2014/08/17

ウツギの花で吸蜜集粉するウツギヒメハナバチ♀【マクロ動画】



2014年6月中旬

平地の堤防に咲いたウツギの大群落を訪花するウツギヒメハナバチ♀(Andrena prostomias)の複数個体を接写してみました。

後脚の花粉籠に黄色い花粉団子を付けています。
隣の花へ主に歩いて移動すると、花に頭を突っ込んで吸蜜します。
花粉まみれの体(特に顔および腹面)を念入りに身繕いしてから飛びます。
飛ぶ前に♀はとりあえず複眼にべっとり付いた花粉を落とす必要があるようです。
蜂に集粉採餌され尽くされたウツギの花は黄色い花粉が葯から無くなり真っ白になっています。

動画に登場する個体が全てウツギヒメハナバチなのか、自信がありません。
コガタウツギヒメハナバチが混じっている可能性もあります。
顔に花粉がべっとり付着した状態では頭楯の凹凸で見分ける方法も難しいです。

ウツギ群落に通って来るウツギヒメハナバチの集団営巣地を突き止めようとしてみたものの空振りに終わり、来年以降の課題です。
取り敢えず近くの農道を歩いてみると、砂利道の土はいかにも固そうで巣穴も見つかりませんでした。
探すのが遅くて営巣末期だったのかもしれません。
山麓にゲートボール場(日当たりの良い裸地)があったことを思い出して行って見ると、芝生が生い茂るゴルフの練習場に変わり果てており、ウツギヒメハナバチが好む営巣環境とは言えませんでした。
あちこち歩き回っていれば、きっとそのうち良いことがあるでしょう。
電波発信機やGPSが蜂に付けられるくらい超小型で安価になれば色々と分かって楽しいのになー、と夢想したりします。

ウツギの訪花昆虫相を見ると、この花の送粉者はウツギヒメハナバチだけではない。(中略)ウツギは、ウツギヒメハナバチとコガタウツギヒメハナバチを主客としながらも、ほかにも不特定多数の副客の送粉者をもっている。(中略)ウツギはウツギヒメハナバチを失っても絶滅しないが、ウツギヒメハナバチはウツギを失えば確実に絶滅することは間違いない。
(『但馬・楽音寺のウツギヒメハナバチ:その生態と保護』p84、p160より)




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