2013/06/29

ヒメギフチョウ若齢幼虫がウスバサイシンの茎を歩き脱糞



2013年5月下旬

ヒメギフチョウの飼育記録7

食草ウスバサイシンの葉をほとんど食べ尽くした後で茎を下りているヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi inexpecta)幼虫を接写してみました。
孵化して以来ずっと葉裏で生活していたので、茎を歩く幼虫を見るのは初めてです。

偶然、脱糞シーンも撮れました。@0:20
排便の瞬間は腹端を軽く持ち上げ、黒い糞をポトリと落とします。
なぜかUターンして茎を引き返すと、後続の個体とすれ違いました。

大きくなった2齢幼虫だと思っているのですけど、実はまた脱皮して3齢になっているかもしれません。
(忙しくて幼虫の齢数に関しては余り真面目に観察していません。)

つづく→「ヒメギフチョウ幼虫の臭角






シモフリコメツキの交尾



2013年5月下旬

林道脇のとある潅木になぜか多数のコメツキムシが飛来し、枝を徘徊しています。※
交尾中の♀♂ペアを1組見つけました。
シモフリコメツキActenicerus pruinosus)のようです。
甲虫の交尾にしては珍しく(?)、互いに後ろ向きになって交尾器を結合しています。
もう一匹のお邪魔虫が近くをウロウロするも、交尾中のペアに割り込んだりすることはありませんでした。

やがて交尾中のペアは別れました。(映像なし)

※ なぜこの潅木にシモフリコメツキが群れていたのか気になりました。

  • レック(集団お見合い)?
  • ♀が産卵する食草なのか?
  • 交尾中の♀が交尾前にフェロモンを放出した?
  • この辺りで成虫が一斉に羽化した?

撮影後に一匹だけ採集しました。






つづく→「飛べ!シモフリコメツキ【ハイスピード動画】

2013/06/28

ヒメギフチョウ幼虫はウスバサイシンの花も食す



2013年5月下旬

ヒメギフチョウの飼育記録6

ヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi inexpecta)の若齢幼虫がウスバサイシンの古い葉を食べ尽くした後に茎を下りてきて花の上を徘徊しています。
よほど空腹なのか、花の萼を食べ始めました。
(花弁のように見える部分は萼。)
葉があれば葉を優先して食べますが、非常食として萼も口にするようです。
この食事パターン(葉→花)はその後何度も見られました。
急いで食草を採取して来なければいけません。

飼育していると幼虫が計8匹しか見当たらなくなりました。
いつの間にか自ら食草を探し求めて(分散)行方不明になったようです。
新鮮な食草を調達する負担が少しでも減って好都合かもしれません(飼育の口減らし)。
側面にヒメギフチョウに特有の黄色の点列(気門下隆起)が現れました。
大きくなった2齢幼虫だと思っているのですけど、実はまた脱皮したのを見逃しているかもしれません。
(忙しくて幼虫の齢数に関しては余り真面目に観察していません。)





今回の飼育をきっかけに、フキの葉みたいで目立たないウスバサイシンも山中で見分けられるようになりました。
ヒメギフチョウ♀産卵地点の周辺で探すと、困ったことにウスバサイシンの群落が日を追う毎に虫の食害を受けています。
そこは日当たりの良い雑木林でヒメギフチョウ以外の虫も多く発生しており、特にバッタの幼虫がウスバサイシンの葉を食い荒らしているようです。
少し離れた杉林まで足を伸ばして探すと、暗い林床に生えるウスバサイシンの葉は虫食い穴が少ないことが分かりました。
専らこちらで食草を採集しました。
食草をめぐる競争を見越して母蝶が杉林の林床に産卵しても良さそうなものですが、そうしなかったのは不思議でもあります。

産卵地点に残しておいた6個の卵塊からは室内飼育よりも遅れて幼虫が孵化しました。
食草が他の虫に食い荒らされたせいで、集団行動を解散して分散する時期は早くなりました。
野外では天敵に襲われた可能性もあります。

つづく→「ヒメギフチョウ若齢幼虫がウスバサイシンの茎を歩き脱糞


コアオハナムグリの交尾1



2013年5月下旬

木の葉に掴まって交尾中のコアオハナムグリGametis jucunda)を発見。
♀に背後から馬乗りになった♂は前脚を離し後脚だけで♀にマウントしています。
じっとしている♀は摂食中…かと思いきや、葉柄にしがみついているだけでした。
♂が何やら艶かしい動きを始めたのですが、カールした葉の死角となって肝心の交尾器の結合部がよく見えません。
撮影アングルに四苦八苦していたら警戒心の強い♀が落ち着かなくなり、飛んで逃げてしまいました。
後に残った♂の腹端から交尾器が伸長しています。

