼関連記事
エントツドロバチ♀の集団採土場(蜂を個体標識してみる)

ムモントックリバチの場合はマーキングする体の位置やインクの色に改善の余地がありそうです。
白点によるマーキングなのか、無印の蜂の体が黒光りしているだけなのか、咄嗟に見分けるのがかなり難しかったです。
他人に見せても説得力のある映像とは言えないかもしれません。
胸部もしくは、思い切って左右どちらかの翅にマーキングした方が紛らわしくなかったでしょう。
翅だと付着したインクを蜂が嫌がったり飛行に支障を来すのではないかと躊躇してしまいました。

▼つづく
採土をアリに邪魔されたムモントックリバチ♀の飛翔【ハイスピード動画】

無印の個体(腹背が黒光り)
マーキング個体

夜にミズナラの樹液を吸うホソトガリバ(蛾)



2014年8月上旬

夜に里山の雑木林へ出かけると、樹液が滲むミズナラの幹に見慣れない蛾が来ていました。
懐中電灯で照らしたせいか、興奮したように羽ばたきながら吸汁しています。
いつもお世話になっている新・蛾像掲示板にて問い合わせたところ、カギバガ科のホソトガリバTethea octogesima octogesima)だろうとpearlさんよりご教示頂きました。
未採寸。



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