なかなか立派ですね。
邪魔をしてごめんよー。





2013/06/27

脱皮直後のヒメギフチョウ2齢幼虫



2013年5月下旬

ヒメギフチョウの飼育記録5

全身黒ずくめだったヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi inexpecta)初齢幼虫が脱皮した直後は頭部も白っぽいです。
体毛にからみ付いた脱皮殻を引きずって歩き回ります。
一方、画面左上で休息中の個体が腹端を持ち上げ脱糞しました。@0.35〜

つづく→「ヒメギフチョウ幼虫はウスバサイシンの花も食す



ドクゼリとアカスジカメムシ



2013年5月下旬

白い花が咲いたドクゼリの群落で、アカスジカメムシGraphosoma rubrolineatum)が居ました。
じっと静止してますけど、茎から吸汁していたのかな?
ACミランのユニフォームを着ていることで有名です。
後日、花の上を徘徊するカメムシを接写してみると、下面も毒々しい配色でした。



2013/06/26

ヒメギフチョウ初齢幼虫の脱皮前後を微速度撮影



2013年5月下旬・室温22℃→24℃

ヒメギフチョウの飼育記録4

前日、ヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi inexpecta初齢幼虫の集団摂食シーンを微速度撮影してから同じ休息姿勢のまま動かなくなりました。
8匹と2匹の2群に別れています。

計11匹の幼虫が孵化したのですけど、映像を見直すと10匹しか居らず1匹が行方不明です。まさか共食いしたとは思いませんが、うまく育たずにすぐ死んでしまったのでしょう。
2齢へと脱皮する前の眠の状態です。
10秒間隔のインターバル撮影で4時間(08:50 am - 12:51 pm)撮り続けた大量の写真を素材に早回し(タイムラプス)映像を制作してみました。
眠と言っても完全に静止している訳ではなく、微速度撮影の映像を見ると「微動だにする」様子が記録されていました。
(もう少し接写拡大すべきでしたね…。)

やがて予想した通り、続々と脱皮が始まりました。
真っ黒だった初齢幼虫が脱皮して2齢になった直後は体色が薄いようです。
ヒメギフチョウの幼虫はギフチョウと異なり側面に沿って黄色い斑点が出るはずですが、若齢幼虫では未だ現れないようです。
抜け殻(脱皮殻)を体に付けたまま歩き回ります。
脱皮後はしばらく休息した後で、また集団で食事を再開。
集団行動の面白さが実感できるのは微速度撮影の醍醐味です♪
一匹だけ脱皮せずに残っているのは、孵化の遅れた末っ子でしょうか。

つづく→「脱皮直後のヒメギフチョウ2齢幼虫





カツオゾウムシの仰向け起き上がり



2013年5月下旬

体表に鰹節の粉を吹いたような新鮮なカツオゾウムシLixus impressiventris )を見つけました。
初めは食草のイタドリに居たのですけど、私が近づいたら警戒して擬死落下。
ヨモギの葉に仰向けで落ちてから起き上がると葉上を少し歩き、最後は葉裏に隠れました。





2013/06/25

飛べ!イタヤハマキチョッキリ♀【ハイスピード動画】



2013年5月中旬

イタヤハマキチョッキリ♀の飼育記録2

飼育中のイタヤハマキチョッキリ♀(Byctiscus venustus)が飛び立つ瞬間を240fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
離陸直前は前脚・中足を両方上げて万歳のような姿勢になります。
鞘翅を広げ、折り畳まれた後翅をピンと伸ばすと、力強く羽ばたいて離陸します。
どうやら必ず明るい窓に向かって飛び立つようです(正の走光性)。

頻繁に何度も飛翔実験を繰り返すと、疲れたのか後翅をしっかり折り畳んで格納できなくなりました。
それとともに飛行性能も落ちて上手く飛べなくなりました。
しっかり休息すれば回復します。

つづく→「イタヤハマキチョッキリの揺籃を分解してみる


繭の中で蠕動するウスバアゲハ♂蛹



2013年5月中旬・室温20℃

ウスバアゲハ♂の飼育記録5

前日に繭を紡いだウスバアゲハ(旧名ウスバシロチョウ;Parnassius citrinarius)幼虫が薄い繭の中で脱皮して蛹化しているのに朝気づきました。
せっかく繭の中が透けて見えるのに、微速度撮影で変化を記録すればよかったですね。

繭が少しだけ蠕動していましたが、すぐに動きが止まりました。

本種はアゲハチョウ科にしては珍しく繭を作ってその中で蛹化します。
形態的にウスバアゲハを含むParnassius属は原始的な特徴を残している種らしいので、繭を紡ぐという性質も原始的な行動と言えるのかもしれません。
コストのかかる絹糸をなるべく節約して蛹化する方向に進化したのでしょう。
他のアゲハチョウは帯蛹と言って腹端を足場糸で固定し、次に絹糸の輪を作って上半身を固定するだけです。
帯蛹は糸の使い方が洗練されている反面、蛹が天敵に捕食されたり寄生されたりするリスクは高くなりそうです。
また、ウスバアゲハは北方系の種類らしいので、蛹を保温するために繭を作り続ける道を選んだのかもしれません。

つづく→羽化



2013/06/24

モミジの葉を食すイタヤハマキチョッキリ♀



2013年5月中旬

イタヤハマキチョッキリ♀の飼育記録1

前日にモミジの葉で揺籃を作製中に採集してきたイタヤハマキチョッキリ♀(Byctiscus venustus)です。
未完の揺籃と一緒に採取してきたヤマモミジ?の上で歩き回り、何やら葉を裁断していました。
てっきりまた揺籃を作り始めたのかと思いきや、ただの食事でした。
口元を接写すると、長い口吻の先で左右に開閉する大顎が見えます。
モミジの葉には虫食い穴(食痕)が残ります。

室内の自然光だとやや暗いのですが、照明をつけると走光性により飛び立ちそうで画質が多少粗くなっても我慢しました。
映像編集時に自動色調補正を施してあります。

それでも、風がない室内はストレス無く楽に接写できます♪

ところでこのチョッキリ♀の正体は本当にイタヤハマキチョッキリとして大丈夫でしょうか?
体長は〜7.5mmと類似のファウストハマキチョッキリにしては大型です。
口吻の側面を接写すると、素人目には「触角付着点の基部が盛り上がっている」ように見えます。
これはファウストハマキチョッキリの特徴なので悩んでいます。
揺籃の形状からはイタヤハマキチョッキリになります。
以上から総合してイタヤハマキチョッキリ♀と判断しました。


参考:『オトシブミハンドブック』

つづく→「飛べ!イタヤハマキチョッキリ♀【ハイスピード動画】




体長〜7.5mm

口吻側面(触角付着点の基部が盛り上がっている?)


食痕

虫を咥えたムクドリ(野鳥)のつがい



2013年5月中旬

ムクドリSturnus cineraceus)が電線に止まっています。
逆光で見えにくいのですが、嘴に虫(複数の芋虫・毛虫)を咥えています。
雛に給餌するために帰巣するはず、と思って撮り続けても動きません。

ようやくムクドリAが飛び立つも(@2:45)、すぐ近くの電線に再着陸。
別個体Bが隣に飛来しました。
こちらも嘴に虫を咥えています。
育雛中のつがいなのでしょうか?
ムクドリBはすぐに飛び去りました。

私が移動したらムクドリAは飛んで離れた電柱の上に移動しました。
今度は順光で姿がよく見えます。
獲物を咥えたまま時々鳴いているようですが、風切り音がうるさくてよく聞こえません。
帰巣を見届けられず残念ですけど、諦めて帰りました。

ムクドリは巣の位置をヒト(私)に悟られないよう警戒していたのでしょうか?
実は最近この辺りで民家の軒下の破れ目に飛び込むムクドリの姿を目にしていたので、巣の位置の予想は付いています。
別の可能性としては、育った雛にすぐには給餌せずに巣の外でさえずって雛の巣立ちを促す行動なのかな?
あるいは単純に、虫捕りの合間に油を売っている(休憩している)だけかもしれません。

それにしても、嘴に複数の獲物を咥えたまま鳥はどうやって獲物を次々に捕らえるのか、不思議でなりません。
嘴を開くと咥えた獲物が落ちてしまいそうな気がします。

映像前半は逆光でほとんどシルエットしか分からなかったので、編集時に手ブレ補正の他に自動色調補正も施しています。



2013/06/23

モミジの葉で揺籃を作るイタヤハマキチョッキリ♀








2013年5月中旬

公園に生えたモミジ※の枝先でイタヤハマキチョッキリ♀(Byctiscus (Byctiscus) venustus)が複数の葉を巻いて揺籃を作っていました。
小さくても赤紫色の金属光沢が美しいチョッキリです。

※ 樹種は一般的なイロハカエデかと思ったのですが、後で調べるとイロハカエデの分布は福島県以西とのことで山形県では除外できそう。 本州日本海側の多雪山地に生えるヤマモミジかもしれません。 しかし、きっと造園業者が植えた木なので、自然分布の情報はあまりあてになりませんね。

生憎この日は風が絶え間なく吹いて、接写に難儀しました。
枝葉の先端を左手で摘んで少しでも風揺れを抑えようと試みました。
枝ごとそっと切り落として風のない所に運んでから観察すべきか悩みました。
しかし異変に気づいた♀が作業を中絶するかもしれないので我慢することに。
風で激しく枝が揺れても♀は振り落とされず、しがみ付いて平気で作業を続けます。
葉柄を見ると、イタヤハマキチョッキリ♀が予め葉を萎れさせるために半分だけ齧って折っていました。

ときどき♀が揺籃上で静止して産卵中かと思ったのですが、腹端が死角になってよく見えない上に絶え間ない風揺れではっきりしません。
「卵は1-3枚目までに複数産み込まれることが多い」らしいので、違うかも。
単に折り曲げた葉を保持して折り目を付けているだけかもしれません。

作業の前半は見ていませんが、葉をねじって巻くだけでオトシブミの揺籃作りのように切れ目を入れたりしません。
進化的に単純で原始的な揺籃なのでしょうか?
最後は葉柄を脚で手繰り寄せて葉を揺籃に巻き込もうとしています。
「葉がほどけないように口から糊状の物質を出して接着する」らしい。

揺籃の上をぐるぐる回る向きはほぼ一定か?

前編(9:30 am - 10:36 am)、中編(10:37 am - 11:29 am)、後編(11:31 am - 12:29 pm)の延べ3時間、断続的に動画で作業過程を記録しました。
結局編集せずにそのまま素材をつないだだけの長編です。
早回し映像に加工すると手ブレや風揺れも悪化してひどい結果になります。
作業工程のポイントが分かっていれば映像を上手く編集してダイジェスト版を作れたでしょうけど、初めての観察だったので何をしているのかいまいち分からず、愚直に徹しました。

観察中に♂が交尾しようとやって来ることもなく、他の♀も辺りの枝葉に見当たりませんでした。
お昼が過ぎて帰る時間が迫り、揺籃が未完成なのは承知の上で泣く泣く観察を打ち切りました。
揺籃と♀を採集して持ち帰り、枝を水差しにしました。
飼育下ならば落ち着いて揺籃作りを観察撮影できるでしょうか。

つづく→「モミジの葉を食すイタヤハマキチョッキリ♀








モズ(野鳥)の求愛給餌



2013年5月下旬

電線に止まった♀のモズLanius bucephalus)の横に♂が飛来し、捕らえてきた虫を♀に与えました。
♀は羽根を広げて甘えるように鳴きました♪
獲物はどうやらハサミムシのようです。
しばらく電線に並んで止まり、嘴を擦りつけています。
やがて♀が先に飛び去り、続いて♂も同じ方角へ飛び去りました。

この行動は求愛給餌だと思うのですけど、巣立ちした雛へ給餌した可能性もありますかね?
繁殖期の遅い雪国では巣立ちは未だ早過ぎる気がします。
実はもう一羽の鳥が同じ電線の少し離れた場所に止まっていたのですが、引きの絵で撮る前に逃げてしまいました。

『日本動物大百科4鳥類Ⅱ』p87によると、モズの求愛は

♀がやってくると♂はその横に止まり、ぐぜり鳴きをしながら身体を細く引き締め、せいいっぱい伸び上がって、眼を通る過眼線を♀に示し、次に♀から顔をそらすように頭を振り立てる。この求愛ディスプレイによって、モズのつがいができあがる。


『科学のアルバム:モズのくらし』p8によれば

  • ♂と一緒に暮らし始めた♀は、雛が巣立つ頃まで、自分ではほとんど獲物を捕りません。♂が運んでくる獲物を、じっと待っているだけです。
  • 獲物を捕らえて帰ってきた♂を見つけると、♀は、羽根を小刻みに震わせて、♂に獲物をねだります。
  • モズは、毎年同じ♂と♀が夫婦になるとは限りません。

♀が催促する際に聞こえた鳴き声(@0:18)を声紋解析するには風切り音や車の通過音が邪魔ですね…。
一応、スペクトログラムを描いてみました。
チチチチチ…♪とスズメの鳴き声のようにも聞こえるのですが、偶然スズメが近くで鳴いたのかな?
上記文献にはモズ♀が鳴いて給餌を催促するとは書いてませんし。



【追記】
『モズの話:よみもの動物記』p154によると、
2羽のつがいができ上るころより、♂は捕えたえものをまっすぐ♀のもとに運んでいくこともある。♀の方は、あたかも巣立ち幼鳥が親鳥に餌をねだる時のしぐさで、ジィジィジィ…と鳴きながら半開きの翼を小刻みに振るわせ、低い姿勢で口を開いて給餌を受ける。モズの場合は、♀♂のつがいが完成した後、抱卵・育雛期にも、しばしばこうした♂からの給餌が観察される。


ランダムに記事を読む

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

Smarter Related Posts